とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

岡田ファミリーの作り方 CBの融合はいつ?

 W杯予選敗退が決まったトーゴは期待のアデバヨールも来ず、香港並みの格下の戦力。ゲームを通じてプレスが甘く、日本代表やり放題のゲームだった。
 5分、遠藤のクロスから岡崎のゴール。8分、憲剛のクロスに再び岡崎がヒールで流し込む。11分には長友からのパスを受けた森本がDFを背負いつつうまく反転、代表初ゴールを決めた。
 中盤、サイド、そして前線とここまで自由にしてくれたら、何だかなあという展開。思わず眠気が襲ってくる。それでも、再三中盤に下がってポストをこなし、また前線でラインを狙う森本の動きはさすが。24分、長谷部と二人で挟んでボールを奪うかと思えば、20分には憲剛からのパスをポストで返し、憲剛のシュートを演出。27分には同じく憲剛からのパスをシュート。先制点のシーンも岡崎と同じラインに入り、スルーして岡崎のゴールを演出した。
 同時に注目したのは徳永。23分の中に絞ってCBのカバーをしたプレイも見事なら、44分の正確なクロスなど、シンプルかつ堅実なプレイを見せた。後半、入った内田も18分の早いクロスなどライバル意識からか積極的なプレイを見せていたが、やはり軽さが気になる。早さは武器だが、正確なクロスがあってなんぼなので、ヨーロッパの大きな選手相手であれば、徳永に勝負ありか。
 後半から内田に加え、本田、大久保が出場。大久保はいつもの動き。本田は積極的にゴールを狙う姿勢が好印象。ただし少し外し過ぎ。11分、本田から俊輔にパス、大久保がシュートしたシーンは、本田・俊輔の両立も可能なことを示した。
 長谷部は外せないとして、遠藤・俊輔・本田の併用は考えにくい。後半は憲剛をボランチに下げたが、このゲームの憲剛は前目では積極的にシュートを打ち、後方では堅実に捌いて、日本にとって欠かせない選手であることを示した。実際W杯時には相手に応じてローテーションしていくのだろうが、選択肢が多いことはいいことだ。
 後半23分からは憲剛に代えて今野を入れた。今野が重宝なことはわかるが、この交代は意味不明。あえて言えば岡田ファミリー結束のための一手か。
 ゲームは20分にスローインから長谷部のクロスを岡崎がきれいにヘッドで合わせて4点目。さらに40分、石川からのクロスを大久保がシュート、跳ね返りを本田がゴールに突き刺し5-0で完勝した。
 この3連戦。初戦は旧レギュラー・メンバー。一番厳しい2戦目に新戦力で勝利し、3戦目が新旧融合で勝利した。組み合わせという意味では、初戦から様々な組み合わせを試すという選択肢をあったと思うが、岡田監督が目指したのは、岡田ファミリーの結束力を維持しながらの融合ではなかったか。阿部や今野、内田の起用に旧メンバーに対するメッセージを感じた。
 中盤から前は予定以上の成果があった。後はCB。結局このゲームも中澤・闘莉王のコンビだったが、岩政や岩下を試す選択肢はなかったのか。最後までこの二人で行けるという保証はないだけに、新勢力との融合・組み合わせを試してほしかった。けっこう重要な課題だと思うが、岡田監督はどう考えているのだろうか。