とんま天狗は雲の上

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AFC U23アジアカップ 決勝 日本vs.ウズベキスタン

 ついにU23アジアカップの決勝まで上がってきた。相手は2年前に準決勝で敗戦したウズベキスタン。五輪出場を決めたウズベキスタンは主力3人が既にクラブに戻っていった。雪辱を期す戦いでもあるし、日本としては2016年以来の優勝を絶対成し遂げたい。

 日本の布陣は4-3-3。細谷をトップに、右WB藤尾、左WG佐藤。中盤は藤田をアンカーに、右IH山本、左IH松木。右SB関根、左SB大畑のSBに、CBは木村と高井。GKは小久保。対するウズベキスタンの布陣は4-2-3-1。ノルチャエフをトップに、トップ下にジャロイディノフ。SHは右にジャボフ、左にオディロフ。ダブルボランチはボリエフとホルトマトフ。DFは右SBにミルサイドフ、左SBにユルドシェフ。ハムラリエフとダブロノフのCBに、GKはネマトフ。

 開始1分、こぼれ球をCFノルチャエフがミドルシュート。GK小久保がセーブしたが、序盤からウズベキスタンが積極的にシュートを放っていく。9分には左SHオディロフのsyry-パスにCFノルチャエフが走り込み、シュート。左ゴールネットを揺らした。さらに12分にはOHジャロイディノフがロングシュート。少しでも隙があればシュートを放つ。それでも20分を過ぎると、ようやく日本がパスをつなげるようになってきた。23分、左WG佐藤のミドルシュートが日本の初シュート。

 ウズベキスタンは38分、CHホルマトフから右に展開。CFノルチャエフのスルーパスから右SHジャノフがシュート。41分、CBハムラリエフがミドルシュート。はね返りをOHジャロイディノフが遠目からロングシュート。バーを叩く。さらに44分には左SBユルドシェフのクロスのクリアを右SBミルサイドフがミドルシュート。前半はウズベキスタンの積極的なシュートが目立った。

 しかし後半に入ると、日本がパスをつないで攻めていく。5分、右IH山本のCKのクリアを左IH松木ボレーシュート。7分には右WG藤尾のパスからCH藤田がミドルシュートを放つが、GKネマトフがキャッチする。すると17分、日本は松木と藤尾を下げて、左IH荒木と右WG平河を投入する。

 ウズベキスタンは21分、ショートCKからOHジャロイディノフが中へドリブルで持ち込んで、ミドルシュート。CB木村がブロック。続くCKのこぼれ球をOHジャロイディノフが再びミドルシュート。これもDFがブロックした。攻めるウズベキスタンは23分にも右SHジャノフがミドルシュートを放つ。日本は24分、右IH山本が反転してDFをかわし、ドリブルから右に流して、右WG平河がシュート。だが右IH山本に当たってしまう。26分、日本は佐藤と山本に代えて、右WG山田と右IH川崎を投入。平河を左WGに回す。すると29分、左WG平河の縦パスに右IH川崎が走り込み、クロスに右WG山田がヘディングシュート。うまく当たらなかった。

 30分、ウズベキスタンは、ミルサイドフとジャノフに代えて、右SHコスモフ、右SBアブディラクマトフを投入。36分、右SB関根のクロスにCF細谷がヘディングシュート。だがゴール左に外れた。さらに40分には、OHジャロイディノフが足を攣って、CHイブラギノフを投入。ホルトマフをトップ下に上げる。しかし時間は刻々と過ぎて、アディショナルタイム。提示された時間は何と11分。

 だがアディショナルタイムに入ってすぐの45+1分、CB高井が相手パスをカットすると、CH藤田が縦パス。左IH荒木の落としを右WG山田がミドルシュート。これがゴールを揺する。ようやく日本が先制点を挙げた。45+3分、ウズベキスタンはホルマトフとノルチャノフを下げて、右WBジュラクジエフ、左IHラクモナリエフを投入。ダブロノフを前線に上げて、3-5-2の布陣で反撃。日本も大畑を左SB内野貴史に交代した。

 45+5分、右CBアブディラクマトフがクロス。これをファーサイドから左WBオディロフがヘディングで折り返すと、競っていた右SB関根の手に当たり、GK小久保がセーブした。しかし、そのまま少しゲームが進んだところで、VARで確認。結果はPK。これを左IHラクモナリエフが蹴るが、GK小久保がビッグセーブで弾き出した。すごい! さらに左IHラクモナリエフが3回続いたCKでいずれも直接ゴールを狙うが、GK小久保が落ち着いて対応しゴールを許さない。45+17分には右CBアブディラクマトフのクロスをCBハムラリエフがヘディングシュート。しかしGK小久保がキャッチする。そしてタイムアップ。1-0。日本が勝利して、U23アジアカップ優勝を飾った。

 けっして簡単なゲームではなかった。それでも積極的にシュートを放つウズベキスタンの攻撃を落ち着いて受け止め、しっかりゲームをコントロールして勝利を掴み取った。PKの場面は危なかったが、GK小久保のセーブは大会を通して目立っていた。グループリーグ第3戦、韓国戦で先発メンバーを替えて負けたのは今でも腑に落ちないが、最後は全員の力で優勝を勝ち取った。よくやった。

 だが、このメンバーでゲームをするのもこれが最後。大会を通して決定力不足は否めないし、大会前のマリU23との強化試合の思えば、パリ五輪では、久保を始めとする海外組に加え、オーバーエイジの起用も必要だろう。それでも、右SB関根やCH藤田、IH松木、WG山田らの活躍は目についた。それとGK小久保。さて五輪メンバーでは誰が選考されるだろうか。各選手にはこの大会で得た経験を活かし、さらなるJリーグでの活躍を期待したい。