とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

行ってきました、グランパス開幕戦 九死に一生でドロー発進

 いよいよJリーグ開幕。グランパスの好発進を応援すべく、娘と一緒に豊田スタジアムへ行ってきた。昨年もホーム開幕戦へ行ったものの、いいゲームをしつつもフロンターレに惜敗。今年も同じ二の舞になるかと思われたが、救世主登場。どうやら今年は去年とは一味違うようだ。とりあえず、負けなくてよかった。
 豊田スタジアムは開幕戦あって、2万7千人を越える観客であふれていた。カテゴリー4というバックスタンド上部の席だったが、選手の表情まではわからないけど、その分ピッチ全体がよく見えて、いい席だ。マリノスサイドも大勢のサポーターが来ていたが、グランパスサイドのサポータ席はさらにそれを上回り、統一感ある応援を繰り広げていた。特に選手入場時の席全体を使った旗と大幕のパフォーマンスはきれいだった。
 ゲームは立ち上がりマリノス・ペースで始まった。6分、中盤の底、谷口のフィードから渡辺が抜け出してシュート。GK楢崎が好セーブ。グランパスは最初マリノスの早いチェックもあってペースが掴めず、様子見な感じ。それでも10分過ぎから次第にグランパスのボールキープ率が高くなり、ゲームを支配し出す。
 12分には阿部からのパスに玉田が左サイドを抜け出すが、クロスはゴール前に走り込んだケネディ、金崎ではなくやや後ろへ。藤本が走り込むが間に合わず。逆にマリノスも20分、長谷川アーリアジャスールのクロスを大黒がFWらしい飛び込みながらのヘディングシュート。マリノスは基本カウンター狙い。だが、中盤のラフなチェックの前にグランパスもなかなかペースを掴めない。
 24分、闘莉王からケネディのパスに金崎がドリブルで抜け出すが、中澤がブロック。26分には田中からのクロスがケネディの頭を越し、ファーサイドの金崎がループシュート。しかしこれは谷口がライン上でクリア。さらに28分には闘莉王のFKからケネディが抜け出しシュートをするがGK飯倉がファインセーブ。ことごとくマリノスDF陣が立ちはだかる。
 特に中澤の活躍がすごい。32分、阿部のケネディへのクロスは中澤が前に入ってクリア。34分、金崎のドリブルも中澤が止める。その直後にはカウンターから渡辺がドリブル、シュート。これはGK楢崎がナイスセーブ。
 40分には玉田が左サイドをドリブルで進み、クロスを小川がヘディングシュート。わずかにバーを越える。惜しい。序盤こそマリノス・ペースだったが、10分過ぎからグランパス・ペースとなるもなかなか得点にならない。後半に向けて、両チームとも何か突破孔が欲しい。
 後半も最初のチャンスはマリノスが掴む。4分、カウンターから渡辺のクロスに長谷川が空振り、フリーとなった波戸のシュートは枠を外れる。6分にも渡辺から大黒にスルーパスが出るが、ここは闘莉王が途中でカット。両チーム、CBは安定している。
 7分、玉田のパスから藤本が左アウトサイドを使ったループシュート。惜しい。16分、小川がドリブルでPA左サイドに入っていくが、中澤に倒される。しかしノーファールの判定。ビデオで見直すと明らかに肩に手がかかっている。
 なかなかグランパスが得点を取れない中、18分、マリノスがカウンターから先制点を挙げた。兵働が起点となり、長谷川、大黒がポストに入って、最後は兵働がゴール前を横にドリブルしながら隙を窺いシュート。ここしかないコースを狙われた。残念。
 グランパスも必死に反撃する。19分、阿部のクロスに小川が飛び込む。頭の先でGKがパンチング。クリアボールを玉田がヘディング。しかしまたも中澤がゴール間際でヘディングクリア。20分、藤本のCKから小林のクリアを田中が拾いクロス。ケネディがシュートするがわずかにゴールを外す。
 ここでグランパスは金崎に代えて永井を投入。24分、FKで前線に上がった闘莉王がシュート。GK飯倉がファインセーブ。惜しい。25分には玉田のスルーパスに永井が抜け出しシュート。強烈だったがGK正面。その後、マリノスは小野、森谷、グランパス三都主、吉村を投入。
 32分、阿部のクロスをケネディがヘディングシュート。37分、ゴール前の混戦から永井がボレーシュート。バーを叩きライン上を弾むが中澤がクリア。さらに41分、PA左サイドから永井が高速ドリブル。あっという間に中澤を振り切ってGKと一対一。しかしGK飯倉の足に当ててゴールならず。
 永井の速さをよく生かし、グランパスが攻め立てるが、どうしても得点にならない。アディショナル・タイム、4分。このまま敗戦かと諦めかけたロスタイム3分過ぎ、混戦のこぼれ球を永井が拾い抜け出す。速い。PAに侵入。栗原がたまらず倒す。PKゲット。プレッシャーにかかるキックをケネディが落ち着いて決めてついに同点。ゲームセット。ギリギリまで追いつめられたが、九死に一生、グランパスが開幕戦、貴重な勝点1を挙げた。
 ゲーム内容は勝っていただけに引き分けは残念だが、新人・永井の活躍でロスタイムに追いつく劇的な同点劇は、今後のゲームに弾みをつける。勝つに越したことはないが、最高のドローゲームとも言えるのではないか。
 永井の生かし方、中盤のパス回しから速攻へのゲーム展開、中盤バイタルエリアの守備。まだまだ課題は多いが、リーグは始まったばかり。いよいよこれからが楽しみに感じる開幕戦だった。よくやった、グランパス