とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第20節 サガン鳥栖vs.名古屋グランパス

 土曜日、U-24の強化試合を観ようか、グランパス戦を観ようか、迷ったが、結局、U-24のゲームを優先。でも翌日の新聞を見たら、グランパスは1-3で負けていた。サガンは林、グランパスは相馬と一人ずつ五輪代表に選考されている。サガンは中9日。一方、グランパスは前半だけで中止となった天皇杯ファジーノ戦から中2日でのアウェイ戦。ACLからの疲れも影響があったかもしれない。

 サガンの布陣は3-5-2。酒井海宣福と小屋松の2トップに、中盤は松岡をアンカーに、右IH樋口、左IH仙頭。WBは右に飯野、左に中野嘉大。CBは右から島川、エドゥアルド、大畑。GKはパクイルギュ。対するグランパスはいつもの4-2-3-1。山崎をトップに、トップ下に柿谷。前田とマテウスが左右のSHに開き、ボランチは米本と稲垣。右SBに宮原が先発し、左SBは吉田。CB中谷と木本、GKランゲラックは変わらない。

 序盤からサガンがよく動いてプレスをかける。2分、左IH仙頭がミドルシュートグランパスも8分、CBエドゥアルドからボールを奪ったCF山崎がそのままドリブル。GKと一対一になったが、飛び出したGKパクイルギュにシュートを打てないままクリアされた。9分、ショートCKからSHマテウスのクロスに右SH前田が抜け出してシュート。ネットを揺らしたが、オフサイドを取られた。サガンは左CB大畑が積極的に攻撃参加し、しばらくどういう布陣かわからなかった。頻繁にポジションが入れ替わり、対応がかなり難しかったのではないか。

 19分、左WB中野嘉大の縦パスから左IH仙頭がダイレクトで右に展開。右IH樋口がドリブルで上がると、右に流して、右WB飯野がクロス。FW小屋松が狙い澄ましたヘディングシュートを放つが、わずかにバーの上を越えた。31分には左CB大畑のクロスを左WB中野嘉大が落とし、左IH仙頭がミドルシュートサガンが変幻自在、パスを回して攻めていく。グランパスは守備ブロックを作ってじっくり守り、カウンターを狙う。そして39分、右SB宮原の縦パスを右SH前田が落とすと、OH柿谷の縦パスに抜け出して、ゴール前にクロス。CBエドゥアルドに当たってゴールに飛び込んだ。オウンゴールグランパスが先制点を挙げた。

 41分には左SHマテウスがロングシュート。サガンも45+1分、右CB島川がミドルシュートを放つが、GKランゲラックがキャッチする。前半はグランパスの1点リードで折り返した。

 しかし後半もサガンが積極的に攻める。2分、左WB中野嘉大のスルーパスにFW酒井が走り込み、シュート。ポストの左。そして3分、右IH樋口から左に展開すると、左WB中野嘉大が走り込んだFW酒井へのパスを狙ったか、直接ミドルシュートを狙ったか。だがCB木本に当たってそのままゴールに飛び込む。サガンが同点に追い付いた。そして6分、左WB中野から左IH仙頭へのパスがこぼれたところを右IH樋口が左縦に送ると、FW酒井が走り込み、ボレーシュート。これがゴールに突き刺さる。あっという間にサガンが逆転をしてしまった。

 直後、グランパスは山崎と前田を下げて、OHシャビエルと右SH森下を投入する。柿谷がトップに上がる。9分、右SH森下の落としからOHシャビエルがスルーパス。CF柿谷が走り込んで戻すと、CH稲垣の横パスに左SHマテウスがシュート。だが枠を捉えられない。15分、左SHマテウスのFKはGKパクイルギュがキャッチ。17分、CF柿谷がPA手前でよくボールをキープすると、左サイドを上がった左SB吉田のパスにOHシャビエルが走り込み、クロスのこぼれをマテウスがシュート。だがこれもバーの上。19分、マテウスがカットインからミドルシュートを狙うが。今度はGKパクイルギュがファインセーブ。グランパスが攻めるもゴールが遠い。

