アーセナル戦のドローに始まり、前節のマンC戦まで5試合勝利なし、4連敗中のボルトン。つまり宮市が移籍してからリーグでの勝利なしで19位に下がったわけだが、いよいよ今節から降格圏争いの下位チームとのゲームが続く。対戦相手相手のクイーンズパークも6戦勝利なしの16位。その勝ち点差はわずか2。両チームとも絶対負けられない、ボルトンにしてみればホームで絶対勝ちたい一戦だった。
ボルトンは宮市を右SHで起用。左SHにはペトロフを起用し、トップ下にマーク・デービスとプラットニーを並べる。宮市が右SHに入るのは初めてだが、左右全く関係ない活躍を見せた。
序盤はボルトンが攻めていく。10分、宮市からのパスを受け、ヌゴグがシュート。12分にはM.デービスのサイドチェンジのパスを受けて宮市がドリブルからクロス。13分にもレオコーカーのスルーパスに宮市が抜け出しクロス。14分には宮市のCKからリームがヘディングシュート。宮市が攻撃をリードする。
クイーンズパークはCFシセが前線で動いて、次第に勢いを引き寄せる。15分、シセのドリブルからライトフィリップスをポストに右SHバートンがミドルシュート。17分、シセのパスに抜け出したFWザモラがシュート。バーを叩く。そして20分、右SHバートンのCKにCBヒルがヘディングシュート。GKボグダンがはね返すが、ビデオで見ると明らかにゴールラインの中。クイーンズパークの選手たちがアピールするも認められず、この後、両チームの攻防がさらに激しくなる。
22分、ペトロフのクロスにCBウィーターがヘディングシュート。23分、後方からのフィードをザモラが落とし、ライトフィリップスがシュート。クイーンズパークの攻撃はシセを加えたこの3人で完結する。
ボルトンも27分にはプラットニーが宮市とのパス交換からシュート。34分には宮市がドリブルで中に切れ込み、ヌゴグにパス。DFと競り合って倒れるがファールは認められず。
そして37分、FKのチャンスに宮市が左に流し、M.デービスからさらに左、ペトロフからのスルーパスにリームが走り込み、クロスにプラットニーがヘディングシュート。ボルトンが宮市を起点に先制ゴールを挙げた。
クイーンズパークも38分、シセのヒールパスからライトフィリップスのシュート。ロスタイムにはザモラのポストプレーからシセのスルーパスに右SBオヌオハが抜け出しシュート。だがGKボグダンがスーパーセーブ。前半はボルトンの1点リードで終えた。
だが後半に入って3分。ライトフィリップスのスルーパスがDFに当たって、抜け出したシセの前に落ち、シュート。クイーンズパークがあっさりと追い付く。しかしビデオを見なおすと、シセがオフサイド。前半のミスジャッジと合わせ技1点という感じ。
その後、ボルトンが高いプレスから反撃するが、クイーンズパークもふんばる。すると14分、宮市のパスがカットされ、ボランチのディアキテがドリブルで上がりスルーパス。シセが抜け出しシュート。GKボグダンのセーブで救われたが、宮市も肝を冷やした。
その後はクイーンズパーク・ペースが続くが、ボルトンも気持ちで守る。26分には運動量の落ちたペトロフに代えて左SHにイーグルスを投入。お互い負けられない激しい攻防。
35分、クイーンズパークがプジャーキ、マキー、タイオと一挙に3人を交代し、勝負をかける。ボルトンもプラットニーに代えてクラスニッチを投入。36分、右SHに入ったマキーのドリブルからシセのクロス、DFのクリアをディアキテがシュート。DFのブロックにマキーがシュート。CBウィーターが顔に当ててはね返す。
後半ほとんど活躍の場面がなかった宮市だったが、38分、宮市が右サイドを抜け出してクロス。クリアをさらに拾ってドリブル。ファールで倒される。気持ちを見せると、40分にも宮市がPA前からクラスニーとのワンツーで中央突破。M.デービスが左に振ってイーグルスがシュート。
そして41分、イーグルスからのクロスを中央で受けた宮市がポストとなってタメをつくり、抜け出したクラスニッチにパス。これを決めてボルトンがついに勝ち越しゴールを挙げた。その後、クイーンズパークが反撃を見せるが、ボルトンもヌアンバを入れて守り切った。
守備の局面ではミスもあったが、サイドに張るだけでなく、中に入ってゲームを作るプレーも見せて、それが功を奏してのボルトンの勝利。これでボルトンは降格圏脱出の17位に上がった。とは言っても18位との勝ち点差はわずか1。次のアストンビラ戦も勝利を狙いたい。さらに進化した宮市を見たい。