とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第1節 名古屋グランパスvs.清水エスパルス

 W杯決勝から3週間。いよいよ新しいJリーグが始まった。百年構想特別大会では一時首位にも立ったグランパス。終盤の連敗で結局、地域リーグで3位、全体では6位に終わったが、新しく始まったリーグ戦では上位進出が期待される。開幕戦はホームでエスパルス戦。特別大会では2連勝した相手だ。もっとも、新たにヴィッセルを率いてきた吉田監督を迎え、選手も大幅に補強をしている。侮れないことは間違いない。

 グランパスの布陣はいつもの3-4-3。山岸をトップに、シャドーに木村と和泉。高嶺と稲垣のダブルボランチに、WBは右にマテウス、左に中山。CBは右から、原、藤井陽也、野上。GKはピサノ。マテウスと稲垣がケガから復帰して先発に名を連ねた。一方、エスパルスの布陣は4-4-2。オセフンとジャーメイン良の2トップに、右SHに北川、左SHに藤井智也。ディエギーニョと嶋本のダブルボランチに、DFは右SB須貝、左SBにブルネッティ。本多とパクスンウクのCBに、GKは梅田。ジャーメイン、藤井、ディエギーニョ、須貝、本多と新戦力が多く先発をしている。

 8分、グランパスは左WB中山が左サイドを駆け上がり、クロスにCF山岸が走り込むが、手前でGK梅田がパンチング。こぼれ球を右WBマテウスがシュートするが、枠は捉えられない。エスパルスも9分、GK梅田のフィードをFWオセフンがフリック。右これを受けたSH北川がFWジャーメンとのワンツーで抜け出し、切り返してシュート。CB藤井陽也がブロックした。一方、グランパスは11分、右CB原のフィードから左FW木村が左に流し、左WB中山の仕掛けからクロスに、右WBマテウスがミドルシュート。しかしCB本多がブロック。枠を外す。

 お互い、なかなか決定的なチャンスは作れないまま時間が過ぎる。22分、エスパルスは右SH北側の落としから右SB須貝がクロス。FWオセフンのヘディングシュートはGKピサノがセーブする。さらに25分には、左SH藤井智也がドリブルからカットインしてミドルシュート。これもGKピサノが難なくキャッチする。

 飲水タイム直後の29分、グランパスはCH高嶺からのフィードに右FW和泉が抜け出し、シュートを放つが、GK梅田がセーブ。一方、エスパルスも33分、右WBマテウスから左SBブルネッティがボールを奪い、縦パスをゴール前にいた右SB須貝が落とすと、FWジャーメインがシュート。しかしうまく足に当たらない。37分には、左SBブルネッティのパスを受けたFWジャーメインが左サイドをえぐり、クロスにFWオセフンがシュート。しかし左CB野上がブロックした。この後のCKはCBパクスンウクがヘディングシュートするも、ポスト右へ。

 そしてそこから始まったグランパスのゴールキックから、CB藤井とのパス交換の後、GKピサノが縦パス。しかしこれをCHディエギーニョがカットすると、縦パスを受けた左SH藤井智也がファーサイドへクロス。異議SH北川がボレーで叩き込み、エスパルスが先制点を挙げた。飲水タイム以降、ほとんどエスパルスに押し込まれた中、先制されたグランパスは40分、CH稲垣のクロスに右WBマテウスがヘディングシュート。43分には、CH高嶺がミドルシュートを放つが、わずかにバーの上。さらに44分、左FW木村が仕掛けて前に運び、シュートを放つが、これもバーの上。45+3分、CH高嶺のブレ球のミドルシュートはGK梅田がしっかり対応してパンチングでクリア。結局、前半はこのままエスパルスの1点リードで折り返した。

 後半も選手交代はなし。1分、エスパルスが右SH北側のクロスにFWジャーメインがヘディングシュート。しかし枠は外す。グランパスも2分、左FW木村のスルーパスに左WB中山が走り込み、戻しはいったんCH嶋本にカットされたが、左WB中山が取り返して、戻しを左FW木村がシュート。しかしCB本多がブロックした。5分、右WBマテウスがミドルシュートを放てば、8分、エスパルスもCH嶋本のFKをFWジャーメインがヘディングシュート。さらに9分、左SH藤井智也がドリブルで運び、中へのパスをFWジャーメインがシュート。しかし枠を捉えられない。

