とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第21節 湘南ベルマーレ対名古屋グランパス

 前節ようやくV・ファーレン勝利し3連敗から脱出したグランパス。前半戦折り返しの今節は2位ベルマーレとの対戦。5位ながら勝ち点差6。もう絶対に負けられない状況。一緒に降格してきたベルマーレだが、曺貴裁体制になって早や6年目。J2での戦い方もよく知っている。昨季後半にはジネイも加え、強さがまた増した。J2の中では強さは際立っている。グランパスは青木がケガで左SBに櫛引を起用する。シャルレスも退団し、CBは磯村と小林裕紀で組む状況。佐藤寿人を左SHに置き、和泉をトップ下で起用した。対するベルマーレはジネイと山田、端戸を3トップに置く3-4-3。J1でも披露した走るサッカーは変わらない。

 序盤からいつものようにグランパスがパスをつないで攻める展開。だがこれまでのJ2のチームに比べると、ゴール前の守備が堅い。むちゃくちゃ前からプレスというわけではないが、組織だったプレスは要所要所を抑えて、なかなかスムーズにはパスが回らない。8分、CFジネイのミドルシュートはGK楢崎がキャッチする。13分、右FW端戸の斜めのパスを左FW山田が落とし、端戸がシュート。GK楢崎がナイスセーブではね返す。さらに15分、左FW山田が中盤でボールを奪い取ると、CH秋野が持ち上がり、クロスに右FW端戸がミドルシュート。プレスから前に早い攻撃で、ベルマーレの方がスムーズにゴールに迫っていく。

 グランパスの初シュートはようやく16分。OH和泉のドリブルからCFシモビッチがシュートするが、DFがブロックした。グランパスのパスよりもベルマーレの運動量の方が確実さで勝る。40分、OH和泉のミドルシュートはGK秋元がはね返す。これを再びCH田口がミドルシュート。これもGK秋元がナイスセーブ。さらにはね返りをCFシモビッチが押し込むが、これはオフサイド。決定的なチャンスだったが、ゴールならず。すると45分、CH秋野のCKにCB島村がボレーシュート。ネットに突き刺さり、ベルマーレが先制点を挙げた。鮮やかなサインプレーからのゴール。前半はベルマーレが1点をリードして折り返した。

 グランパスは前半終了間際位から和泉を左SHにして、佐藤寿人をFWに上げる4-4-2に布陣を変更する。すると後半3分、右SH杉森のクロスにFW佐藤がヘディングシュート。しかし当たりが薄く、ゴールを捉えられない。杉森のクロスも見事。佐藤も最も得意とする場面だったはずがゴールにならない。すると5分、ベルマーレは右WB奈良輪のアーリークロスにCFジネイがタイミングよく走り込んでヘディングシュート。鮮やかに追加点を挙げた。

 なかなか攻撃が機能しないグランパスは8分、佐藤に代えてフェリペ・ガルシアを投入する。すると12分、右SB宮原の縦パスをCH田口がダイレクトでスルーパス。これに走り込んだ右FW杉森が外へ逃げるトラップから見事なミドルシュートグランパスが1点を返す。意気が上がるグランパス。13分には右SH杉森がミドルシュート。16分にも右SH杉森がFWフェリペ・ガルシアとのワンツーで走り込み、シュート性のクロスを放つ。しかし中で合わない。21分にはCH田口の縦パスから左SH和泉がシュート。23分にはCFシモビッチが倒されて得たPA手前のFKをCH田口が蹴るが、壁に当てる。

 ベルマーレは24分、左CB島村に代えて坪井、29分には右FW端戸に代えて齊藤を投入する。グランパスも28分、杉森に代えて左SH杉本を投入。和泉を右SHに回す。32分、CH田口のCKからFWフェリペ・ガルシアがヘディングシュート。37分、CH田口がミドルシュート。44分にはCHワシントンの縦パスで走り込んだFWフェリペ・ガルシアのクロスにFWシモビッチがループシュート。しかし枠を捉えられない。逆にベルマーレアディショナルタイム、右FW齊藤の仕掛けから、戻しのパスを途中出場の表原がミドルシュート。GK楢崎がナイスセーブで弾き出したが、ベルマーレの方が元気がいい。アディショナルタイム5分の時間もベルマーレが巧く使ってタイムアップ。2-1。ベルマーレが上位対決を制し、首位へ勝ち点差0の2位を守った。

 逆にグランパスは首位・2位との勝ち点差が9。順位も6位で昇格プレーオフにギリギリの順位だ。J2は前半戦を終わってベルマーレアビスパの2トップが明らかになってきた。3位以下にはヴォルティスV・ファーレンヴェルディグランパスホーリーホックと並び、さらに横浜FCトリニータモンテディオ愛媛FCなどが並ぶ。グランパスは3位以下のチームの中ではチーム力が秀でていると思うが、取りこぼしが多い。後半戦は中位・下位チームとの対戦には確実に勝利を拾い、首位・2位チームに挑戦できるチーム力を蓄えていく必要がある。次節は4位のヴォルティス戦。さらにモンテディオ、サンガ、ロアッソと当面順位を争っているチームとの対戦が続く。特に次から2戦は続けてホームでのゲーム。確実に勝利をしないことにはそろそろサポーターの欲求不満も募ってくる頃だ。絶対の勝利を望みたい。