とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

本田、リーグ初ゴールおめでとう。とは言うもののゲームは内容で負けてゴール数で勝っただけのもの。喜んでばかりもいられない。

 本田がリーグ初ゴールを挙げた。だがネットで見るイタリア誌の評価は前半を酷評し、あまり高いものではなかった。どんな内容だったのかゲームを観てみた。
 序盤ミランがパスをつないで攻めていくが、ジェノアのプレスがきつく、なかなかチャンスがつかめない。本田も守備で収められず、攻撃はもっぱら左サイドで展開されてボールを触る場面がない。それでも20分、CBからの縦パスをOHカカがフリックすると、左SHターラブトがゴール正面でフリー。ドリブルからミドルシュートを叩き込む。ミランが先制した。
 前半のうちこそ攻めていたミランだったが、先制点を挙げた以降はジェノアが反撃。中盤で厳しいプレスの応酬から次第にジェノアが押し込み始める。25分、CHストゥラーロがミドルシュート。37分にはクロスのクリアをCHベルトラッチがシュート。さらに45分、左CBマルケーゼがミドルシュートミランは守備一辺倒になり、ひたすら守る展開になる。結局ミランの前半のシュートは得点となったターラブトのシュート1本だけだった。
 後半に入ってもジェノアのペースは変わらない。2次ボールをことごとくジェノアが拾い、波状的に攻撃を仕掛ける。本田も横パスを奪われるなどなかなかいいシーンが見られない。7分にはジェノアのSSフェトファジディスがDFをかわす反転からドリブルして強烈なミドルシュートを放つ。GKアッビアーティがナイスパンチング。さらに8分、CHストゥラーロのFKからCBディマイオがヘディングシュート。
 ところが11分、ミランスローインからCFパッツィーニがボールを持つと、ピッチの中央がぽっかり空いている。スルーパスに右SH本田が走り込み、CBマルケーゼのスライディングを鼻先でかわして、詰めるGKペリンも軽くボールを浮かしてゴールに流し込む。ミランが2本目のシュートで2点を挙げた。
 その後、本田のクロスにあわやという場面もあったが、勢いを持って反撃するジェノアにまた次第に押し込められ始める。14分、CFジラルディーノのスルーパスに右WBモッタが抜け出しシュートを放つが、GKアッビアーティがセーブ。そして28分、フェトファジディスのCKに右WBモッタがボレーシュート。これが見事に決まり、ようやくジェノアが1点を返した。
 24分、ジェノアはSSスクッリに代えてセントゥリオンを投入。ミランも29分、CFパッツィーニに代えてバロテッリを投入した。そして30分、ジェノアがCKからCHストゥラーロのクロスをSSセントゥリオンが落とすと、ストゥラーロがミドルシュート。GKアッビアーティが横っ飛びスーパーセーブ。はね返りを拾ったCBドゥマイオのクロスに右WBモッタがヘディングシュート。だがCBメクセスがゴール前でヘッドで弾き返す。ジェノアが最大のチャンスを決め切れない。
 36分にはCFバロテッリポストプレーから右SH本田がスルーパス。OHカカが走り込み、クロスに左SHターラブトがシュート。DFに当たりゴールならず。このゲーム唯一、ミランのパスが繋がった攻撃だった。ジェノアは42分、途中交代の右WBコナテのアーリークロスにCFジラルディーノが持ち出してシュート。だがまたもCBメクセスがブロックした。
 結局、ジェノアの決定力のなさ、ミランの必死の守備とGKアッビアーニのスーパーセーブ。そしてジェノアの中央の守備の薄さに助けられ、ミランが勝利した。本田の初ゴールはうれしいけれど、内容的には全くジェノアに押されていた。本田もゴールシーン以外では攻撃に貢献する場面は少なく、もっぱら守備をがんばっていた。なんだかな。
 この勝利で3連勝、EL出場圏の5位インテルまで勝ち点差5とはいうものの全く手放しで喜べない。もうリーグの最終版だが、まだまだこれからチームの連携を深めていく必要があるようだ。