サンフレッチェ、レッズに連敗した後は、アントラーズ、ベルマーレと引分け。これで4試合勝ちがない。相変わらず得点力は伸びないが、守る力は元に戻ってきたか。前節に続いてアウェイでのゲームだが、ホームでのエスパルス戦に向けて、何とかいい形で次につなげたい。対戦相手のレイソルは6位だが、ここ2試合は連敗中。とは言っても、対戦相手を確認すれば、首位マリノスと2位アントラーズ。けっして不調というわけではないのだろう。
レイソルの布陣は3-4-3。武藤をトップに、小屋松とマテウス・サヴィオがシャドーに入る。中盤はドッジと椎原をボランチに並べ、左右のWBに大南と三丸が開く形。CBは右から高橋祐治、上島、古賀太陽。GKはキムスンギュがサウジアラビアのチームへの移籍を発表し、20歳の佐々木雅士がゴールを守る。対するグランパスの布陣は3-5-2。柿谷とマテウスの2トップに、森下と相馬が左右のWBに開き、中盤はレオシルバをアンカーに、右IH稲垣、左IH仙頭。CBは右から中谷、藤井、丸山。GKはランゲラック。前節から森下と藤井が復帰して、アントラーズ戦と同じ先発に戻った。
序盤、グランパスが積極的に攻めていく。1分、左WB相馬のパスからCHレオシルバがミドルシュートを放つと、4分、左サイドで左IH仙頭がボールを奪うと、FWマテウスが前に運び、右に展開。右WB森下のクロスにマテウスがシュート。グランパスが幸先よく、先制ゴールを挙げた。レイソルも直後の5分、CF武藤がドリブルで運ぶと、内側を右WB大南が駆け上がり、落としをCH椎原がシュート。これはGKランゲラックが難なくセーブした。
7分、FWマテウスのFKはGK佐々木が横っ飛びファインセーブ。ポストを叩く。11分、CHレオシルバのスルーパスにFW柿谷が走り込み、落としを左IH仙頭がミドルシュート。DFにブロックされたが、中盤から前への攻撃のリズムが一時よりも格段に良くなってきた。レイソルは18分、右FWマテウス・サヴィオがドリブルで中へ持ち込み、左に展開して、CF武藤が小さなフェイントからミドルシュート。GKランゲラックがわずかに触ったボールはバーを叩いた。
その後はレイソルがパスを回し、グランパスが守る展開が続く。だが、グランパスの守備は安定している。32分、自陣でボールを奪うと、CHレオシルバが繋いでショートカウンター。FWマテウスのスルーパスにFW柿谷が抜け出し、シュートを放つが、GK佐々木がナイスセーブ。レイソルも39分、左WB三丸のクロスがあわやゴールへ。GKランゲラックが弾いて、バーを叩いた。さらに40分、CHドッジのミドルシュートはポストの左。レイソルが攻めるが、決定力がなく、前半はそのまま1-0で折り返した。
後半最初にレイソルは上島を下げて、右WB川口。大南が右CBに下がり、高橋祐治がCBの中央を務める。また、小屋松をFWに上げて、椎原をアンカーに、右IHマテウス・サヴィオ、左IHドッジの形。グランパスを同じ3-5-2の布陣に変更する。一方、グランパスは左IH仙頭を下げて、内田を投入した。2分、左IHドッジが左WB三丸とのワンツーで駆け上がり、クロスにFW武藤がシュート。だがDFがブロック。直後にはFW武藤の落としから右IHマテウス・サヴィオがミドルシュート。だがこれもゴール左に外れる。
後半序盤、攻勢をかけたレイソルだったが、グランパスが落ち着いて守り切ると、16分にはFW武藤を下げて細谷を投入する。23分、右IHマテウス・サヴィオのFKはバーの上。休止タイムの後、25分にはレイソルがドッジをFW森に交代。小屋松が左IHに下がる。一方、グランパスもレオシルバと柿谷に代えて、右IH宮原、FW柿谷を投入。稲垣をアンカーに下げる。すると27分、右CB大南のパスを左WB相馬がカットしてドリブル。中で待つFWマテウスに渡すと、右に展開してFW石田がシュート。左CB古賀にブロックされたが、相馬からの流れるような攻撃は見事。できればFW石田に決めてほしかった。
28分、CB藤井を下げてチアゴを投入すると、直後にはFW石田のパスからFWマテウスがミドルシュート。ポスト左に外れた。レイソルも29分、右IHマテウス・サヴィオがミドルシュート。30分にはCKからFW森がヘディングシュートを叩きつけるが、枠には飛ばず。36分、レイソルは左IH小屋松を下げて、山田を投入。35分、右IHサヴィオのスルーパスにFW細谷が抜け出し、シュートを放つが、GKランゲラックがナイスセーブ。その後もレイソルが必死に攻めるが、グランパスの守備が堅い。45＋3分には内田を下げて、左IH吉田温紀がJリーグ初出場を果たす。そしてタイムアップ。1-0。グランパスが久しぶりのウノゼロで5試合ぶりの勝利を飾った。
早い時間帯の先制点で、できれば追加点が欲しかったが、まだ高い要求はしまい。だが、最後まで落ち着いて守り切れたのは良かった。昨季までの堅守グランパスが戻ってきただろうか。これで久しぶりに9位、トップハーフに復帰した。とは言っても、14位までは勝ち点差2。次節負ければ一気に14位まで落ちる可能性もある。来週にはフロンターレとの対戦も待っている。次節、最下位に落ちたエスパルスを相手に確実に勝ち点3を挙げて、上昇気流に乗せていきたい。サッカーの内容は確実に良くなっている。内容を結果に表すのは今だ。
