とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第14節 清水エスパルスvs.名古屋グランパス

 前節7試合ぶりに勝利したグランパス。今節の相手は16位エスパルス。下位チームを相手にスカッと連勝と行きたいところだが、今のグランパスはけっしてそんな甘い期待は持てない。決定力のあるチアゴサンタナがいて、GKには日本代表の権田。順位こそ低いが、けっして弱いチームではない。

 エスパルスの布陣は4-4-2。FWはそのチアゴサンタナと鈴木唯人の2トップ。カルリーニョスと白崎が左右に開き、ボランチは宮本航汰とホナウド。DFは右SB片山、左SB山原。鈴木義宣と立田のCBにGKは権田。対するグランパスはこの日の先発の布陣は3-5-2。前節先発した左WB相馬に代えて、吉田が先発した他は3戦連続同じメンバー。酒井とマテウスの2トップに、右IH稲垣、左IH仙頭、CHレオシルバの中盤。右WBに森下が入り、3バックは中谷、藤井、丸山。GKはランゲラック。

 開始3分、FW鈴木唯人がミドルシュートを放つが、GKランゲラックがナイスセーブ。その後はグランパスがパスを繋いで攻める場面が続く。7分、右WB森下の縦パスに右IH稲垣が走り込み、クロスを左WB吉田が落として、左IH仙頭がシュート。だがCB立田がブロックする。13分には左IH仙頭がミドルシュートを狙うが、CH宮本がブロックした。14分、マテウスのCKにCB丸山が飛び込むが、わずかに届かず。逆に18分にはCB鈴木義宣のフィードに右SHカルリーニョスが抜け出し、シュート。わずかにポスト右に外れた。

 19分、FWマテウスが右サイドからカットインしてミドルシュートを放つが、GK権田がセーブ。そして22分、左WB吉田のパスをFWマテウスがワンタッチで右SB片山を抜いて、切れ込むと、クロスにFW酒井がヘディングシュート。グランパスが先制点を挙げた。酒井は移籍後リーグ戦初ゴールだ。しかしこれで安心したか、その後はエスパルスが積極的に反撃する。30分、エスパルスがパスを繋いで攻め込み、FW鈴木唯人がミドルシュート。35分には左SB山原がドリブルで運び、ミドルシュートを放つ。GKランゲラックがキャッチした。

 前半終盤にはグランパスが攻勢。38分、マテウスのCKの流れからこぼれ球をCB中谷がシュート。GK権田がナイスセーブ。39分、さらにマテウスのCKからCH稲垣がダイレクト・ボレーを放つが、これもGK権田がファインセーブ。42分、FW酒井のミドルシュートはDFが触って、ポストの左へ。44分以降はエスパルスが反撃するが、グランパスが守り切り、前半はこのままグランパスの1点リードで折り返した。これで5試合連続の先制点だが、いずれもその後追加点を挙げられず、勝利したのは前節のセレッソ戦のみ。後半には何としても追加点を期待した。

 エスパルスは後半最初からCHホナウドに代えて左SH西澤を投入。白崎をボランチに下げた。2分、FWマテウスがFKを直接狙うが、DFがブロックする。すると直後にはエスパルスが二人のFWでパス交換をして攻め上がり、FW鈴木唯人のクロスにCH宮本がヘディングシュート。だがこれはグランパスの守備陣がブロックした。6分には左SH西澤のCKからCB立田がヘディングシュート。7分、右SB片山のクロスに右SHカルリーニョスがヘディングシュート。さらに11分、左SH西澤がミドルシュートを放つが、いずれも枠を捉えられない。グランパスは13分、左IH仙頭がロングシュートを放つが、走って戻ったGK権田がクリアした。

 後半は攻められる展開が続くグランパスは14分、前節と同様、仙頭を下げて、CF石井凌太郎を投入。布陣もボランチを二人並べる3-4-3に変更した。これで多少落ち着いたか、互角の展開。26分、FWマテウスがFKを直接狙うが、GK権田が横っ飛びナイスセーブ。27分にはCB中谷の縦パスにCF石田がCB鈴木義宣をかわして駆け上がり、ミドルシュートを放つが、わずかにポスト左に外す。するとその直後、CH白崎から右前方にパスを出すと、右SHカルリーニョスが駆け上がり、クロスにFWチアゴサンタナがヘディングシュート。これが決まった。エスパルスがカウンター一発、同点に追い付いた。グランパスはCBが3人帰っていたのに、サンタナの決定力に及ばなかった。

 すると32分、グランパスは酒井と吉田を下げて、左FW柿谷、左WB相馬を投入する。少し交代が遅かったか。一方、エスパルスも宮本とチアゴサンタナに代えて、CH松岡、FWオセフンを投入する。35分、右SB片山のクロスに左SH西澤とDFが競り合って、こぼれ球をFW鈴木唯人がシュート。だがバーの上。38分にはFWオセフンがシュートを放つが、これも枠を捉えられない。グランパスも40分、マテウスのFKは枠を外した。

 すると41分、グランパスはレオシルバとマテウスを下げて、CH宮原と左FW阿部を投入する。だがエスパルスの勢いは止められない。42分、左SB山原が左サイドを駆け上がり、GKランゲラックが弾き出したクロスを右SB片山がシュート。これはDFがブロックした。エスパルスは43分、カルリーニョスを下げて右SH神谷。45分にはFWオセフンがミドルシュートを放つが、GKランゲラックがファインセーブで弾き出す。45+1分にはFW鈴木唯人に代えて滝を投入する。アディショナルタイム5分間。だが45+1分を過ぎてグランパスが反撃。左サイドにCF石田が流れて起点を作り、CH宮原から斜めのパスを出すと、受けた左WB相馬がドリブルで駆け上がり、起死回生のミドルシュート。これが左ポストに当たってゴールに転がり込んだ。ゴール! 久し振りに追加点を挙げることができた。そしてタイムアップ。2-1。劇的勝利で連勝だ。

 ようやくこうした勝利を挙げることができた。もちろん後半アディショナルタイムになってからの追加点では遅過ぎるとも言えるが、粘り強く逆転を許さずにこれば、たまにはこういうこともある。次節は中3日でアビスパ戦。アビスパは今季ここまで最少失点ながら、ゴール数も下から3番目。粘り強い戦い方でここまで10位に付けている。勝てば逆転する。しかもホームでの対戦。3連勝を期待したい。