とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

セレッソは最終節でACL出場を決定

 ACL出場枠の3位争いは、ガンバ、アントラーズセレッソの3チームの争いになった。セレッソジュビロ戦。ジュビロナビスコ杯決勝でいいゲームをしたが、リーグでは決定的な強さを見せることはできず、中位のチームという感じ。それでも、得点王を狙う前田、アジア大会金メダリストの山崎に、那須や成岡がクレバーなゲームを展開し、侮れない。
 立ち上がりは、ジュビロは山崎のドリブル、セレッソは家長のスルーパスと両チームとも長所を出して互角の展開。12分、小松がドリブルで前進、クロスを上げると、15分には清武からサイドチェンジを酒本がクロス。途中DFに当たって大きく上がり、アドリアーノのところにこぼれるが、ヘディングシュートはうまく合わせられなかった。
 このまま淡々と進んでいった24分。那須の横パスをアドリアーノが奪いドリブル。一旦DF陣に囲まれかけるが、よく粘って乾に預け、スルーパスアドリアーノが決めた。先制点。右サイドで山本康裕がラインを崩してオフサイドにならなかった。
 さらに29分、CB上本からのフィードに清武が抜け出し、ゴール前で山なりにクロス。これをアドリアーノがうまく合わせ、あっという間に追加点を入れる。
 ジュビロもけっして悪いわけではないが、これで少し前がかりになり、32分、GKのミスキックを西が拾ってクロスに前田がボレーシュート。その後も成岡のミドルシュートなど、ジュビロが押し気味に進める。38分、早くも菅沼をジウシーニョに代えると、45分、ジウシーニョのクロスをDFがクリアしたところに成岡が走り込み、ミドルシュート。しかしこれはGKがセーブした。
 後半最初からセレッソは小松に代えて山口を投入。ゲームは2点のハンデを抱えるジュビロが積極的。3分、山崎が西との大きなワンツーでPAまで侵入し、ジウシーニョにパス。しかしシュートは惜しくも枠を外す。しかし直後の4分、右SB山本康裕からのクロスを成岡がスルー。山崎が戻して成岡がシュート。きれいなゴールで1点を返した。
 これでジュビロが反撃を開始するかと思ったが、9分、山本脩斗から清武がボールを奪うと長いスルーパス。これにアドリアーノが走り込みシュート。3-1とセレッソが突き放す。すると11分、山本脩斗からのクロスに西がシュート。DFに当たり前田のところにこぼれ、これを落ち着いてシュート。ジュビロがまた1点差と追いかける。ところが14分、左サイド深い位置から家長が丸橋とパス交換をしつつ抜け出し、山口とのワンツーから前線にスルーパス。これにアドリアーノが抜け出し、なんと4点目。4-2とセレッソがまたもや抜け出す。
 その後はジュビロ山本脩斗に代えて上田、セレッソが乾に代えて永井を投入。これで両チーム中盤がリフレッシュされ、29分、酒本のCKに永井のヘッドからアドリアーノ。33分、山崎のドリブル。36分、酒本のCKに家長のヘディングシュート。40分、那須のクロスに前田のヘディングシュート。さらに41分には酒本のクロスに永井のヘディングシュートと攻め合う。
 しかしゲームはアドリアーノが播戸に代わった後の42分、丸橋のCKにアマラウが合わせてセレッソが5点目を上げると、ロスタイムには家長のスルーパスに播戸が抜け出し、6点目と突き放してセレッソが勝利。やや遅れてアントラーズが引分けが伝わり、選手たちは喜びを爆発させた。
 J1に昇格した年に3位。どれだけほめてもほめすぎることはない。リーグ序盤、香川がすごい勢いでゴールを重ねたが、香川がドルトムントへ移籍した以降、どんなことになるかとみんな心配した。しかしそれも杞憂。清武が十分機能して得点を量産。その攻撃的な戦い方は、得点力もだが、失点の少なさにも現れている。
 もっともこの戦い方でACLでどれだけやれるかはクエスチョンマーク。Jリーグと並行して戦うACLの日程は相当に厳しい。先発メンバーに続く選手たちとの力の差が気掛かり。それでも中盤は若い力が育っているが、FWとDFに人材が欲しい。特に茂庭、上本のCBコンビを補うDFは大丈夫か。
 ACL出場、おめでとう! さあ、来シーズンの戦いは既に始まっている。もちろんクルピ監督はもう来年への青写真を描き始めているだろう。来年度のセレッソがまた今年以上に楽しみだ。