とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第17節 エバートン対レスター

 今季のプレミアリーグはレスターが首位を走るだけでなく、クリスタルパレスが6位、昇格組のワトフォードが7位、例年中位をさまようウェストハムが8位とちょっとした異変のシーズンと言っていい。今節マンUがノーリッジに敗れるゲームのダイジェストを観ながら、プレミアリーグのサッカーが変わりつつあるのかもしれないと思った。どこのチームも守備がしっかりとして、かつてのような個人技やパスワークでは簡単にゴールを挙げることが難しくなった。一方でカウンター攻撃が有効。しっかりと守って一瞬のカウンターで相手の弱点を突く。そんな戦い方をするチームが勝ち点を積み上げているような気がする。その筆頭、首位レスターは10位エバートンとの対戦。個人能力ではエバートンの方が数段上だが、最後に勝利したのはレスター。その中で岡崎が勝利に大きく貢献したのはうれしいことだ。

 ゲームを通して強い雨が降っていた。エバートンが攻めるが、雨の影響もあってうまくボールをコントロールできない場面も多い。10分、左SHオルブライトンのクロスにFW岡崎がニアに走り込んでシュートを放つ。久しぶりに先発した岡崎が元気いい。積極的にゴールを狙っていく。20分にはCKからカウンター。岡崎がドリブルで相手ゴールまで迫っていく。

 エバートンは25分、右SHデウロフェウの縦パスにFWルカクが抜け出し、クロスにCHバークリーがシュート。エバートンは前半、4-4-2の布陣。ルカクとコネの2トップに左SHクレバリー、右SHデウロフェウ。デウロフェウからルカクへのホットラインがエバートンの攻撃の核だ。エバートン優勢で進んだ前半だったが、27分、左サイドからのスローインをFWバーディーがヘディングで前へ送ると、FW岡崎が走り込んで、CBフネスモリと競り合いながらPAへ。岡崎が先に身体をねじ込むと、思わずフネスモリが手を回して倒してしまう。PK。これをマレズが決めてレスターが先制点を挙げた。

 29分、右SHデウロフェウからFWルカクへアーリークロスボレーシュートを放つがこれは枠を捉えられない。そして32分、やはり右SHデウロフェウからのア-リークロスをFWコネが落とし、FWルカクがポストとなってつなぐと、左SHクレバリーが左に流す。CHバークリーのシュートは一旦はGKシュマイケルがファインセーブ。はね返りをもう一度バークリーがシュート。今度はCHキングがブロックするが、はね返りをFWルカクが叩き込んだ。早々にエバートンが同点に追い付いた。

 その後もエバートンが主導権を握って攻めていく。37分、ベインズのCKにFWルカクがヘディングシュート。エバートンは中盤を省略して長いパスをルカクに向けて放り込み、そこから攻撃を組み立てていく。しかし何とか粘るレスター。44分にはFW岡崎が積極的にミドルシュートを放つ。押されていてもシュートを放つ意識を忘れない。これがレスターの強さの秘密か。

 後半に入ってエバートンはルカクをワントップにコネを左SHに回す4-3-2-1の布陣。バリーをアンカーにバークリーとクレバリーがCHで攻撃を作る。4分、CHバークリーから右に展開。右SBコールマンがあわやゴールのシュート性のクロス。レスターも13分、FWバーディーがドリブルからミドルシュートを放つ。お互い激しい攻防が続く。

 次第にレスターの攻撃も形になってくる。16分、FWバーディーがポストプレーから左に展開。左SBフックスのクロスにFW岡崎が走り込むが、左SBベインズが絞ってきてクリアする。惜しい。そして20分、右SHマレズのスルーパスにFWバーディーが走り込むと、GKハワードが思わず倒してしまう。PK。これもマレズが決めて、再びレスターがリードした。そして24分、エバートンスローインからパスを左SHオルブライトンが身体ごとカットすると、こぼれ球がFWバーディーの元へ。中へドリブルするバーディー。それを迎えるようにさらに内側を中に向かって走るFW岡崎。DF二人が寄せる間を抜いてバーディーが岡崎にパスを入れると、ワントラップから左足でシュート。ゴール。見事に岡崎が3点目を挙げた。

 反撃するエバートン。25分には右SBコールマンのフィードにCFルカクが抜け出しシュート。しかし枠を捉えられない。レスターは26分、左SHオルブライトンに代えてダイアーを投入。エバートンも29分、コネとデウロフェウに代えて、左SHミララスと右SHレノンを投入する。30分、CHバークリーがミドルシュート。DFがブロック。37分、ルカクのFKは大きく枠を外す。38分には右SHマレズに代えてデラーツを投入。守備を固める。

 40分、右SBシンプソンのフィードからFWバーディーがポストになって、FW岡崎が走り込む。ドリブルでPA内に侵入するが、足をもつらせ倒れてしまう。そして44分、右SHレノンのクロスにCFルカクがトラップから反転。強烈なシュート。DFのブロックのこぼれ球をCHバークリーが左に流し、左SHミララスがシュート。エバートンが1点を返す。アディショナルタイム2分には左SHミララスのFKからCHバリーが強烈なミドルシュート。岡崎が身体を張る。はね返りをCHバークリーがミドルシュートを放つが、GKシュマイケルがナイスセーブした。アディショナルタイム3分にはカウンターで岡崎がボールを運び、途中交代FWウジョアにパスを出すが、シュートはGKハワードにセーブされる。そしてタイムアップ。激しいゲームだったが3-2。レスターが勝利して首位を守った。

 クリスマスまで首位だったチームは直近6シーズン中5チームが優勝していると言う。でもレスターにこのジンクスを当てはめるのは酷。あくまでラニエリ監督の目標は残留確保の勝ち点40。とは言っても、上位チームが揃って不調の中、CL圏内の4位以内は十分射程圏内だ。これからもレスターのゲームから目が離せない。次はリバプール戦。クロップ監督との対決が楽しみだ。