とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合(女子) フィンランドvs.日本(なでしこ)

 先の投稿で、次はスウェーデン戦と書いてしまったが、間違い。フィンランド戦だった。でも高さと強さのあるチームであることに違いはない。ただし、スウェーデンFIFAランクが2位に対して、フィンランドは29位。できればスウェーデンと対戦したかった。

 フィンランドの布陣は4-4-2。フランシとセルストロムの2トップに、右SHエングマン、左SHオリン。ボランチはスマネンとアラネン。DFは右SBヘロウム、左SBコイヴィスト。クイッカとヴァスタルンのCBにGKはコルベラ。対する日本も同じく4-4-2。2トップは田中美南と菅澤が先発し、SHは右に宮澤、左に遠藤。ボランチは長野と三浦。DFは右SB清水に左SB三宅。CBは熊谷と高橋。GKは山下。セルビア戦から6人を代えてきた。

 開始3分、右SBヘロウムがミドルシュート。7分、CHスマネンもミドルシュート。さらに11分にはCHアラネンの縦パスを受けたFWセルストロムがシュートを放つ。序盤からフィンランドが積極的に攻めてくる。日本はようやく12分、右SB宮澤がドリブルで持ち上がり、そのままミドルシュートを放ったが、これが初シュート。しかし直後の13分、左SH遠藤が左サイドを突破しクロスを入れると、DFのクリアをFW菅澤が拾って、ヒールで左に落とすと、左SH遠藤が再びクロス。これがCBクイッカの胸に当たって、ゴールに転がり込んだ。オウンゴール。日本が先制点を挙げた。

 これで落ち着くかと思ったが、まだうまく攻め込めない。そして18分、右SBヘロウムのパスを右SHエングマンがうまく左SB三宅をかわして駆け上がると、そのままシュート。フィンランドがすぐに同点に追い付いた。その後も日本はなかなかFWにパスが入らず、ゲームを作ることができない。ようやく35分、CH長野から左に展開。左SH遠藤が中へドリブルで切れ込み、ミドルシュートを放つ。GKコルベラがセーブ。37分、フィンランドは左SHオリンのスルーパスにFWセルストロムが抜け出すが、何とか右SB清水が追い付いて、GK山下がセーブする。38分にも右SH宮澤のクロスをFW菅澤が落とし、CH長野が左に展開。左SH遠藤がミドルシュートを放つ。DFの足に当たって、GKコルベラがセーブしたが、左SH遠藤が実に積極的でいい。

 前半終盤はフィンランドが攻勢。44分、46分と、CHアラネンのCKからDFのクリアをCBクイッカがシュート。いずれもDFがブロックした。45+1分には右サイドからのクロスにFWフランシとセルストロムが走り込むが、わずかに届かない。前半はこのまま、1-1で折り返した。

 前半、思うように攻められなかった日本は、後半最初から田中、菅澤の2トップと三浦を下げ、CF植木とトップ下に長谷川、さらにボランチに猶本を投入した。すると途端にサッカーの内容が変わってきた。そして2分、右SB清水がボールをカットすると、OH長谷川が右に展開。右SH宮澤の縦パスに右SB清水が走り込み、クロス。これを左SH遠藤がシュート。後半早々、日本が勝越し点を挙げた。後半に入るとすっかり日本のサッカーが変わった。やはり長谷川の投入が大きかったか。猶本もしっかり攻撃面でアクセントをつける。

 そして13分、遠藤のCKをCF植木がニアでフリックすると、CB高橋はなが押し込んだ。ゴール。日本が追加点を挙げた。フィンランドは直後の14分、セルストロム、エングマン、スマネンを下げて、FWケンピ、右SHサイニオ、CHアフティネンを投入する。17分、GK山下からのパスをCH長野が受けたところに右SHサイニオがプレス。ボールを奪われ、サイニオがそのままミドルシュート。GK山下がナイスセーブで弾き出した。長野が日本の中心だが、たびたびボールを奪われる場面があることは気になる。19分には左SB三宅を宝田に交代した。

 しかしその後も日本が高い位置からプレスをかけ、パスを回して、攻めていく。23分、左SB遠藤がドリブルで仕掛けて、クロスに右SB清水がミドルシュート。しかしわずかにポストの左に外れた。25分には右SB清水がCH長野とのワンツーから右サイドを駆け上がり、クロスのこぼれをOH長谷川がシュート。これはGKコルベラがファインセーブで弾き出した。そして29分、CH猶本のFKのクリアを右SH宮澤がクロス。DFが触ってファーに流れたボールをCF植木がシュート。日本が4点目。

 30分、フィンランドはフランシとオリンを下げて、FWダニエルソンと左SHコラネンを投入。日本も34分、GK山下を田中桃子に交代する。フィンランドは42分、右SBヘロウムをランタラに交代する。そして44分、OH長谷川がPA内で仕掛けると、CHアフティネンが足をかけてしまう。PK。これを長谷川が決めて、日本が5点目を挙げた。45分には右SH宮澤に代えて成宮を投入。そしてタイムアップ。5-1。セルビア戦に続いて、快勝した。

 2試合とも5得点と好調な結果だったが、田中と菅澤が先発したフィンランド戦前半は攻撃が停滞。これは彼女らの責任というより、長谷川の不在が響いた感じ。また、猶本が入ることで中盤からの展開もいっそうスムーズになった感じだ。さらに、遠藤が積極的で好調なことにも驚いた。アメリカに渡り、一皮剥けた印象だ。次は7月中旬からE-1選手権が始まる。初戦から韓国戦だ。アジア杯ではイマイチの成績だったが、今度はその雪辱を果たしたい。今の実力を確認したい。