とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

サッスオーロ対ACミランはベラルディの日。でも本田の出場で確実にミランの攻撃が変わった。

 火曜日の朝起きてTVをつけたらちょうどサッスオーロミラン戦をやっていた。後半の38分過ぎ。本田が出ているんだ。ということは、ミランが負けている? おお、18位サッスオーロに対して2-4。本田が出場するとすればそういう状況だろうな、なんて思っていたら、ミランがゴールを挙げる。3-4。本田も積極的にボールサイドに寄っていく。まさか逆転があるかな。アディショナルタイムは長い5分。だが本田がボールを触るシーンはあったもののチャンスは生まれず、そのままタイムアップ。ゲームはサッスオーロの勝利で終わった。その後も無人のピッチを映し続け、本田のインタビューを待つ。だが出てこない。かなり待って結局、ミランの選手がミックスゾーンに現われることなく、スタジアムを去った。ようやく本田のダイジェストを流す。その後の7時のトップニュースでも本田のミラン・デビューがトップニュース。あれあれ、それほどのニュースか。でも確かにポストに当てるシュートは惜しかった。また機会があったらビデオを最初から観てみよう。
 と思って4日が過ぎた。今日になってようやくビデオを観る時間が持てた。確かに本田の出場でミランの攻撃が変わった。これはけっこう活躍できるかも。期待を持たせるデビュー戦だった。
 序盤、ミランのパスが快調に回る。2分、右SHカカから左に流し、左SBエマニュエルソンのクロスのクリアをCHデヨングがミドルシュートを放つ。だが序盤サッスオーロも積極的に攻めてくる。7分、右SBガッツォーラのフィードにFWベラルディが飛び出し、切り返しからシュートを放つ。
 だが9分、CHチブサーにCHデヨングがプレスをかけると、CHクリスタンテと挟んでボールを奪い、左に流して左SHロビーニョが抜け出しシュート。ミランが幸先よく先制点を挙げる。さらに13分、ミランが大きく展開してパスを回すと、右サイド深く下がった右SHカカから縦にパス。右SBデシーリョが落としたボールに対してCHマニャネッリとCBアリアウドが処理をもたつく。そのボールを右CHクリスタンテが奪って抜け出し、クロスにCFバロテッリがシュート。あっという間に2-0とミランがリードした。
 ところが直後の15分、サッスオーロのOHクルティッチのスルーパスにFWベラルディが抜け出しシュート。サッスオーロが1点を返す。ミランの中盤のプレスが甘かった。逆にサッスオーロは中盤からのプレスを強め、守備を固める。そして28分、CBからのフィードにFWザザとCBボネラが競ると、こぼれたボールにFWベラルディが抜け出す。一旦は追い付いたCBボネラを背負い、振り向きざまにシュート。GKアッビアーティも虚を突かれ、ニアサイドを抜かれる。前半30分前にサッスオーロが同点に追い付いた。
 CBボネラの軽率なプレーもあっただろう。だがやはりベラルディの積極的な攻撃姿勢が生きた。30分にはCHチブサーのドリブルをCBボネラがファールで止めて、FWザザがFKを放つ。GKアッビアーティが横っ飛びファインセーブで弾き出す。1点返されて以降のミランは中盤のプレスが弱まり、運動量も少ない。攻撃はバロテッリ任せ。カカとロビーニョも連動しない。32分、CFバロテッリが左から中に切れ込んでミドルシュートを放つが、枠を外す。
 そして41分、左SBロンギのクロスにFWベラルディが走り込みシュート。何と前半のうちにサッスオーロが勝ち越した。ベラルディは前半だけでハットトリックを決めた。
 だがベラルディの活躍はこれだけで終わらない。後半2分、CHチブサーの縦パスをFWザザが落とし、FWベラルディが左に流すと、OHクルティッチのクロスにベラルディが走り込んでシュート。サッスオーロが4点目。ミラン相手に2点差を逆転し、逆に2点のリードを奪う。4分にはOHクルティッチの落としからCHチブサーのスルーパスにFWザザがシュート。ミランの中盤が全くフリーでプレスがかけられない。
 さすがにこの状況に10分、CHのクリスタンテとノチェリーノを代えて、FWパッツィーニとCHモントリーボを投入。4-4-2の布陣に変更する。17分にはFWバロテッリミドルシュート。だがSHカカとロビーニョが連動しない。特にロビーニョがほとんど消えている。
 すると20分、ロビーニョに代えて、ついに本田投入。本田はピッチに入ると積極的にボールサイドに寄って、パスを受けては回していく。それでミランにリズムが生まれる。22分、右SH本田の落としから左SBエマニュエルソンがクロス。DFのブロックを右SBデシーリョが拾ってクロスに左SHカカがシュート。23分、右SBデシーリョのクロスをFWバロテッリが落とし、右SH本田がゴール前に持ち込む。24分、左SBエマニュエルソンのクロスに右SH本田がヘディング。FWパッツィーニがトラップするが、ボールが流れてシュートは打てない。
 サッスオーロも守備を固める。33分、FWベラルディに代えてスケロット。39分にはFWザザに代えてフローロフローレスを投入。そして38分、CHモントリーボのクロスを右SH本田がダイレクトで左足シュート。惜しくもポストを叩く。はね返りを左SHカカが拾ってクロス。FWパッツィーニがシュートするも、GKペゴロが抑えた。
 そして41分、右SH本田が落としたボールをCBボネラ、CHデヨングとつなぎ、本田がマークを引き連れて受けに寄ると、空いたスペースでパスを受けたCHモントリーボミドルシュート。これが決まり、ミランが1点を返す。さらに43分、CHモントリーボのクロスにFWバロテッリがヘディングシュート。GKペゴロがナイスセーブ。はね返りをFWパッツィーニがヘディングシュート。だが無情にもバーにはね返された。
 結局5分のアディショナルタイムもうまくサッスオーロに時間を使われタイムアップ。本田のミラン初出場は3-4の敗戦で終わった。
 だが本田が入って確実にミランの攻撃が変わった。カカとロビーニョと違い、前線に近い位置でボールが収まるのが大きい。デヨングやモントリーボからの信頼も厚く、バロテッリからのパスも廻ってくる。さっそく水曜日のイタリア杯スペツィア戦では初先発、初ゴールを決めたわけだが、今度は是非フルタイムで活躍する本田を観てみたい。ミランは本田の加入で確実に勝利を積み重ねるだろう。5月の長友との対決も楽しみだ。