 サガンは22分、FW酒井宣福に代えてドンンガを投入する。26分、左WB中野嘉大のスルーパスに左CB大畑が走り込み、戻しのパスからCH松岡がミドルシュートグランパスも29分、CH米本の縦パスに右SH森下が走り込み、シュートを放つが、GKパクイルギュがファインセーブする。33分、27分のCKの際に頭を打って一時倒れ込んでいたCB木本が再び頭を抱えて倒れ込む。藤井と交代した。34分、OHシャビエルのミドルシュートは三たびGKパクイルギュがファインセーブ。続くマテウスのニアに蹴り込んだCKもGKパクイルギュがセーブした。

 そして35分、PA左手前から右IH樋口がFW小屋松とワンツー。さらに左WB中野とのワンツーで縦に持ち込み、切り返しでCB藤井を滑らせると、戻しのパスをFW小屋松がシュート。サガンが追加点を挙げた。3-1。見事な崩し。グランパスも必死の反撃。39分、マテウスミドルシュートはCBエドゥアルドがブロック。40分、OHシャビエルのシュートもGKパクイルギュがキャッチする。41分、グランパスは米本とマテウスを下げて、左SH齋藤とCH長澤を投入。サガンも左WB中野嘉大から中野伸哉、FW小屋松も福井に交代する。中野伸哉が高3で若いと思ったら、福井はさらにその一学年下。15日に17歳になったばかりだ。

 45+1分、OHシャビエルのFKはまたもGKパクイルギュがファインセーブ。45+4分、OHシャビエルのクロスにCB藤井がヘディングシュートを放つが、枠は捉えられず。結局このままタイムアップ。3-1。サガンが見事なゲームでグランパスに勝利。順位もグランパスと入れ替わり、6位に上げた。

 グランパスはやはり疲れがあったのだろう。サガンに比べると、動きの差は大きかった。だがそれ以上にサガンの変幻自在な動きが見事。金明輝監督が練習中に選手に足払いをしたとして3試合の指揮資格停止と練習参加禁止の処分を受け、代わりに片淵コーチが指揮を執ったが、日頃から片淵コーチのもとで厳しい練習を重ねているのだろう。監督不在の影響は全くなかった。これでグランパスは5位転落。今日になって、山崎の左足首靱帯断裂のニュースが入ってきた。完治までいつまでかかるか心配だが、リーグはこの後、3週間の休みに入る。ACLの疲れを取り、またしっかり練習して、ACLで得た成果をJリーグで見せてほしい。開幕2戦目には2位マリノスとのゲームが待っている。いい結果を期待する。

キリンチャレンジ杯 日本U-24 vs.スペインU-24

 ようやく強豪と対戦ができた。相手はヨーロッパ予選を1位通過のスペイン。日本では「金メダルを目指す」と威勢のいい言葉が聞かれるが、けっして簡単ではないと思わせる。直前ではあるが、いい相手とマッチメイクできたのはよかった。

 日本の布陣は4-2-3-1。林をトップに、トップ下に久保。右SH堂安、左SH相馬。ボランチは板倉と遠藤で組み、DFは右SB酒井、左SB旗手。吉田と冨安のCBにGKは谷。対するスペインの布陣は4-3-3。ラファ・ミルをトップに、右WGアセンシオ、左WGにダニ・オルモ。中盤はスビメンディをアンカーに、右IHメリーノ、左IHセバージョス。DFは右SBオスカル・ヒル、左SBミランダ。CBにミンゲサとパウ・トーレス。GKはウナイ・シモン。アセンシオにダニ・オルモ、セバージョスって、まるでA代表ではないか。

 序盤、日本がプレスに行くが、スペインが難なくかわす。しばらくすると日本も高いプレスをやめて、ブロックを作るようになる。ゲームの主導権を握るにはスペイン。15分、右IHメリーノのクロスをCB吉田がはね返すが、右WGアセンシオが拾って、落としからCFラファ・ミルがシュート。GK谷がナイスセーブ。16分、右CBミンゲサの縦パスを右IHメリーノがフリック。左WGダニ・オルモが左に流して、左IHセバージョスがシュート。サイドネットに突き刺さる。ポンポンとダイレクトで繋がれると、全く無力化される。最後のシュートも強烈だ。

