とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルゼンチンの気持ちが上回ったゲーム。ディマリア、アグエロの気持ちを託し、最後まで守り切った。

 左SBロホを出場停止で欠き、バサンタを起用。CBには今大会初めてデミチェリスが先発した。序盤からアルゼンチンが積極的に攻める。3分、OHメッシがドリブルから左に大きく展開。左SHラベッシのクロスはDFがクリア。だが8分、メッシのキープから右SHディマリアが右サイドを駆け上がった右SBサバレタに出した縦パスがDFに当たってCFイグアインの元にこぼれる。と、そのままダイレクトでシュート。これが決まり、アルゼンチンが先制した。
 その後も積極的に攻めるアルゼンチン。いや攻めるだけではなく、守りも厳しくプレスをかける。ベルギーの初シュートは13分、OHデルブイネのミドルシュート。26分にもデルブイネがミドルシュートを放つが、GKロメロがファインセーブで弾き出す。アルゼンチンは右SHアザールが積極的に仕掛けて中央突破を狙うが、DFに囲まれる。左SHミララス、OHデルブイネとポジションチェンジをするが、なかなか仕掛けられない。フェライニのポジションが中途半端に高いのも気になる。CFオリジは全くキレがない。ほとんどボールに触れない。
 すると28分、OHメッシからのすばらしいロングスルーパスが前線に出る。右SHディマリアが飛び出し、切り返してシュートを放つが、CBコンパニーがブロック。しかしこのプレーでディマリアが右太股の違和感を訴えピッチに横たわる。結局33分、右SHディマリアはペレスに交代する。
 39分、PA前でメッシが倒されFKを得るが、メッシが蹴ったFKはわずかにバーの上。ベルギーも42分、左SBフェルトンゲンのクロスに左SHミララスがヘディングシュート。だがわずかにポストの左。枠を外す。前半は1-0のアルゼンチン・リードで終わる。
 後半、フェライニがさらに高い位置を取って4-1-4-1の布陣。だがこれで却ってベルギーのトップ下が混乱してうまく連携が取れない。逆にアルゼンチンは6分、CFイグアインが切り返しからシュート。CBファンブイテンがブロックするが、今大会初得点を決めたイグアインの動きがいい。7分にはOHメッシのスルーパスから左SHラベッシが抜け出し、ゴール前にクロスを入れる。10分にもCFイグアインがCBコンパニーを抜いてドリブル。シュートはバーを叩く。
 ベルギーアザールが必死に仕掛けるが、突破できない。アメリカ戦の疲れか、動きにキレがない。するとベルギーはようやく15分、CFオリジに代えてルカク、左SHミララスに代えてメルテンスを投入する。16分、左SBフェルトンゲンのクロスにCHフェライニがヘディングシュート。20分、OHメルテンスから右に流し、右SHデルブイネのクロスにCFルカクが走り込む。だがその前でDFがクリア。場内はアルゼンチンの大歓声に包まれる。
 26分、左SHラベッシに代えてパラシオを投入。36分にはイグアインに代えてCHガゴを投入。アルゼンチンが守備を固める。ベルギーは30分、アザールに代えてチャドリを投入。
 31分、OHメルテンスのFKは枠を外す。40分、DFのクリアを拾った右SHデルブイネのミドルシュートもDFがブロック。アルゼンチンの気持ちのこもった守備が続く。ベルギーはCBファンブイテンも上げてパワープレー。だがアルゼンチンが守る。
 アディショナルタイム4分、DFクリアからOHメッシがドリブルで抜け出す。GKと一対一になるが、シュートはGKクルトワに止められた。直後、OHメルテンスのスルーパスにルカクが抜け出しシュート。だがCBガライがブロック。ヴィツェルのミドルシュートは枠を外した。結局このままタイムアップ。アルゼンチンが最後まで守り切り、1-0で準決勝進出を決めた。
 しかしアグエロに加え、ディマリアもケガをしたのは痛い。元々メッシを中心としたチームだったが、これでメッシしかいなくなってしまった。だがこれで却ってメッシを中心にまとまれるだろうか。オランダ相手なら守備をしっかり固め、メッシの一発にかける戦い方もあるかもしれない。準決勝が楽しみだ。