とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

世論調査の意味・読み方・使い方

 「地方公務員拾遺物語 別館:受け入れられつつある裁判員制度。反対派の人はどう思って見てるんだろ?」で、裁判員制度に対する世論調査結果を引用して、反対派の人はどう感じているかと問うていたので、「現時点での世論調査に右往左往するのは早すぎる」とコメントを書き込んだ。
 そういえば民主党政権になって1ヶ月が経過したせいか、さまざまな課題に対する世論調査結果が発表されている。昨日NHKのニュースで紹介していた世論調査では「鳩山政権支持率が2%落ちた」と報道されていたが、80%近い数字から2%落ちても誤差の範囲内のような気がする。八ヶ場ダム問題や夫婦別姓選択制導入に対する世論調査結果は、賛成・反対が拮抗し、「わからない」が最大多数という結果。まるで「世論調査で物事を決めるんじゃない」と言っているような・・・。
 住民参加が称揚され、世論調査がこれまで以上に発表される機会が増えたような気がする。調査元の意向やバイアスが調査結果に反映している可能性については、だいぶ前のエントリー「世論調査の信頼度」「キターーーーー! 新聞世論調査!」でも書いたが、この結果をどう受け取るかという点でも、われわれは試されているような気がする。
 多数派なら安心という心情は理解できるが、多数が正しい、多数が正義というわけではない。もしそうなら先日の選挙結果を受けて、民主党の判断はすべて正しいし、受け入れなくてはいけないことになる。多数がどうあれ、自分なりに考えることが大事で、そうであるならば、世論調査結果をどう受け取り、どう扱うかが問題だ。
 設問にもよるが、現時点でホットな話題に対して、「わからない」が最大多数というのは、ある意味非常に健全な気がする。