とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マッツァーリ監督の下でインテルのサッカーが変わった。長友も3バックの左WBで超攻撃的。2試合で2ゴールの好発進。

 今シーズン初めてインテルのゲームを観た。昨シーズンの悲惨な内容のインテルを思うと、長友の開幕2ゲーム2ゴールの活躍は知ってはいたが、観たいという気がなかなか沸いてこなかった。正直、怖いもの見たさで観始めた。
 インテルは3バック。これまでも何度か3バックを試してはいい結果を出せないでいた記憶がよみがえる。長友は左WBで孤立せずやっていけるのだろうか。
 序盤、カターニアが積極的に攻めてくる。7分、左SHカストロミドルシュート。8分、右SHレトのスルーパスにCFベルヘッシオがシュート。9分にはレトが長友をかわしてGKとの一対一を作ってシュート。GKハンダノビッチのファインセーブに救われた。カターニアは再三、長友のサイド、右SHレトが積極的に仕掛けて攻めてくる。
 インテルはようやく10分、左WB長友のドリブルから左CHコバチッチへパス。右CHグアリンへつなぎ、さらに右に流して右WBジョナタンがシュート。GKアンドゥハルが弾いたボールをDFがクリア。さらにジョナタンがシュートを放つが、サイドネットを揺する。カンビアッソがアンカーとなり、CBをサポートする3バックが思った以上に落ち着いている。長友の左サイドも左CHコバチッチとの連携がよく、積極的に長友が最前線まで上がっていく。右サイドも同様。マッツァーリ監督の3バックは非常にスムーズで、昨シーズンまでのインテルに見られなかった流動性と簡単には崩されない守備の堅さを両立している。
 16分、右CHグアリンの突破からクロスにOHアルバレスがシュート。そして19分、右WBジョナタンがカターニアの左SBモリソンとマッチアップして仕掛けると、クロスにCFパラシオがシュート。きれいにゴールを割った。インテル先制。パラシオのすぐ後ろに長友が詰めているのが興味深い。
 カターニアは31分、CHタクツィディスがミドルシュートを放つが、個人突破のみ。中盤でよく戦ってはいるものの、インテルの守備の前に攻撃が次第にジリ貧になっていく。42分には右CHイスコが足首を捻ってマキシ・ロペスと交代。インテルも45分にコバチッチをタイデルに交代。インテルは守備重視のカウンター体制で守り、前半を1点のリードで終えた。
 コバチッチの交代で左サイドの連携がどうなるか心配したが、後半に入ってもインテルの連携に破綻はない。4分、右CHグアリンのクロスに左WB長友がヘディングシュート。GKアンドゥハルのファインセーブで防がれたが、最前線まで迷いなく進出する長友にびっくりした。
 と11分、この姿勢がゴールにつながる。右CHグアリンから右に流し、右WBジョナタンのつなぎにCFパラシオが右サイドを駆け上がる。クロスに飛び込んだのは長友。ダイビングヘッドでゴールに突き刺した。ゴール。貴重な追加点を挙げる。
 カターニアは後半、カストロを右WBに下げ、前半淡白な守備で失点の原因となったモリソンを左WBに上げる3バックの布陣に変えるが、17分、今度は右CBアルバレスのケガでロリスへの交代を余儀なくされる。22分には運動量の落ちたレトに代えてドゥカラを投入。インテルは23分、グアリンに代えてベルフォディルを投入。25分、右SHドゥカラがシュート。GKハンダノビッチがファインセーブ。31分、CHカストロミドルシュート。32分には左WB長友が左サイドを駆け上がり、絶妙のクロス。CFパラシオが飛び込むが、わずかに届かない。
 そして35分、長友が起点になってOHアルバレスがゴールに向かってドリブル。そのままDFをかわしてシュート。ダメ押しの3点目を挙げてゲームを決した。45分にはマッツアーリ監督とともにナポリから移籍したCBカンパニャーロの上がりから、クロスに右SHベルフォディルがシュート。新生インテルの可能性を垣間見せた。
 結局、3-0でインテルが快勝。マッツァーリ体制で今シーズンのインテルは大いに期待できる。多くの選手が加入してきたが、カンビアッソ、そして長友のポジションは安泰。長友は十分な信頼を勝ち得たようだ。これからの長友とインテルの活躍を期待したい。昨シーズンと違い、楽しいサッカーを観ることができそうだ。