とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第9節 チェルシー対マンチェスター・ユナイテッド

 プレミアリーグは大混戦。このゲームの前までに行われたゲームを反映しての順位はマンC、アーセナルリバプールが勝ち点20で並び、4位にトットナムが勝ち点19。そしてチェルシーは勝ち点16。勝てば首位3チームに勝ち点差1に迫る。一方、マンUも勝ち点14で7位。離されないためにもここは何とか勝利がほしいところ。ゲームはキックオフ直後から予想外の展開で動き出した。

 開始30秒、CBケーヒルが左FWアザールに縦パスに入れると、落としを左WBマルコス・アロンスがアーリークロス。右FWペドロが左SBブリントの裏に走り込み、CBスモーリングの緩慢な動きもあって、飛び出したGKデヘアをかわしシュート。幸先よくチェルシーが先制点を挙げた。

 チェルシーの布陣は3-4-3。今季、コンテ監督が就任して、5節・6節連敗の後、7節から得意の3バックの布陣が始まった。ダビドルイスを中央に右CBアスピリクエタ、左CBケーヒル。右WBにモーゼスが開き、左WBはマルコス・アロンソ。マティッチとカンテのダブルボランチはマティッチが守備的に下がって、カンテが前から守備。そして攻撃はコスタ、アザール、ペドロの3人が自由に動き回る。

 対するマンUイブラヒモビッチをトップに置く4-3-2-1。ポグバはトップ下かもしれないが、下がってプレーすることが多く、リンガードとラッシュフォードの両SHもチェルシーの高いWBに対応するため、中盤まで下がることが多い。8分、右SBバレンシアの突破からクロスにCFイブラヒモビッチがヘディングシュート。しかしCBがしっかりとマークして自由にヘディングを打たせない。

 14分にはショートCKから右FWペドロのクロスに左FWアザールミドルシュート。わずかにポストの右に外す。そして21分、アザールの蹴ったCKにニアで右SBバレンシアが触り、コースが変わったボールがCHエレラに当たってCBケーヒルの前にこぼれる。シュート。運も味方してチェルシーが追加点を挙げた。

 マンUはCFイブラヒモビッチが前線で孤立し、有機的な攻撃ができない。23分、右SBバレンシアのクロスを無理な体勢からCFイブラヒモビッチが落とすと、左SHラッシュフォードがミドルシュート。しかしCBアスピリクエタが身体を寄せてブロックした。その後もチェルシーが中盤でよくボールを拾い、波状的に攻撃を仕掛けていく。26分、左SBブリントからボールを奪った右FWペドロがドリブルからクロス。GKデヘアがナイスセーブ。27分、左FWアザールのドリブルからクロス、CFコスタが走り込むが、GKデヘアとDFで何とかセーブ。マンUも28分、CHエレラが中盤から強烈なシュートを放つが、GKクルトワがファインセーブ。さらにこぼれを右SHリンガードが詰めてシュートを打つが、GKクルトワが足でブロックした。両チームの若いGKがよく守る。その後もチェルシー・ペースの中、マンUもよく守り、前半を終了した。

 攻撃に変化をつけたいマンUは後半頭からCHフェライニを下げて右SHマタを投入する。ポグバはボランチに下げて、ラッシュフォードをトップ下に置いた。4分、OHラッシュフォードがミドルシュート。GKクルトワが正面でキャッチする。7分にはCBバイリーがケガで左SBロホを投入。ブリントはCBに回る。13分、左SHリンガードがドリブルからミドルシュート。GKクルトワがナイスセーブで弾き返す。後半はマンUがペースを掴んでいく。しかし17分、PA前で左FWアザールがボールを持つと、マンUはブロックを作ってプレスに行かない。一旦、CHカンテに下げて、横パスからCHマティッチがスルーパスを出すと、アザールが走り込んで、切り返しでCBスモーリングをかわしてすばやくシュート。これが決まり、チェルシーが決定的な3点目を挙げる。

 いよいよ追い詰められたマンUは20分、左SHリンガードに代えてマルシアルを投入。22分、右SHマタのFKに左SBロホがバックヘッド。しかし枠を捉えられない。すると25分、CHマティッチからの縦パスを右FWペドロが落とし、CHカンテがドリブル。CFコスタを囮に切り返すと、CBスモーリングが付いていけず、シュートがゴールに突き刺さった。ダメ押しの4点目。その後は26分、ペドロに代えてチャロバー。さらに33分には右FWウィリアンとCFバチュアイを投入。前線3枚を代えて守備を強化するとともに経験をつませる采配。36分、右SHマタのクロスからCFイブラヒモビッチが彼らしい胸トラップからのボレーシュート。しかしGKクルトワがファインセーブする。アディショナルタイム、左SBロホのミドルシュートもGKクルトワがナイスセーブ。4-0。チェルシーマンU相手に完勝した。

 これで首位から勝ち点差1の4位に浮上。5位トットナムまで勝ち点差1の中にひしめく大混戦となった。ここからどこが抜け出してくるのか。モウリーニョを除いて新監督がどこも好調だ。昨シーズンから指揮を取るクロップのリバプールや今季で3シーズン目となるポチェッティーノ監督のトッテナムも上位でがんばっている。そしてベンゲル監督のアーセナルも。しばらく目の離せない対戦が続きそうだ。