とんま天狗は雲の上

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FIFAワールドカップ2022 グループE第2戦 日本vs.コスタリカ

 ドイツに歴史的な勝利を挙げた日本。マスコミも一気に盛り上がって、まるでグループリーグ突破を決めたかのよう。そして第2戦の相手はスペインに0-7で敗戦したコスタリカ。勝って当然の雰囲気が漂う。だがまだ何も決まった訳ではない。FIFAランクも日本の24位に対してコスタリカは31位。全く気を抜ける相手ではない。しかもたとえ勝利しても、ドイツがスペインに勝利すれば、最終戦でドイツ・スペイン・日本の得失点での勝負になる。その場合、このゲームでの得失点差が重要だ。また、引分け以下ならスペイン戦の勝利が必要となる可能性が高い。いずれにせよ、絶対勝利が必要なゲームだ。

 日本の布陣は4-2-3-1。上田綺世が先発してワントップ。トップ下に鎌田を置いて、右SH堂安、左SH相馬。ボランチは守田と遠藤。DFは右SB山根、左SB長友。吉田と板倉のCBにGKは権田。上田の他、相馬、守田、山根が初出場。長友を除いてはほぼ予想通りのメンバーだ。対するコスタリカは3-4-3。コントレラスをトップに、右WGトーレス、左WGキャンベル。ボランチテハダボルヘスを並べ、WBは右にフレール、左にオビエド。CBは右からドゥアルテ、ワストン、カルボ。GKはナバス。

 ゲームは開始1分、左SH相馬が仕掛けて、ゴール前にクロスを入れる。DFのクリアを左SB長友が拾い、再びクロスを入れるが、DFにはね返された。13分にも右SB山根のスルーパスに右SH堂安が走り込み、クロスを入れるが、ゴール前には誰もいない。攻めてくるかと思ったコスタリカだが、序盤からブロックを作ってしっかり守ってくる。ボールを持っても、ゆっくり後方でパスを回し、隙を伺う、ゆったりしたペースに日本も合わせてしまったか、その後はお互いチャンスを作ることもできず、時間だけが進む。すると30分過ぎ位に、日本は山根を右WBに上げて、布陣を3-4-3に変更。だが、それでチャンスを作ることもない。逆にコスタリカが35分、左WGキャンベルが左サイト再度でミドルシュートを放つ。前半はこのままスコアレスで終わった。

 すると日本は後半最初に、長友と上田を下げて、左CB伊藤洋輝、ワントップに浅野を投入する。コスタリカが攻めてくるという想定だったかもしれないが、当初から伊藤洋輝を起用してもよかった。またCFも上田ではなく、前からプレスをかけられる前田の先発だったら、また結果は違っていたのかもしれない。しかしこの選手交代で途端に日本の攻撃が活気付く。

 1分、左FW鎌田のパスからCH守田が縦パス。CF浅野の落としを守田が受けてそのまま前進。シュートを放つ。GKナバスがセーブ。3分にはCF浅野がドリブルで上がり、クロス。DFのクリアをCH守田が拾い、横に流してCH遠藤がミドルシュート。しかしDFにブロックされる。コスタリカのゴール前は堅い。5分には右FW堂安のCKのクリアをCH守田が拾い、縦パスをCB板倉が反転シュートするが、そこにはコスタリカDFの厚い壁が立ちはだかる。

 左WB相馬も後半になってようやく彼らしいプレー。12分、カットインからミドルシュート。16分には遠藤が倒されて得たFKを直接狙うが、枠を捉えることはできなかった。17分、山根を下げて、左WB三苫を投入。相馬を右WBに回す。コスタリカも20分、コントレラスとトーレスを下げて、CFベネットと右WGアギレラを投入する。22分、日本は堂安に代えて、右FW伊東純也を投入。

 25分、CH守田の縦パスをCF浅野がフリック。走り込んだ右FW伊東が受けて仕掛けるが、CBカルボが手を出して、PA手前で倒された。このFKは左FW鎌田が直接狙ったが、高い壁にはね返された。その後も攻勢をかける日本だが、ゴール前でうまく合わない。すると36分、コスタリカが攻めてCHボルヘスから縦パス。右FW伊東がヘディングでクリアすると、CB吉田のクリアが小さい。CH守田のトラップが流れたところをCHテハダが拾い、右WBフレールがミドルシュート。横っ飛びに飛んだGK権田の手がわずかに触ったが、そのままゴールに飛び込んだ。なんと、コスタリカが先制点を挙げた。

 日本は37分、相馬に代えて右FW南野を投入。必死に攻める日本。43分、左WB三苫が仕掛けて、タッチライン際からクロスを入れると、左FW鎌田がシュート。だがGKナバスがファインセーブ。こぼれたボールはピンボールのように選手間をはね返ったが、最後はGKナバスが抑える。左WB三苫はその後もライン際まで仕掛ける場面があったが、ゴール前で合わせる選手がいない。コスタリカは44分にCHサラス、45+5分にはチャコンを投入。時間も使ってそのままタイムアップ。0-1。コスタリカが勝利した。

 残念な結果。最低でも引き分けで終わりたかった。この後で行われたドイツ対スペインは引分け。この結果、日本がスペインに勝てばグループリーグ突破も可能だが、負けたら即敗退。引き分けの場合は、ドイツがコスタリカに2点以上を取って勝利するか、日本がスコアレスドローでドイツが勝利すれば、ドイツがグループ抜け。日本が1-1で引き分けて、ドイツが1-0の場合はドイツ戦で勝利した日本がグループリーグを突破できる。つまり、最低でも1点以上を取っての引分けが必須だ。

 かなり厳しい。せめてコスタリカ戦がドローだったらと思うが、今さら言っても仕方がない。スペイン戦が勝負になるというのは、大会前からわかっていたこと。原点に戻って、これまで練ってきた対策を忠実にこなし、最終戦でグループリーグ突破を決めてほしい。がんばれ、日本。