とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

チェルシーの強さは本物。トットナムも健闘し好ゲームを演出

 開幕5連勝のチェルシー対、デフォー、レノンのイングランド代表コンビが絶好調で4勝1敗と好スタートを切ったトットナムのロンドンダービー。前節こそマンUの老獪さに屈したものの、開始早々のクラウチ、デフォーによるゴールは衝撃的だった。好調同士の戦いはどういう展開になるか本当に楽しみ。
 ゲームはほぼ互角の立ち上がり。8分、マルーダから始まり、ドログバエッシェンランパードが大きく動きつつパスを回してボシングワが放ったシュートは、チェルシーの好調さをよく表している。特に大きくダイナミックなドログバの動きには、思わずトルシエが盛んに言っていたウェーブを思い出した。
 しかしトットナムも負けてはいない。11分、パラシオスからの長いスルーパスに抜け出したデフォーのシュートは惜しかったし、13分、16分とレノンのドリブルからハドルストーンやジーナスがシュートを浴びせ、好調さを示す。この日のレノンは守備ではエッシェンをマークしつつ、中央や左サイドからドリブルを開始し、いつもとは違う動きを見せていた。一方のチェルシーアネルカが右サイドに張る布陣から再三突破を試み、17分にはアネルカのクロスにランパードがヘディング・シュートを放つ。
 ほぼ互角の展開から前半32分、このゲーム珍しく右サイドに出たドログバからのアーリークロスを大外A.コールがダイビング・ヘッド。先制点を挙げる。その後もエッシェンパラシオスの両ボランチが絶妙のタックルを見せるなど、良く締まり楽しめる展開。
 後半はややチェルシー・ペースで始まる。2分のドログバが見せた、トラップから左サイドに持ち出し、自らが走り込むプレイはいかにも彼らしい。ここにランパードが呼応しシュートするのもチェルシーらしい。トットナムは10分、ジーナスからレノンが中央でキーンにスルーパスペナルティエリアで倒された場面は微妙な判定だったが、あれでゲームはチェルシー・ペースに振れた。
 13分、ボシングワからアネルカがクロス、ドログバのシュートがGKに跳ね返されると、ランパードが拾ってバラックがシュート。追加点。ドログバの胸トラップからの反転シュートも素晴らしければ、ランパードがあそこまで走り込んでボールを生かす動きもさすが。そして18分には自軍ゴール前からA.コールが大きくフィード。ドログバが巧みにDFとGKをかわし、3点目をゴールに流し込む。トットナムは23分、アス・エコトからのクロスをクラウチが落としパラシオスがシュートする得意の形を見せるが、チェルシーも29分、ランパードからのスルーパスに抜け出たアネルカがクロスを上げ、跳ね返ったところを再度クロス。これをミケルがシュートするがGKがナイス・セーブ。
 実力伯仲の好ゲームも30分過ぎに、バッソンがアネルカとの競り合いから頭を地面にしたたか打ち付けそのまま交代すると、35分過ぎにはドログバが右足ふくらはぎを痛めて交代する心配な展開となり、そのまま終了した。絶好調のドログバのリタイヤも痛いが、キングも膝の痛みを訴えて交代したトットナムは、両CBを失い今後の戦いが心配だ。
 好調同士の非常に面白いゲームだったが、終わってみればチェルシーの今シーズンの強さを改めて実感。デコやドログバなど怪我人が出始めただけに、これから数節の戦い方が重要と言える。一方、トットナムはこの好調さもやはり4強には通じないのかと下を向いてしまうのが心配。加えて、両CBの怪我。最初の正念場がやってきた。がんばれ!スパーズ!