共に2連勝と調子を上げてきた2チーム、サンフレッチェ対FC東京のゲーム。特にサンフレッチェは首位アントラーズが昼間のゲームで敗戦し、勝てば首位をなる一戦。対するFC東京もフィッカデンティ監督の戦術がようやく浸透。2連勝で12位と少しずつ順位を上げてきた。
序盤から激しい攻防が繰り広げられる。3分、FC東京がFW武藤と左SH三田で左サイドを崩すと、さらに右サイドに展開して今度は右SH米本とOH河野で攻め込んでいく。FC東京はエドゥーと渡邉、東をベンチに置き、平山と武藤が先発。OH河野にSHは左に三田、右に米本が先発した。サンフレッチェも4分、SS高萩のクロスにCF佐藤が飛び込むと、8分には右WBミキッチのクロスからSS高萩がドリブルでDFをかわしミドルシュート。
そして9分、FC東京が決定的なチャンスをつかむ。FW平山がドリブルで前に運ぶと、左に展開。走り込んだ左SH三田が戻すと、平山が絶妙なループシュート。しかしバーに当たる。はね返りをOH河野がシュートするが、GK林がはね返す。13分にも米本のCKのクリアを左SB太田がループシュート。しかしこれは枠を外す。
FC東京の攻勢にしっかり守って対応したサンフレッチェが15分過ぎ位から次第にペースを握る。16分、右WBミキッチのクロスにSS石原が走り込んでゴール前にパスを入れるが、誰も触れず通り過ぎる。21分、高萩のFKにCB水本が抜け出してシュート。しかし枠を外す。28分には高萩のCKにCH青山がダイレクトボレー。DFに当たるが、サンフレッチェがゲームの主導権を握って攻めていく。
FC東京は39分、右SH米本の斜めのパスにFW平山がスルー、FW武藤がつぶれてOH河野がフリー。だがシュートはGK林がファインセーブ。はね返りをFW平山がヘディングシュートを放つが、CB水本がライン上でクリア。サンフレッチェの守備が堅い。44分、右WBミキッチのクロスにCB塩谷が走り込んで前進しての戻しのパスにCF佐藤がシュート。だがGK権田がセーブした。FC東京も守備の局面ではCH高橋がDFラインに入って5バックで守り、サンフレッチェの攻撃を封じた。
後半8分、右WBミキッチのクロスにCF佐藤がスルーしてOH高萩がシュート。お互い5バックの堅守を崩せない。だが後半からサンフレッチェがサイドチェンジを多用しワイドに攻め始める。前半はほとんど攻めるシーンがなかった左WB柏がボールを触り、左サイドから仕掛けていく。15分には高萩のFKにCF佐藤がヘディングシュート。しかし枠に入らない。
FC東京は15分、左SH三田に代えて羽生を投入。サンフレッチェは24分、佐藤に代えて野津田。石原がCFに移る。サンフレッチェがペースを握り、攻めていく。FC東京も人数をかけてよく守るが、ボールを奪っても前線に人がおらず、なかなか攻撃の形ができない。25分、FW武藤がドリブルで仕掛けてクロスを入れるが中に人がいない。27分、FW平山の落としに右SH米本がミドルシュートを放つが、ゴールが遠い。
サンフレッチェは30分、高萩のCKにCB水本がヘディングシュート。バーに当たる。そして35分、SS野津田が左にドリブル、左WB柏とOH高萩のワンツーで柏が走り込んで得たCKを高萩が蹴ると、CB千葉がヘディングシュート。これが決まり、ついにサンフレッチェが先制した。右から左へ、ワイドに攻めたサンフレッチェの攻撃が実った。
その後はサンフレッチェが39分、浅野とファンソッコ、FC東京がエドゥーと東を投入したが、最後までサンフレッチェが守り切って勝利した。後半、時間が経てば経つほど、FC東京の攻め手がなくなり、サンフレッチェに落ち着きが生まれていった。そしてその結果としてのゴール。やはりリーグ2連覇の実力は伊達じゃない。選手たちがしっかり自信をつけてプレーしている様子が伝わってくるようなゲームだった。
これで首位。まだ序盤ながら今シーズンもサンフレッチェは強いぞ。そんな気にさせるゲームだった。FC東京もよく頑張ったけど、まだ攻撃のバリエーションが足りない。いややはりサンフレッチェの守備が堅固だったかな。
