とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第21節 名古屋グランパスvs.清水エスパルス

 5試合ぶりの勝利で再びトップハーフ、9位に返り咲いたグランパス。だが、14位との勝ち点差はわずか2。次節はフロンターレとの対戦が待っているだけに、最下位エスパルスには確実に勝利して、今後につなげたい。エスパルスは6月中旬、ゼ・リカルド監督に交代して1勝1分と好スタートを切ったが、その後、マリノスヴィッセルと対戦して連敗。だが前節ヴィッセル戦はアディショナルタイムでの失点と惜しいゲームだった。先にゲームを消化したジュビロが敗戦し、勝てば最下位脱出となるゲームでもある。

 グランパスの布陣は3-5-2。マテウス、柿谷の2トップに、左IH仙頭、右IH稲垣、CHレオシルバの中盤に、右WB森下、左WB相馬は前節と同じ先発だ。ただし、CBは藤井もチアゴもベンチにも入らず、代わって左CB河面が先発した。丸山がセンターに入る。一方、エスパルスの布陣は4-4-2。チアゴサンタナと神谷の2トップに、右SH西澤、左SHカルリーニョス・ジュニオ。宮本と白崎がボランチに入る。DFは右SB片山、左SB山原。CBは原輝綺と鈴木義宣。GKは日本代表の権田。メンバーを見ても、けっして簡単相手ではない。

 開始1分、FWマテウスの落としからCHレオシルバがミドルシュート。これが左ポストを叩く。序盤、グランパスが積極的に攻めていった。3分にはFWマテウスのクロスにFW柿谷がヘディングシュートするも、枠の左。エスパルスも6分、左SB山原のサイドチェンジから右SB片山がクロス。左SHカルリーニョスのシュートはうまく足に当たらなかったが、ゴール前でいい形を作られた。

 その後はエスパルスがパスを回して攻め、グランパスは守備ブロックを作り、守る展開になっていく。17分、FW柿谷が一旦FWマテウスにボールを預け、スルーパスに抜け出してシュート。GK権田がわずかに触って、ポスト左に外れた。しかしエスパルスも攻める。18分、FWサンタナのポストからFW神谷のミドルシュートはうまく当たらずポスト右に外れる。21分にはCHレオシルバのクリアをCB原が拾い、ミドルシュートを放つ。GKランゲラックがファインセーブで弾き出した。23分、左WB相馬が仕掛けて、DFをかわしてクロス。左IH仙頭が落としたパスをFWマテウスミドルシュートするが、DFに当たって、バーの上を越える。

 そして38分、グランパスが攻め込んだ状態からエスパルスがカウンター。左SHカルリーニョス・ジュニオがドリブルで運び、戻したパスに右SH西澤が右足一旋。GKランゲラックの手の先を抜けて、ゴール右に飛び込んだ。ゴール。エスパルスが先制点を挙げた。グランパスはカウンターへの帰りがやや遅かったかもしれない。前半はこのままエスパルスの1点リードで折り返した。

 後半に入ると、エスパルスが積極的に攻めていく。2分、CB中谷の縦パスをCH白崎が奪うと、そのままドリブルで上がり、FWチアゴサンタナが左に流すと、左SHカルリーニョスのクロスから右SH西澤がミドルシュート。左ポストを叩く。グランパスは4分、CHレオシルバのスルーパスに右WB森下が走り込み、クロスのこぼれを右IH稲垣がシュート。ネットを揺らす。だが副審はオフサイドの判定。VARで確認の上、ゴールは認められなかった。

 その後は8分、CH稲垣がミドルシュート。10分、左WB相馬がミドルシュート。14分には左IH仙頭のサイドチェンジから右IH稲垣の落としをFW柿谷がシュート。だがCB鈴木義宣がブロックする。さらに16分には左IH仙頭のパスからFWマテウスがシュート。17分にもFWマテウスミドルシュートを放つが、GK権田がセーブ。シュートは放つが、なかなか決定的なチャンスまではいかない。

 すると21分、エスパルスは神谷とカルリーニョス・ジュニオを下げて、CHホナウドと左SHベンジャミン・コロリを投入。白崎をFWに上げる。グランパスも仙頭と柿谷に代わって、阿部と内田を投入。稲垣を下げてレオシルバと並べ、阿部と内田はシャドーに入る3-4-3の布陣に代えた。27分、左サイドからのスローインに左FW阿部が走り込み、クロスをCB中谷がフリック。これが右ポストに当たる。が、はね返りをCFマテウスが詰めるが、うまく足には当たらない。28分にはCB中谷の縦パスを左FW阿部が落とし、CFマテウスがキープからヒールで落とすが、右FW内田のシュートはGK権田がセーブする。

 32分、エスパルスは西澤を下げて、CB井林を投入。3バックにして守備を固める。グランパスも33分、左CB河面を下げて、吉田豊を投入する。ところが38分、投入したばかりの左IHベンジャミン・コロリがGKランゲラックと交錯して、右IH岸本との交代を余儀なくされる。一方、グランパスは41分、森下に代えて右CBに宮原を投入。内田を右WBに移し、中谷がFWに上がる。だが直後の42分、FW白崎のスルーパスに抜け出した右IH岸本を左CB吉田が追いかけ、足をかけて倒してしまう。一発レッドカード。グランパスは一人少なくなってしまった。この状況にグランパスは稲垣をCBに下げて4-3-2の布陣とする。相馬と宮原が左右のSB。中盤はCHレオシルバ、右IH内田、左IHに阿部。FWはマテウスと中谷。

 だが、なかなか攻めきれない。逆にエスパルスは途中投入の右IH岸本が元気。45+2分には左WB山原のFKから右IH岸本がシュート。GKランゲラックが弾いたボールがポストを叩くが、何とかランゲラックがキャッチした。そして45+5分、右WB片山の縦パスを右IH岸本が胸でつなぐと、FWチアゴサンタナが拾ってそのままドリブルからミドルシュート。これがゴールに飛び込んだ。追加点。そしてタイムアップ。エスパルスが2-0で勝利した。

 グランパスは攻める姿勢は見せたが、ゴールが遠かった。これでまた11位に後退。一方、エスパルスは最下位を脱出し、17位に順位を上げた。次はフロンターレをホームで迎える。今季は昨季までの強さはないとはいえ、3位につける。この間、ブラジル人のレオナルド、ベルマーレから永木、アビスパから重廣、そしてFC東京から永井選手の移籍が発表になった。レオナルドは次節フロンターレ戦から出場可能となるようだ。さっそくの活躍を期待したい。