とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

予定どおりのグランパス しかしアントラーズが心配だ

 水曜日にACL準決勝の第2戦を控え、うまく戦力を温存したいグランパス。竹内の起用という予想は当たらなかったが、杉本、ブルゾ、三都主を起用し、玉田、小川、中村を温存した。考えてみれば、マルキーニョス、興梠の早いCFには、動けてタフな田中の方が合っている。
 立ち上がりこそアントラーズが早いパス回しで押し気味にスタートするが、5分、マギヌンからのクロスをブルゾがシュート、その跳ね返りをケネディがあっさりゴール。このところ実質3連敗のアントラーズ、どこかおかしいと思っていたら、14分には曽ヶ端がキックを空振りしてブルゾにさらわれ追加点を献上してしまう。
 27分、35分と新井場、本山がミドルシュートを放つが、前線の二人のFWにはうまくボールが収まらない。局面ではうまいボールさばきとアントラーズならではのコンビネーションを見せるが、最後までボールを進めない。何より動きが少なくミスが多い。
 後半も最初はアントラーズ・ペースで進むが、8分にマギヌンからのパスを杉本がフワッとしたヘディングでGKの頭を越して3点目を入れてしまう。
 15分過ぎからはグランパス・ペース。ボランチに起用した三都主はキープ力もあり、うまくボールをさばく。トップ下に入ったブルゾも今日はポジショニングがよく、よくボールに絡んでいる。ただしまだミスが多い。
 30分、小笠原からのFKをマルキーニョスがダイビング・ヘッドを決め1点を返すが、38分、GKからのパスを内田がブルゾにパスして4点目を入れられてしまう。その直後には曽ヶ端が巻にパスをして、ピンチを迎えるシーンもあった。ここはDFが必死で防いだが、アントラーズ全体がフワフワとして緊張感がない。疲れている感じ。動けない。
 考えてみれば今シーズンのアントラーズは、途中本山のリタイヤはあったもののほとんど不動のメンバーでここまで戦ってきたのではなかったか。その疲れがここにきてチーム全体を覆っているように見える。小笠原しかり、野沢しかり、青木しかり、内田しかり・・・。しかし彼らを上回るバックアッパーを考えてみると・・・いない。これは終盤相当な混戦になりそうだ。
 対してグランパスACL第2戦に向けて最高の準備ができた。「武藤文雄のサッカー講釈:アウェイゴールルールの難しさ、おもしろさ」ストイコビッチ采配の妙を高く評価していたが、そう言われてみればこのゲームでも、前半終了間際、岩政とトラブルを起こしたケネディを後半早々に交代し、その後も小川、玉田を、ゲーム感をなくさない程度に交代出場させるなど、絶妙の指揮を執っている。あとは第2戦をどういう展開でゲームを作っていくか。1-0でOKとは言え、守備的に入ることはしないはず。次戦の采配が楽しみだ。