とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第7節 名古屋グランパス対カマタラーレ讃岐

 3連勝で2位に進出したグランパス。前節ロアッソ戦でようやく気持ちのいいパスサッカーが披露できた。カマタラーレ相手にもその再現を期待した。一方、カマタマーレは5試合勝利がないスタートだったが、前節、ベルマーレを相手に3-0と快勝、初勝利を挙げ、勢いに乗っている。その勢いのままグランパスに挑んできた。

 前節、佐藤と和泉をケガで失ったグランパス。FWにはシモビッチと並んでフェリペ・ガルシアを起用。ボランチには今季初先発、ケガが癒えたばかりの田口を起用した。左WBには杉森が先発。カマタマーレは原と西の2トップ。左SH仲間、右SH馬場の4-4-2の布陣。

 開始1分、カマタマーレのCH永田がミドルシュートカマタマーレの選手の意気込みを感じる。グランパスは序盤こそ短いパスをつないで攻め込む場面も見られたが、次第にカマタマーレに押し込まれる展開。グランパスのパスのつなぎを予測して、早くプレスをかけてくる。その中でもグランパスは久しぶり出場のCH田口が落ち着いている。うまくプレスをかわし、確実にパスを展開できる。

 21分、左WB杉森が長躯ドリブルで仕掛けたが、PA手前で奪われ、逆にカウンター。CH渡邉から左に展開。左SB高木のクロスを右SH馬場が落とし、右SB市村が強烈なミドルシュート。サイドネットに突き刺さった。グランパスも23分、OH玉田から左に展開。左WB杉森のサイドチェンジに、右WB永井がクロスを入れるが、中で合わない。DFがクリアした。

 カマタマーレは28分、右SH馬場のミドルシュートはGK楢崎がセーブ。しかしGKから左WB杉森へつないだところでDFに奪われ、最後はFW原がミドルシュート。DFがブロックするが、カマタマーレのプレスが高い。30分、FW西のミドルシュートはGK楢崎がナイスセーブ。さらに31分、CH渡邉のCKにCBエブソンがヘディングシュート。CH田口がライン上ではね返す。32分には右SH馬場のクロスに左SH仲間、そしてFW西がヘディングシュート。ネットを揺するが、オフサイドの判定。カマタマーレが次々とグランパス・ゴールに迫っていく。

 イライラするグランパス。フェリペ・ガルシア、ワシントンとイエローカードをもらう。アディショナルタイム2分、原のFKが壁にはね返されたところを、左SH仲間がミドルシュート。GK楢崎がキャッチするが、前半はカマタマーレに押し込まれた。何とかスコアレスで折り返した。

 するとグランパスは後半頭から左WBの杉森に代えて杉本を投入する。3分、CH田口の縦パスをFWシモビッチが落とし、左SB内田がスルーパス。田口が走り込んでクロスを入れるが、右WB永井には合わない。7分にはFWシモビッチの落としから右WB杉本が左に展開。左WB杉本がミドルシュートを放つ。後半に入ると一転、グランパスがゲームを支配する。

 そして13分、左WB杉本の仕掛けからFKを得ると、OH玉田が直接決めて、グランパスが先制点を挙げた。ゴール右隅。GK清水が触ったが、ボールはゴールに吸い込まれた。玉田は今季初ゴールだ。18分には左WB杉本のスルーパスにFWフェリペ・ガルシアが走り込みクロス。しかしFWシモビッチと右WB永井が被り、永井のシュートは大きく枠を外す。カマタマーレは9分にFW原に代えて木島を投入すると、23分、そのFW木島がドリブルからシュートを放つ。

 余裕でパスを回し、チャンスを窺うグランパス。完全なグランパス・ペースの中、雨に落とし穴が隠れていた。24分、右CB宮原にFW木島がプレスをかけると、宮原が足を滑らせてコントロールミス。ボールを奪うと、FW木島はそのままドリブル。左に流して、CH渡邉のクロスにFW西が走り込む。シュート。あっという間にカマタマーレが同点に追い付いた。

