とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

生命保険のカラクリ

 生命保険は本当によくわからない。私も若い頃に加入した生命保険があったが、その後、自宅近くの営業拠点に所属する勧誘員が自宅を訪問し、妻が応対して更新を重ねてきた。生協で加入した共済もあり、別途加入している傷害保険もある。
 子供が膝をケガして入院・手術をしたときには、いくらかの保険金が支給され嬉しかったが、これが払い込んだ保険料と比べて相応なのかどうかはよくわからないのが実情だ。
 本書がけっこうなベストセラーになっていたことは知っていたが、数年前に保険の更新時期が過ぎ、当面、保険について悩む予定がないため、お金を出してまで読もうとは思っていなかった。が、なんと、ネットで無料公開していると言う。さっそく文藝春秋のサイトに行き、ダウンロードして読んだ。
 内容についてはなるほど評判になるに足る知識と情報が詰まっている。大いに参考にしよう。
 書籍データの無料公開については、どうやって読むのかが問題だ。通勤途中が主要な読書タイムである私にすれば、こうしてデータを入手してもなかなか読む時間が取れない。自宅のパソコンに向かうと、他にやりたいこともあって、一つの本をずっと読み続けるのはけっこう辛い。
 とは言っても、やっぱり無料はうれしい。今後も無料公開する試みは続くのだろうか。公開情報を今回は某ブログで知ったが、情報入手方法も考える必要がある。

生命保険のカラクリ (文春新書)

生命保険のカラクリ (文春新書)

●わが国のGDP国内総生産)は約550兆円である。40兆円はその7〜8%にあたる。私たちは国で創出されたすべての付加価値の一割弱を、生命保険業界に再び還流させていることになる。(P30)
●生命保険会社は商品をわざと理解しにくくし、比較ができないようにし、そして多くの収益を確保するために、このような複雑な商品を作ったのではないかと考えられる。(P73)
●自分にとって最適な保険を選ぶためには、複数の商品を比較して加入することがとても大切になる。乗合代理店が保険会社の販売代理でなく、また自社の手数料収入を考えるだけでなく、買い手たる消費者の真の代理人になることができれば、業界はよい方向へ変わるはずだ。(P180)
●平均25万円をもらうために、毎月3000円(=年間36,000円)も払うのは馬鹿らしい、と思う人もいるだろうし、60日限度で60万円しかもらえないなら貯金があるからいい、という人もいるだろう。(P223)