 しかし後半に入ってもなかなかグランパスがゴール前まで攻め込んでいけないところ、12分には左CB野上が右SB須貝にボールを奪われ、CH嶋本の縦パスに右SB須貝が走り込むと、左CB野上が対応するものの、こぼれ球を右SB須貝が拾ってクロス。FWオセフンのシュートは、GKピサノがファインセーブで弾き出す。グランパスも15分、FWオセフンのドリブルをCH高嶺がノーファールで奪い取ると、そのままミドルシュート。しかしこれはGK梅田がセーブする。

 16分、グランパスは和泉に代えて、右FW甲田を投入する。その直後、CH高嶺がドリブルを始めたところをFWオセフンが引っ張ってイエローカードをもらう。この判定に対してオセフンが主審に対し侮蔑の拍手。これに対し、主審は2枚目のイエローカードを提示。オセフンが退場となってしまう。一人少なくなったエスパルスはジャーメインをトップに置く4-4-1の布陣にした。

 その後はグランパスがパスを回して押し込む展開。だがなかなかシュートまでいけない。逆にエスパルスは21分、CH嶋本がドリブルで運び、そのままシュート。GKピサノがナイスセーブで弾き出した。その後も攻め込むが、なかなかシュートを打てないグランパス。25分にはマテウスを下げて、右FW浅野を投入。甲田を右WBに回す。さらに31分には、山岸と野上に代えて、CF杉浦とCH森島。高嶺が左CBに下がる。一方、エスパルスも、北川と藤井を下げて、左SHに小泉。蓮川をCBの中央に投入し、5-3-1の布陣で守備を固める。

 さらに38分には、本多と須貝に代えて、左WB吉田と右WB高木を投入。ブルネッティが左CBに移る。そのまま時間だけが過ぎていく。ようやく44分、CB藤井のクロスに左WB中山がヘディングシュート。しかしGK梅田がファインセーブ。45分には、左WB中山のクロスにCF杉浦がヘディングシュート。しかしこれもGK梅田がナイスセーブでキャッチする。エスパルスは45+2分、ディエギーニョに代えてCF木下を投入。ジャーメインを左SHに下げた。

 その後もグランパスが押し込むが、シュートは遠い。45+6分、GKピサノも上がって最後のCK。右WB甲田が蹴り込んだボールのはね返りを右CB原が前に送るが、誰にも届かず。そしてタイムアップ。1-0。エスパルスがグランパスのミスから奪った1点を守り切って、開幕戦を勝利した。

 暑さの故か、後半は足を攣る選手もあって、一人多いにもかかわらず、動きは少なく、惜しいチャンスはGK梅田のスーパーセーブに防がれ、結局無得点。昨季を思い起こすような拙攻のまま、90分が終わった。開幕戦で4万人はこれまでで最多の入場者数だったそうで、特別大会を見て期待したサポーターも多かっただろうに、その期待を裏切るプレー振り。

 次節は、グランパスと違って、アディショナルタイムに勝利への執着を見せて逆転勝ちをしたアントラーズが相手。しかもアウェイ。これはまた大敗して、開幕2連敗のスタートになるのではないか。さらにその後は、ガンバ、ファジアーノ、サンフレッチェ、ゼルビアと続く。今日のゲームを観ると、まるで勝てそうな気がしない。今季も降格争いを心配するシーズンになってしまうのだろうか。開幕戦からこんなゲームを見せられて、開幕直後から意気消沈してしまった。

違和感気質

 このところ確かに、違和感を覚えることが増えている。高市首相の政権運営しかり。熊本地震への対応もしかり。ワールドカップのインファンティーノ会長の振る舞いしかり。本書は、毎日新聞で連載しているコラムを集めて掲載したものだが、2024年9月15日から2026年1月4日までに掲載されたものということで、今年2月の衆議院選挙以降のことは対象になっていない。

 しかし、この選挙における自民党の圧勝以降、世の中はいよいよ違和感を覚える状況が増している。松尾貴史は最近どんなコラムを書いているだろうか。本書の中で、石破政権に対してもかなり辛辣に批判しているコラムが掲載されているが、正直、そこまで批判しなくてもと思ってしまう。今ならその数倍の批判が必要だろう。

 最後の第6章「日常にこそドラマあり」のコラムたちがほのぼのとしてほっとする。とにかく世の中がおかしい。それを良しとしている人々が多くいるという状況がおかしい。人は違和感ばかりではおかしくなってしまう。この猛暑のせいもあるかもしれないが。

