とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジカップ2022 日本vs.パラグアイ

 Jリーグを中断して、代表親善試合4連戦が始まった。初戦はW杯出場を逃したパラグアイが相手。W杯本番の11月まではまだだいぶ間があるが、海外選手を招集できるのはこれが最後のチャンスかもしれないということで、代表選考レースという位置付けもあってか、これまでアジア予選では招集されなかったり、出場機会が少なかった選手も多く選考した。

 日本の布陣は4-3-3。FWは浅野をトップに、右WG堂安、左WGに三苫。中盤は遠藤をアンカーに、右IH原口、左IHに鎌田。DFは右SB山根。そして左SBには伊藤洋輝が先発した。CBは吉田と谷口。GKには久しぶりにシュミット・ダニエルが起用された。対するパラグアイは4-1-3-2。ゴンサレスとアヴァロスの2トップに、トップ下にサンチェス。SHは右にロメーロ、左にアルミロン。クーバスがアンカーに入る。DFは右SBベニテス、左SBリヴェラス。サラテとアルデレテのCBに、GKはロハス。もちろん知らない選手ばかりだ。

 序盤から日本が積極的に攻めていく。5分、右WG堂安のサイドチェンジから左WG三苫の縦パスに左SB伊藤が走り込む。クロスを右WG堂安がシュート。GKロハスのファインセーブに阻まれたが、左SB伊藤の駆け上がりは目を見張った。続く左IH鎌田のCKをCB谷口がニアで逸らして、左SB伊藤がフリック。CH遠藤がシュート。ここでも長身を生かせる伊藤の存在感が際立つ。

 11分にはCH遠藤のフィードに左WG三苫が走り込み、DFをかわして、クロスに左IH鎌田がシュート。GKロハスがナイスセーブ。日本は前線からのプレス、そして球際への寄せが早く、パラグアイにサッカーをさせない。16分、右IH原口がミドルシュート。18分には左WG堂安がFKを直接狙う。26分、堂安のCKに左SB伊藤がヘディングシュート。27分には左WG三苫がシュートを放つ。

 パラグアイはようやく29分、左SBリヴェロスがミドルシュートを放つが、これはGKシュミット・ダニエルがパンチングで弾き出す。31分、右SHロメーロのFKもGKシュミット・ダニエルがナイスセーブ。逆に33分には右WG堂安がポストになってヒールで落とすと、右IH原口の落としから堂安がサイドチェンジ。左WG三苫の縦パスに再び左SB伊藤が走り込み、ゴール前にクロス。これはDFがクリアしたが、堂安、原口、三苫、そして伊藤の連携がすばらしい。

 そして36分、左SB伊藤からのフィードをCF浅野が落とすと、右IH原口がスルーパス。浅野が抜け出して、GKと一対一。冷静にGKの肩口を抜いて、日本が先制点を挙げた。40分には右WG堂安のフリックに右SB山根がドリブルで持ち込み、CF浅野のヒールの落としから右SB山根がシュート。そして42分、右WG堂安のクロスに左IH鎌田が走り込んで、ヘディングシュート。日本が追加点を挙げた。前半は日本の2点リードで折り返す。

 後半最初から日本は。浅野、遠藤、吉田を下げて、CF前田、CH板倉、左SB中山を投入。伊藤をCBに下げる。後半も攻め続ける日本。しかし14分、CB伊藤の縦パスを右SHロメーロにカットされ、縦パスを受けたFWゴンサレスがCB谷口をかわしてシュート。パラグアイが1点を返した。だが直後の15分、左IH鎌田がドリブルで持ち上がると、右IH原口から左に展開。左WG三苫がGKの上を抜くループシュートを決めて再びパラグアイを2点差に引き離す。

 16分、日本は原口を下げてCH田中碧を投入。鎌田をトップ下に置く4-2-3-1のように見える。18分にはCH田中碧がミドルシュート。20分には左SH三苫の落としから、右SH堂安がシュート。しかしバーの上。直後、パラグアイはロメーロとサンチェスを下げて、右SHメディーナ、トップ下にカルドーソを投入する。24分、右SH堂安のスルーパスにOH鎌田がPA内に走り込むと、飛び出したGKロハスが鎌田を倒してしまう。PK。これを堂安が狙うが、GKロハスがナイスセーブ。はね返りを右SB山根が詰めたが、シュートは枠を外した。

 26分、日本は堂安を下げて、右SHに久保を投入。27分、左SHアルミロンがミドルシュート。続くFWアヴァロスのCKにCBアルデレテがヘディングシュートするも、枠は捉えられない。それでもその後はしばしパラグアイが優勢。35分にはOHカルドーソが持ち込み、CH板倉の足に当たったボールがあわやオウンゴールかと思ったが、ポスト右に外れた。37分、OH鎌田がドリブルからシュート。GKが弾いたボールにCF前田が詰めるが、シュートはバーの上。

 38分、日本は三苫を下げて、CF古橋を投入。前田を左SHに回す。そして40分、左SH前田のプレスで奪ったボールをOH鎌田が横に流して、CH田中碧がミドルシュート。これがゴールに飛び込む。日本が4点を挙げた。45+1分には右SB山根のクロスに走り込んだ左SH前田のシュートが枠を外す場面もあったが、ゲームはこのまま終了。4-1。日本が代表4連戦初戦を快勝した。

 これまでの最終予選ではなかなかいい場面を作れなかった堂安や鎌田、浅野、原口などがいい活躍を見せた。そして何と言っても伊藤洋輝の活躍が目立った。パラグアイのゴールに繋がったパスミスはまずかったが、左SBでは再三にわたっていい動きを見せ、これまで長友頼りだった左SBに新たな選択肢が加わった。さて、次のブラジル戦はどういうメンバーでいくのだろうか。初戦の快勝で、残り3戦がますます楽しみになった。