 その後も必死で勝ち越し点を狙うグランパスカマタマーレは守りを固める。25分、右SH馬場に代えてCH山本を投入。31分、CH田口の絶妙な長いスルーパスに右WB永井が走り込み、クロスにFWフェリペ・ガルシアがシュート。しかしGK清水がセーブ。32分、守るカマタマーレがカウンター。右SH渡邉のクロスに左SH仲間がダイビングヘッドを見せるが、GK楢崎がセーブした。37分、左CB内田のFKからFWシモビッチがヘディングシュート。GK清水がセーブ。41分にはOH玉田に代えて押谷を投入する。

 そして43分、CH田口の縦パスに抜け出した左WB杉本が中に切れ込んで、さらに切れ込んで、ミドルシュート。これがゴール右隅角に決まる。劇的勝ち越しゴール。ついにグランパスが勝ち越した。カマタマーレはその後、二人のFWを前線に上げるパワープレーに出たが、グランパスがしっかりとボールを支配。カマタマーレの反撃を許さず、ゲームを閉めた。2-1。グランパスが劇的ゴールで4連勝を飾った。

 杉本のゴールはすばらしかった。後半から途中出場してすっかりゲームの展開を変えた杉本の功績は大きい。杉本に積極的な仕掛けにカマタマーレが守備的になって、グランパスが押し込む展開となり、結果的に2ゴールにつながった。しかも決勝点も杉本。風間監督の采配も光った勝利だった。次はアウェイのヴォルティス戦。この勢いで連勝を伸ばしてほしい。

家事手伝い

 退職して1週間。これまでこの「無職」の生活を「失業生活」と思ってきたけれど、1週間を振り返ると、これは「家事手伝い」が正しいみたいだ。これまでも簡単な調理や掃除・洗濯は、私ができる時はしてきたけれど、平日日中の時間を利用して、家の物資の整理をしようと考えた。

 まずは2階の物置部屋と化した洋室の整理から。古着や本が紙袋や段ボールに乱雑に入って置かれている。外の物置に昔買ったまま利用していなかったスチール棚があったので、それを活用し、不要な物資は捨てるなどして整理しようという計画。ところが、衣類を何袋かに分けて、いざ捨てようとしたら、妻から「私が捨てるもの、回すもの、保管するものに分別するまで待って」と言われた。

 それでもまずは物置からスチール棚を取り出そうとしたら、そこも足の踏み場がないほどに物が散在している。それで火曜日の午後は屋外物置の整理で暮れた。相当な量のゴミを出して、中の物を分別し、棚に収めるものは整理して、取り出しやすくなった。それにしても疲れた。その時の疲れがまだ身体に残っている。水曜日は2階の洋室の本を整理して、夕方からは会社の友人たちと呑み会。木曜日も洋室の文具類の整理をして、夕方からは会社の歓送迎会。それで疲れて、昨日は何もやる気が起きず、午後は妻の買い物につきあって終わった。

 その間に夫婦喧嘩を数度。思うに、専業主婦であった妻にとって、家のことは本来、すべて自分が収めるべきもの。たとえ整理ができていなくても、理想形は彼女の頭の中にあって、それを崩して整理するのは我慢できないらしい。それでいちいち伺いを立てながら作業を進めていく。意見が合わないことも多いが、それを言い立てると必ず夫婦喧嘩の元となる。自分がやりたい家の整理だが、妻の意見に従いながら行うということで、これはやはり「家事手伝い」。それでも少しずつ整理ができていくのは楽しい。もっとも昨日にはすっかり疲れてしまった。まだまだ時間は有り余るほどある。ゆっくりじっくりと無理せず作業を進めよう、と思う。

ブンデスリーガ第27節 ドルトムント対ハンブルガーSV

 香川が今季リーグ初ゴールを挙げたミッドウィークの第27節。DAZNがあるとこんなゲームも観ることができる。香川の活躍振りに酔いしれた。ドルトムントは久しぶりに4-2-3-1の布陣。累積出場停止のパパスタソプロスに代わってギンターがバルトラと共にCBに入り、右SBピシチェク、左SBゲレイロ。バイグルをアンカーにカストロは攻撃時には左IHに上がってくる。そしてモルが左SHで先発。右SHデンベレ。香川はトップ下だ。対するハンブルガーは酒井高徳ボランチで先発。ワントップにはウッドを置く4-2-3-1。ちなみにアメリカ国籍のウッドの母親は日本人だそうだ。