違和感気質

違和感気質

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○漫画家の水木しげるさんが「戦争はいかんです。原が減るだけです」と言っていたのを思い出す。武器などを買うよりも食の安心を拡充するほうが、よっぽど大切ではないか。/いっそのこと、「パワハラをする人」「世襲の人」「裏金づくりの人」「カルトに操られる人」「差別意識の人」などの国会議員や自治体の長も、国民のほうから「出入りお断り」にしませんか、永久に。(P016)

○日本人がこの「日本人ファースト」というフレーズに違和を感じなくなる状態は、米国同様、この国の衰退を実感させる。…今、国民の間に鬱積している不安、不満、困窮についての怒りの矛先を外国人に向ける道具として、この言葉が用いられる傾向が強まっているのではないか。政治家が自らの責任の所在を、自分たちの無策や失政、利権の構造に向けずに「そと」にそらすことは、瞬間的な人気を得たとしても、長期的には社会全体の連帯を破壊してしまうだろう。(P108)

○政府が食料自給率や農業についてお粗末な運勢、対応しかしないのに…「五穀豊穣」を祈る行為にもばかばかしさを覚えるし、「無病息災」を集団感染が生むような環境に飛び込んで祈ることにも大きな違和感を覚える。「世界平和」を祈願しようにも、あちらこちあの神社に「憲法改正」を呼びかける団体のポスターが張られているのを見ると、まともに手を合わせようという気持ちだってうせてしまう。…地元で、小さな寺や神社に詣でて、静かに、安全に手を合わせるという自身への意思確認でいい。(P195)

 

海外サッカーの世界☆

 カメラマン赤木真二の写真集。1957年生まれというから、同い年だ。もうすぐ70歳。これまでの半生の集大成の写真集ではないか。マラドーナ、バッジョ、トッティ、デルピエロ、ジダン、アンリ、ファンペルシ、セスク・ファブレガス、クリスティアーノ・ロナウド、ベッカム、ルーニー、チェフ、欄バード、フェルナンド・トーレス、ロベルト・カルロス、メッシ、モドリッチ、レヴァンドフスキ、香川真司、エムパべ・・・。

 ほぼ時を同じくしてサッカーを観戦してきた者にすると、懐かしい選手たちが並び、UEFAチャンピオンズリーグ決勝など、多くのシーンを思い出す。クライフやベッケンバウアーなど一世代上の選手たちの写真はないが、監督となってからの彼らの姿もいくつか散見される。ちなみに、エムバペや久保建英など、今も活躍する選手も姿もちらほらと見える。

 写真集なので、それらの写真を公開はしないが、いくつか添えられたコラムも懐かしく、また微笑ましい。最後に、先輩カメラマンである富澤正秀氏へのインタビュー記事が掲載されている。そこに綴られた、面と向かって話をすることの大切さを語る富澤氏の言葉が重い。

 また、選手だけでなく、背景となるスタジアムや街並み、パブやサポーターの姿も多く掲載されている。その中で、ドイツのベルリン・オリンピック・シュタディオンを説明するコメントに目が留まった。なんと、1906年に建築され、2006年のワールドカップにおいても、外観は当時のままを保つように改修がされたという。東京オリンピックに踊らされて、国立競技場を建替えてしまった日本の姿がなんとも貧しく感じる。海外サッカーの歴史の重みを感じる。

○ベルリン・オリンピック・シュタディオンは建造時のフォルムで現役の施設として健在だ。2006年ドイツ・ワールドカップ前にトラックもフィールドも観客席も改築され、屋根も建設された。その際、外観を保つために1階席を掘り下げ、トラックもフィールドも観客席も2メートル以上低くなった。地上部分の天然石の外観を変えないための屋根の構造も見事である。…1906年につくられたオリンピック・パークをベースに36年ベルリン・オリンピック時に大幅に改修されて現在に至っている。(P156)

○「いまはメールやLINEの時代で情報は伝わっても顔が見えないことが多いよね。でも、…人と人のつながりは大切なんだよ。顔を見て話をする。そこが基本なんだ。最終的に誰かが決めるのならば、その人と面と向かって話をすること、それが大切なんだ。僕は情報のない時代に欧州に渡ったけれど、手探りで築いた関係性は本当に強いと思う。(P181)