とんま天狗は雲の上

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コンフェデレーション杯 グループB第2戦 ドイツ対チリ

 コンフェデ杯グループBの最好ゲーム。チリはサンチェスやビダル、メデルなどW杯でも活躍した経験豊富な選手が多く出場している。一方のドイツは若手中心。このゲームではムスタフィを中央に、ギンターとズーレが左右を固める3バック、FWはスティンドルを中央に右ゴレツカ、左ドラクスラーの3-4-3の布陣で臨んできた。

 チリが序盤から積極的にプレスをかける。そして6分、ドイツのCBムスタフィの縦パスをOHビダルがカットし、FWサンチェスがドリブル。OHビダルの落としから抜け出したサンチェスが冷静にGKの股の下を抜いてゴール。チリが幸先よく先制点を挙げる。ドイツも8分、CBメデルのパスを奪った左SHドラクスラーがミドルシュート。しかし前半は圧倒的にチリが攻め込んでいく。

 13分にはCHマルセロ・ディアスがミドルシュート。それでもドイツはチリのパスミスなどを捉えて反撃。15分、右CBギンターのクロスにCFスティンドルがシュート。17分、左SHドラクスラーのクロスに右WBキミッヒがヘディングシュートを放つ。20分、FWバルガスのシュートはわずかにバーの上。チリは4-1-3-2ということだろうが、OHビダルやFWサンチェスが自由に動き回って、たびたび中盤の底やDFラインまで下がってくるので、どう守ったらいいかわからない。FWサンチェスにはCBムスタフィ、OHビダルには右WBキミッヒがチームメイトだが、守る側が苦戦している。でもこのマッチアップも面白い。

 36分、右WBキミッヒのクロスのこぼれをCHエムレ・ジャンがミドルシュート。そして41分、CHエムレ・ジャンのドリブルから左に流すと、左WBヘクトールのクロスにCFスティンドルの足が伸びてシュート。ドイツが同点に追い付いた。ほとんど初めての決定機を決めきるドイツの力もすごい。アディショナルタイムには左FWサンチェスが中へのドリブルからミドルシュートを放つが、GKテア・シュテーゲンが右手一本ではね返すスーパーセーブ。前半は1-1で折り返した。

 後半になるとチリのプレスも次第に弱まってくる。3分、左SHエルナンデスをCBズーレが止めて得たFKをFWサンチェスが蹴るが、わずかにバーの上。10分、左SBボセジュールのドリブルから左SHエルナンデスにつないでドリブル。さたに左FWサンチェスが前に運んで、右に流して右SBイスラがシュート。しかし枠を捉えられない。

 その後も互角の展開が続く。14分、左FWサンチェスの右へのパスから右SHアランギスがクロス。OHビダルがヘディングシュートするも、枠を捉えられない。18分、右SBイスラのクロスをFWバルガスがスルー。OHビダルの落としをFWバルガスがミドルシュート。しかしこれも枠を外す。そして26分、チリはCBの1人メデルが太もも裏を痛めてしゃがみ込む。パウロ・ディアスに交代する。

 ドイツは28分、CHルディの縦パスからCFスティンドルがシュート。36分にはドラクスラーのFKに右CBギンターがヘディングシュートを放つが、枠の外。その後、チリはFWロドリゲス、右SHシルバが途中出場して追加点を狙うが、結局、最後まで一人も交代しなかったドイツが守り切って、1-1。強豪同士の戦いはドローで終わった。

 第3戦はドイツがカメルーン、チリがオーストラリア。お互い楽ではないが、負ける相手ではない。しっかり勝ち切って両チームとも準決勝に上がってくると面白い。特にドイツはこのメンバーで決勝トーナメントへ進出してゲームをこなすことが強化につながる。お互いW杯に向けていい成長の場を与えられていると思う。