とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

EAFF E-1選手権(女子) 日本vs.韓国

 先月の欧州遠征では、セルビアフィンランド相手にいずれも5得点と快勝したなでしこジャパン。だが、その時に攻撃面で活躍した長谷川唯はメンバーから外れた、田中美南も岩渕もおらず、CBには熊谷も南もいない。若い選手中心でアジア杯の雪辱と期す。初戦はアジア杯のグループリーグで終了間際に同点弾を浴びて引き分けた韓国が相手。

 韓国の布陣は3-5-2。ソンファヨンとチェユリの2トップに、トップ下にチソヨン。ボランチにチョソヒョンとイヨンジュが並び、WBは右にチュヒョジュ、左にチャンスルギ。CBは右からキムヘリ、イムソンジュ、シムソヨンが並ぶ。GKはキムジョンミ。一方、日本は4-2-3-1。植木をトップに、トップ下に猶本。SHは右に成宮、左に宮澤。ボランチは林穂乃香と長野風花。DFは右SB清水、左SBに宝田。CBは高橋と乗松。GKは田中桃子。

 序盤から韓国が積極的に攻めてくる。3分にはOHチソヨンのFKのクリアをFWチェユリがシュート。DFがブロックした。しかしその後も韓国が攻める。日本はようやく12分、左SB宝田の縦パスを受けたOH猶本がドリブルで運ぶと、CF植木の落としからCH林がシュート。GKキムジョンミがナイスセーブ。続くショートCKから再びCH林がミドルシュートを放つが、これもGKキムジョンミが弾き出した。

 しかしその後は再び韓国がペースを握る。早いプレスに日本のパスが繋がらない。それでも何とか守っていると、33分、右SB清水の上りで右サイドを崩すと、OH猶本がスルーパス。走り込んだ右SH成宮には届かなかったが、ブロックしたDFに当たって成宮のところへこぼれる。これを拾った成宮が戻したパスを左SH宮澤がシュート。日本がラッキーな形で先制点を挙げた。

 しかしその後も攻める韓国。36分にはOHチソヨンの縦パスにFWチェユリが走り込み、CB高橋をかわしてシュートを放つが、GK田中がセーブ。45+1分には左WBチャンスルギのクロスのクリアを右WBチュヒョジュがシュート。だが枠を捉えられない。前半はこのまま、日本の1点リードで折り返した。

 前半、なかなか攻撃を組み立てられなかった日本は、後半最初からOH猶本を下げて、杉田亜未を投入する。すると3分、左SB宝田の縦パスにOH杉田が抜け出し、横パスにCF植木が走り込むが、DFが身体を寄せて、シュートを打たせてもらえない。後半序盤は前半に比べ寄せが早くなったように見えた日本だったが、次第に韓国に押され出す。そして14分、右WBチュジョジュのクロスを受けたOHチソヨンがボールキープから右SB清水をかわして、反転シュート。これがネットに突き刺さる。韓国が同点に追い付いた。チソヨンの回りには清水以外にも日本の選手が5人ばかり。だが清水以外に寄せる選手がいない。CB高橋とCB乗松が縦に並んでブロックするが、左サイドを抜かれた。

 その後も韓国が攻勢。18分にはFWチェユリがミドルシュートを放つが、枠を外す。しかしこれもDFの寄せが甘く、自由にシュートを打たせている。しかし20分、CF植木がドリブルで右サイドを運ぶと、CBシムソヨン、右WBチャンスルギを抜いてクロス。CH長野が走り込んで、ミドルシュートを放つ。ゴール。日本が再び1点リードした。韓国も直後の21分、左WBチャンスルギのクロスをDFがクリアすると、OHチソヨンが拾ってミドルシュート。GK田中がわずかに触ったボールはバーを叩いて外れていった。

 その後24分、日本は成宮を下げて左SHに千葉を投入。宮澤をトップ下に置き、杉田が右SH。韓国も26分、FWソンファヨンに代えてカンチェリム、CHイヨンジュに代えてチョンウナを投入。32分にはチュヒョジュを下げてCFパクウンソンを投入。カンチェリムとチェユリが左右に開く4-2-3-1の布陣に変えて攻めていく。36分、左SBチャンスルギのクロスをCFパクウンソンが競ると、OHチソヨンが拾ってキープ。DFを4人引き付けて落とすと、CHチョソヒョンがミドルシュート。だが、これもバーを叩く。38分には右SHチェユリがミドルシュート。枠を外して助かったが、寄せが甘い。

 日本は41分、植木に代えて右SB清家を投入。千葉をトップに上げ、清水を右SH。杉田を左SHに回す。韓国も42分、右SHチェユリに代えてチャンユビン。45+2分、OHチソヨンのクロスを右チャンユビンがヘディングシュート。だがGK田中がキャッチする。終了間際の45+5分にはOHチソヨンがミドルシュートを放つが、DFがブロック。そしてタイムアップ。2-1、日本がE-1選手権、初戦を勝利でスタートした。

 しかし内容はけっして褒められるものではなかった。プレスが遅く、寄せも甘い。DFラインが深く、パスも繋がらない。ゲームがこの後、台湾戦を挟んで、最終戦は中国と対戦。アジア杯では準決勝でPK戦で敗れた。雪辱を果たしたいが、今日の内容では勝利はおぼつかない。かなりの修正が必要だ。大丈夫かな。