 それでもしっかり守って耐えていると、21分、右SB酒井のフィードにCF林が走り込み、落としを右SH堂安が繋いで、OH久保が左サイドへ。左SH久保が仕掛けてクロスを入れるが、DFがクリアする。シュートまでは行けない。その後はスペインが攻勢をかける。24分、右WGアセンシオのシュートはDFがブロック。27分、右SBオスカル・ヒルのパスから左WGダニ・オルモが縦パス。右IHメリーノが落として、右WGアセンシオがループ気味に狙ったミドルシュート。わずかにゴール左に外れた。

 それでもがんばって守っていると、次第にスペインの動きが落ちてくる。すると33分、CB富安がドリブルで持ち上がり、右に流すと、CF林がキープして、駆け上がった右SB酒井にパス。酒井のクロスにOH久保がシュート。DFにブロックされたが、これがようやく日本初のシュート。続く相馬のCKからCH板倉がヘディングシュート。枠は捉えられなかった。25分にはCB吉田の縦パスに走り込んだ右SB酒井がダイレクトでクロス。CF林がDFと性愛ながら走り込むが、触れなかった。40分にはCH遠藤の縦パスにCF林がDFと競り合いながら前に仕掛け、シュート。惜しくもバーの上に外す。

 そして42分、左サイドでOH久保がCHスビメンディを振り切って仕掛けると、マイナスのクロスに右SH堂安がシュート。これがネットを揺らす。日本が先制点を挙げた。圧倒的にスペインに攻められた前半だったが、ブロックを作りつつも落ち着いて守ると、動きが落ちた終盤に先制点。スペイン相手には理想的なゲーム運びで前半を終えた。それにしてもスペインは強い。

 このゲームは最大11人まで選手交代ができるレギュレーション。後半最初に日本は7人を選手交代。CF前田、右SH三好、CH遠藤に代えて田中碧、右SB橋岡、そしてCBは瀬古と町田に入れ替え、GKも大迫に交代した。対するスペインもCFラファ・ミルに代えてオジャルサバル、左WGダニ・オルモに代えてブライアン・ヒル、CHスビメンディに代えてモンカヨラを投入した。後半もスペインが攻めてくる。4分、壁を抜けた左IHセバージョスのFKはGK大迫がキャッチする。7分、右WGアセンシオのFKは枠を捉えられない。日本も9分、左SB旗手のヘディング・パスで抜け出した左SH相馬がシュート。GKウナイ・シモンがセーブする。

 10分、左IHセバージョスのDFの股下を抜くスルーパスにCFオジャルサバルが走り込むと、積極的にシュート。CB瀬古がブロックした。11分、スペインはCBミンゲサに代えてガルシア。右IHメリーに代えてソレールを投入する。すると14分、右IHソレールの縦パスから右WGアセンシオが左に展開。左WGブライアン・ヒルがさらに左に流すと、左SBミランダが駆け上がり、クロスのこぼれを左WGブライアン・ヒルがシュート。GK大迫がナイスセーブした。日本は20分、左SB旗手のスルーパスにOH久保が抜け出し、クロスにCF前田が飛び込むが、DF、GKと交錯し、こぼれ球はGKウナイ・シモンが抑えた。

 22分、日本はCF林に代えて上田を投入。前田を右SH、三好がトップ下に移る。スペインも23分、18歳話題のペドリを左IHセバージョスに代えて投入。右WGアセンシオもプアドに交代した。すると26分、CBパウ・トーレスの縦パスから左WGブライアン・ヒルがスルーパス。CFオジャルサバルのシュートは左サイドネット。29分にも右IHソレールミドルシュートを放つ。そして33分、左IHペドリの縦パスに走り込んだ左SBミランダの戻しに、右WGプアドがシュート。コロコロと右ポストに当たってゴールに転がり込む。スペインがついに1点を返した。