 序盤からドルトムントが攻勢をかける。5分、CHバイグルのフィードにCFオバメヤンが抜け出しシュート。GKアドラーがブロックする。ハンブルガーも10分、右SHグレゴリッチュのフィードにCFウッドが走り込み、シュートを放つが、GKビュルキが止めた。11分にはCHカストロのフィードに右SHデンベレが抜け出し、GKと一対一になるが、シュートはGKアドラーがナイスセーブ。そして13分、OH香川が落として、左SHモルとワンツー。香川が抜け出そうとしたところをCBエクダルに抑えられてFK。これをCHカストロが直接決めて、ドルトムントが先制点を挙げる。

 ハンブルガーはしっかりと守ってカウンターで攻める。25分、CFウッドがドリブルで仕掛けるが、最後のところでCBギンター、そして右SBピシチェクに止められた。27分、CBギンターの縦パスをCFオバメヤンが落とし、OH香川がヒールでスルーパス。CFオバメヤンが抜け出してGKと一対一になるが、シュートはGKアドラーがナイスセーブした。

 直後にはハンブルガーもCH酒井がドリブルで駆け上がり、OHホルトビーから左に展開。左SHコスティッチが切れ込んでシュートを放つが、GKビュルキがナイスセーブを見せる。さらに32分、CFウッドがミドルシュート。38分、左SHコスティッチのクロスにCFウッドがヘディングシュート。ポスト左に外す。ドルトムントも43分、左SHモルのクロスにCFオバメヤンがヘディングシュート。しかしGKアドラーがファインセーブ。前半はドルトムントが1点リードで折り返した。

 前半、攻めているようでなかなか追加点が取れないドルトムントは、後半頭から左右のSHを入れ替える。右SHモル、左SHデンベレ。すると5分、左SHデンベレのクロスをCFオバメヤンが落とし、さらにOH香川がつないで、左SBゲレイロがシュート。GKアドラーがファインセーブを見せる。11分、CFオバメヤンのクロスにOH香川が胸トラップからシュート。DFがブロック。13分、OH香川が左に流し、左SHデンベレが切り返しからシュートを狙う。さらに15分、右SHモルが右から中へドリブルで切れ込み、ミドルシュート

 ここでドルトムントは右SHモルに代えてプリシッチを投入。ハンブルガーも右SHグリゴリッチュをハントに交代する。18分、ゴール前でOH香川がCFオバメヤンとワンツー。しかしDFにブロックされる。18分、CFウッドがミドルシュート。19分、右SHハントの縦パスに右SBディークマイアーのクロスに左SHコスティッチがボレーで叩き付けるが、バーを越えていった。後半はここまで互角の展開が続く。

 28分、右サイドからのスローイングをOH香川が絶妙のスルーパス。CFオバメヤンが抜け出すが、シュートはわずかに左。31分、左SHデンベレのスルーパスにCFオバメヤンがシュートを放つが、GKアドラーがセーブ。お互いゴールが遠い。33分、ドルトムントは左SBゲレイロに代えてパスラック。ボランチのバイブルに代えてシャヒンを投入する。すると36分、左SBパスラックがヘディングで縦に送ったパスに、CFオバメヤンがCBエクダルにうまく競り勝ち抜け出すと、クロスはOH香川が簡単に流し込むだけ。ドルトムントがようやく追加点を挙げた。そして香川にとっては今季リーグ初ゴールとなった。

 ハンブルガーのCBエクダルはこのプレーで足を痛め、38分、ヤニッチに交代。さらに39分、CFウッドに代えてラソッガを投入する。しかし攻められない。アディショナルタイム2分、左SHコスティッチが放ったミドルシュートはGKビュルキがセーブ。逆に2分、スローインからOH香川が長いスルーパスを出すと、CFオバメヤンが抜け出してシュート。ダメ押しの3点目を入れて、タイムアップ。終わってみれば3-0でドルトムントが快勝した。

 ドルトムントが追加点を挙げるまではハンブルガーもよく粘った。逆にドルトムントがなかなか追加点を取れなかった。それでも今のドルトムントは香川を中心に回っている。このゲームでは1アシスト、1ゴールの活躍。そして下手に下がり過ぎることなく、カストロとの連携もよくとれている。ドルトムントは5位との勝ち点を10に広げ、4位ながらCL出場を固めつつある。香川にはこのままの調子を維持してもらいたい。そして次はいよいよ首位バイエルンとの一戦。意地を見せて是非とも勝利を目指してほしい。