とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

フロンターレ、レナト・大島・登里をケガで欠いてらしいパスサッカーができず。サガンのカウンターサッカーに屈す。

 天皇杯準々決勝。4試合のうち最も面白そうな組み合わせのサガンフロンターレ戦を録画した。だがフロンターレレナト・大島・登里がいない。中でも大島はキックオフ直前の練習中のケガで、ベンチメンバーも一人欠く状況。両SHには森谷とアラン・ピニェイロ、左SBには伊藤が先発したが、最後までフロンターレらしいサッカーを見せることはできなかった。
 逆にサガンはいつものカウンター・サッカー。2分、CBジェシミスパスをCF豊田が奪ってドリブルからシュート。5分にはCH藤田のロングスローから左SHキムミヌがミドルシュートを放つ。とにかくサガンのプレスが速い。そして奪えば即多人数が前へ殺到する。18分、OH池田がドリブルからミドルシュート。21分、左SB磯崎のFKからCH高橋がミドルシュート。25分、右SB丹羽のクロスから左SHキムミヌがシュート。
 フロンターレはほとんどパスが回らない。シュートはようやく29分、OH憲剛が切り返しからDFをかわしてミドルシュートを放つが、GK林が悠々セーブする。35分、右SB丹羽のクロスにCF豊田がヘディングシュート。38分、CF豊田とCBジェシが競り合って得たFKをCH藤田が狙うが、バーの上。アディショナルタイムにはOH憲剛のスルーパスにCH山本が抜けて、クロスにCF大久保が飛び込むが、サガンのDFは堅い。両チーム守り切って、前半はスコアレスで終えた。
 後半頭からサガンは右SH水沼を投入。だが相変わらずお互い守り合う展開。決定力に乏しいサガン。そもそも攻撃の時間が少ないフロンターレ。12分、右SH水沼のミドルシュートはGK西部の正面。20分、DFからのフィードをOH池田が落とし、CH高橋がミドルシュート。深い位置からのFKやロングボールで前線に放り込むが、CBジェシがしっかりCF豊田を抑えて決定的なチャンスが作れない。どうしてもパスが回らないフロンターレは20分、アラン・ピニェイロに代えてCF矢島を投入。憲剛をCHに下げて、山本真希を右SHに回す。憲剛が中盤に下がって少しはパスが回るようになったか。
 29分、藤田のCKからCB坂井がヘディングシュート。30分、もう一度、藤田のCKにCB菊地がヘディングシュート。フロンターレも40分、憲剛のCKに右SB田中裕介がシュート。44分にも憲剛のCKに右SB田中がヘディングシュート。GK林が正面でキャッチ。アディショナルタイムの憲剛のFKもGK林の正面。結局、あまり見所もないまま90分が過ぎていった。
 延長戦に入ってもサガンの動きが衰えない。前半1分、右SH水沼がミドルシュート。勢いを見せると、10分、憲剛のFKをDFがクリアするとそのままCH高橋がドリブルで持ち上がる。水沼ら4人が駆け上がる。CH藤田がワンタッチで右に流すと、右サイドを駆け上がった右SB丹羽がシュート。左ポストに当たってゴール内に転がり込む。ついにサガンが先制。
 12分、ロングスローから憲剛のシュートもGK林が抑える。延長後半に入り、フロンターレは左SB伊藤に代えて福森。さらに5分には森谷に代えてCB中澤を投入し、ジェシを前線に上げてパワープレー。6分、CH憲剛から左に展開、FW矢島のシュートはDFに当たりFW大久保の前にこぼれるが、シュートはGK林の正面。逆に7分、CB中澤からの放り込みをDFがはね返すと、CH藤田が拾って前線にフィード。右SH水沼が駆け上がってそのままシュート。典型的なカウンターでダメ押し点。このまま押し切って、サガンフロンターレに勝利した。
 フロンターレは3選手の欠場が誤算。全くフロンターレらしいゲームができなかった。サガンもプレスと運動量はすごいもののなかなかゴールが生まれない。延長戦でようやく2ゴールを挙げて勝利したが、そこまでが長かった。それでも天皇杯初の準決勝進出。相手はこれも延長でトリニータに競り勝ったマリノス。守り合う展開になるのだろうか。
 他の準々決勝3試合もいずれも延長戦にもつれ込んだのは、リーグ戦を終えた後の体調管理が難しいのだろうか。だが残りは泣いても笑ってもあと2試合。準決勝・決勝では気持ちのこもったゲームを見せてほしい。