 日本は35分、相馬を下げて左SB中山を投入。旗手を左SHに上げる。スペインも左SBククレジャ、GKもフェルナンデスに交代した。37分、右IHソレールの縦パスに左WGブライアン・ヒルが走り込み、クロス。ファーに流れたパスを左IHペドリがミドルシュート。だが枠は捉えられない。日本も39分、CB瀬古の縦パスからOH三好がうまいターンで前を向き、スルーパスにCF上田が走り込むが、飛び出したGKフェルナンデスの方がわずかに早い。こぼれ球を左SH旗手がシュートするが、DFにブロックされた。45+4分にはCH田中のFKがDFに当たりコースが変わるが、GKフェルナンデスがファインセーブ。こぼれ球を狙った右SH前田のシュートは枠を外した。そしてタイムアップ。1-1。同点でゲームを終えた。

 やはり実力は圧倒的にスペインが上。それでもドローで終えたのは自信になるし、格上相手の戦い方も確認できた。それにしてもスペインは強かった。こんなチームがいるのに、「金メダルを目指す」と言うのはおこがましい。いやでも戦い方によっても不可能ではないのかも。グループリーグもメキシコやフランスなど難しい相手が揃っている。その前にスペインとゲームができたことは良かった。これで慢心を鎮め、真剣に勝利を目指して戦うことができる。まずは初戦の南アフリカ戦。勝利してグループリーグ突破に勢いをつけたい。週明けには東京五輪が始まる。サッカー以外、まるで気持ちは盛り上がらないが、本当に始まるのだろうか。無事、終えることができるのだろうか。

めまい体操はあくびが出る

 妻が退院して8ヶ月半が過ぎた。週2回の訪問リハビリのおかげか、体力と知力はだいぶ戻ってきた。入院中に折れなかった折り紙の鶴が折れるようになったと喜んだのは、3ヶ月ほど前のこと。入院していたリハビリ病院でワクチン接種することになったので、病院へ行った際に、「折り鶴が折れるようになった」とお世話になったリハビリスタッフに伝えた。他人との対話もかなりできるようになり、また積極的に会話をしようと言う気も起きてきたようだ。

 だが、退院直後から訴えていた「めまい」は一向に良くならない。訪問リハビリのOTさんが「めまい体操」を教えてくれたので、数か月前から始めている。体操の内容は、こちらのサイトで紹介しているものとほぼ同じだ。だが、正直、なかなか良くならない。と言っても、そのことをここで訴えてもあまり意味はない。書こうと思ったのは、なぜかめまい体操をすると「あくびが出る」ということだ。

 「体操をする本人が、声を出して20まで数える」と書かれているので、右手10回、左手10回、妻が数えながら体操をする。しかしなぜか、途中で必ずあくびが出て、数を数えられなくなる。私も一緒に体操をするようにしているので、その時は私が数を数えるが、すると私もあくびが出る。

 始めは、1から数えていたが、しばらくして英語で数えることを始めた。それも10から順に下がっていく。「テン、ナイン、エイト、・・・なんだっけ・・・セブン、シックス・・・(ファ~~~)・・・」。数を数える際に、頭を使うようにすれば、多少はあくびも出ないかと思ったが、そうでもない。でも妻はこの数え方を気に入って、このところいつも英語で10から逆順に数を数えている。そして最後は「…エンド・ゼロー」と声を張り上げる。「ゼロ」を数えると、1回多いということはさすがに妻も途中で気付いたが、それでも続けている。「エンド・ゼロー」と声を張り上げるのは娘が幼かった頃、テレビの幼児番組でやっていたことのようだ。

 通院している耳鼻科の医師にも尋ねたが、あくびの理由は「わからない」と言われた。ただ、体操自体は「続けてください」とのこと。でもなかなか効果が出ないので、妻も次第にやる気を失いつつある。それでも「エンド・ゼロー」と言うのは楽しいらしい。他人が見れば何をやっているかという話だが、今日もまた夫婦二人して「テン、ナイン、エイト・・・エンド・ゼロー」とやっている。二人してあくびをしながら。どうしてめまい体操をすると、あくびが出るのだろう。あくびとともにめまいもどこかへ行ってくれればいいのだが。