とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第32節 京都サンガvs.名古屋グランパス

 首位から3位まで、上位チームとの3連戦を2分1敗で終えたグランパス。前節のマリノス戦は完敗だったが、まあ納得のできる結果ではなかったか。とは言っても4試合勝利なし。そろそろ勝利がほしい。今節の相手は13位のサンガ。前節はサガンに勝利したが、ミッドウィークには天皇杯サンフレッチェに敗戦。中2日の相手に負ける訳には行かない。

 サンガの布陣は3-4-3。武富をトップに、シャドーに松田と福岡が入る。ボランチは武田と川崎。WBには右に白井、左に佐藤響が入る。CBは右から井上、麻田、本多。GKは上福元。初めて名前を聞く選手も多い。前半戦でゴールを挙げたピーター・ウタカはベンチスタートだ。対するグランパスの布陣も同じ3-4-3。永井をトップに、マテウスと内田がシャドー。中盤はレオシルバと稲垣のダブルボランチに、WBは右に森下、左に相馬。CBは右から中谷、藤井、丸山。GKはランゲラック。森保監督が視察に来ており、相馬の活躍を期待した。

 序盤からホームのサンガが積極的に前からプレスをかける。2分には左FW松田のFKをCH川崎がヘディングシュート。グランパスも9分、右からのFKを相馬が蹴って、DFのクリアを右FWマテウスミドルシュート。わずかにポスト右に外れた。その後は両チームとも前からのプレスと速い攻守の切り替えの応酬。厳しい攻防が続く。そして24分、CF武富のスルーパスに左WB佐藤が走り込むと、切り返しにCB藤井の足が出て、倒してしまう。VARの末、サンガにPKが与えられた。蹴るのは武富。だがこれをGKランゲラックが止めた。守護神ランゲラックが立ちはだかる。

 しかしその後もサンガが攻勢。36分にはこぼれ球を左CB本多がミドルシュート。左ポストを叩く。40分にはCHレオシルバのクリアを左WB佐藤がカットし、左FW松田がシュートを放つ。前半は圧倒的にサンガが攻勢だったが、終了間際の45分、マテウスの右サイドからのCKにCB藤井が競り合いながら頭に当ててフリックすると、CB丸山と競り合ったCF武富の足に当たってゴールに飛び込んだ。オウンゴールではなく、藤井のゴール。前半はグランパスが1点リードで折り返した。

 前半、ミスパスの多かったレオシルバに代えて、グランパスは後半頭から永木を投入する。しかし序盤からサンガが攻勢をかける。1分、CH川崎がミドルシュートを放つと、2分には左WB佐藤のパスから左CB本多がゴール前にクロス。CF武富が飛び込むが、わずかに合わない。クランパスも4分、CB中谷の縦パスに右FWマテウスが走り込み、CF永井の落としからマテウスミドルシュート。CB麻田がブロックした。サンガも6分、CH川崎のフィードにCF武富が抜け出してシュートを放つが、GKランゲラックがファインセーブ。続くショートCKから左CB本多の縦パスをCF武富が落とし、CH川崎がシュート。しかし枠を外す。

 グランパスは10分、CF永井を酒井宣福に交代する。しかしサンガの攻勢は変わらない。13分にはCH川崎のミドルシュートをGKランゲラックがセーブするが、続くショートCKの流れから右FW福岡が縦に入れると、CB麻田のヘディング折り返しをCB井上がヘディングでシュート。14分、サンガが同点に追い付いた。一方、グランパスも18分、右FWマテウスのFKが左ポストを叩く。

 32分、サンガは足を痛めた左CB本多に代わり。メンデスを投入。グランパスも森下と内田を下げて、右WB宮原、左FW仙頭を投入する。35分、相馬のFKからCB中谷がヘディング。DFのはね返しを右FWマテウスがシュートするも、枠を外す。その後も攻めるサンガ。43分にはCF武富に代えてピーター・ウタカ。ついにサンガのエースが現れた。それでもグランパスは45+2分、CH永木がドリブルで運び、右に流して、右FWマテウスミドルシュートを放つが、DFがブロック。サンガも45+3分、CH武田のクロスからCFピーター・ウタカがシュートを放つが、これもDFがブロックした。45+5分、サンガが3人の選手交代を行ったのは時間稼ぎだったのか。アディショナルタイム6分、ゲームは1-1、ドローで終わった。

 グランパスの出来もけっして悪いとは思わなかったが、サンガが良かった。それでもドローで終えたのは良かったのではないか。マテウスと相馬以外、ゴールの予感はほとんどなかったが。次はホーム最終戦FC東京が相手。そろそろ勝利する姿を見せてほしい。