とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ第8節 ベルマーレ対フロンターレ

 何度目のJ1昇格になるのだろう。前回昇格した時はベルマーレの走るサッカーが全く通じず、惨敗の形でJ2に降格した。しかし今回は違う。高いプレスと全員で駆け上がる走るサッカーはそのまま、第2ステージはここまで6位と結果を出している。対するフロンターレも風間監督のつなぐサッカーでここまで6位。お互い独自のサッカーを展開するチーム同士の対戦だ。
 開始18秒。ベルマーレのCB三竿のパスをFW杉本がカットすると、ドリブルから右に展開。FW大久保が落とすとボールを受けた杉本の後ろを左に走り込んでパスを受けてミドルシュートフロンターレがあっという間に先制点を挙げた。フロンターレが序盤からつなぐサッカー全開で攻めていく。
 しかしベルマーレも次第に慣れてくると、早いプレスで対抗。高い位置からフロンターレに詰めていく。そして11分、ゴールキックからDFでパスを回すと、プレスにたまらず右SB武岡が下げたボールをCF藤田祥史がカット。そのままGK新井をかわしてゴールに流し込んだ。早い時間帯でベルマーレが同点に追い付く。さらに押し込むベルマーレ。12分、左WB菊池大介ミドルシュートフロンターレもFW杉本の落としからFW大久保がミドルシュートを放つが、GK秋元がキャッチする。
 ベルマーレのプレスが厳しい。高いDFラインを保ち、早く寄せ、奪い、カウンターを仕掛ける。27分、左サイドからのFKのクリアをCH永木がボレーシュート。GK新井がナイスセーブ。34分、カウンターからCF藤田がミドルシュート。わずかにバーの上。フロンターレも39分、FW大久保からカウンター。CH中村憲剛がドリブルしてFW杉本が落とし、FW大久保がミドルシュート。しかしGK秋元がキャッチ。同点になった後はベルマーレの寄せの前にフロンターレはなかなかゴール前まで迫ることができない。
 後半に入っても一進一退。11分、左WB菊池大介のクロスにFW高山が飛び込むがわずかに届かない。12分、フロンターレは左SH森谷に代えて中野を投入。この時間帯あたりからお互い中盤が空き出す。19分、FW大久保のドリブルから左に流し、FW杉本がミドルシュート。わずかにポストの右。ベルマーレは21分、CH石川に代えてOH山田直樹を投入。菊地俊介をCHに下げる。25分、左WB菊池大介が切れ込んでミドルシュート。28分にはCF藤田祥史に代えてアリソンを投入する。
 すると31分、中盤でボールを奪うと一気にカウンター。OH山田がCH永木につなぐと、さらに右に流して右WB古林がクロス。CFアリソンがヘディングシュートを合わせてベルマーレが勝ち越し点を挙げた。34分、ベルマーレは右WB古林に代えて藤田征也フロンターレも左SB小宮山に代えてFW船山を投入。反撃を仕掛ける。
 35分、CF杉本のスルーパスにFW船山が抜け出してシュート。しかしGK秋元がナイスセーブ。この後はGK秋元ショーになる。36分、FW大久保のクロスにFW杉本がヘディングシュート。GK秋元キャッチ。40分、左SH中野が切れ込んでミドルシュート。これは枠の外。44分、もう一度、中野がミドルシュート。GK秋元ナイスセーブ。45分、中村の早いリスタートに右SHエウシーニョが抜け出して、クロスにFW大久保がシュート。DFに当たりGK秋元がセーブ。そしてアディショナルタイム3分、右SHエウシーニョの縦パスがゴール前に入る。FW杉本のトラップから大久保がシュート。こぼれたところを杉本がシュート。しかしGK秋元がスーパーセーブ。結局最後までGK秋元の堅守を破れない。2-1。ベルマーレが逆転勝利を飾った。
 後半もベルマーレが勝ち越すまでは一進一退。お互い中盤がルーズになる中でミスも多く、あまりレベルが高いゲームには思えなかった。フロンターレのパスサッカーも意外に硬直的でベルマーレの早いプレスの前にゴール前に迫るシーンは少なく、全体的に面白いゲームではなかった。それでもベルマーレのプレスと前への意識は絶品。それがあってこそ終盤のフロンターレの攻勢を凌ぐことができたと言える。これで4位浮上。年間順位でも10位につけ、今シーズンのJ1残留はほぼ確実だろう。さらに前線にタレントがいればもっと面白いのだが。いやまずはJ1残留。次のことはそれから考えよう。