とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

オランダは強いか ウルグアイは美しいか

 準決勝からキックオフが午前3時半になった。現地では午後8時半なので、いい時間なんだろうが、日本で観るには朝としては早すぎる。夜としては遅すぎる。日中、仕事のある身としては夜早く寝て早朝に起きようとするが、当然目が覚める頃には終わりかけ。
 オランダvsウルグアイ戦は録画をして、出勤前に前半だけ観て、帰宅後、後半を観た。翌日のドイツvsスペイン戦に備え、すぐに睡眠。ドイツvsスペイン戦は前日の教訓(1日中眠くてぼっとしてた)を踏まえ、午前中休みを取った。
 ということで、観たのはドイツvsスペイン戦よりも先だったが、遅ればせながらオランダvsウルグアイ戦の観戦記。TVでは「終盤もつれて白熱の展開」なんて言っていたけど、それほどのものではない。それよりもオランダの不器用さの方が気になる。
 立ち上がり4分、ロッベンのドリブルからの戻しをスナイデルがクロス、カイトがシュート。13分にはスナイデルのシュートがファンペルシーに当たり、跳ね返る。しかしゲームはウルグアイ・ペース。前から精力的なプレスを仕掛け、オランダはボールをキープする時間は長いものの効果的な攻めが見られない。
 仕方なしに遠目からロングシュート。18分、ファンブロンクホルストの放ったシュートは見事にポストに当たってネット内に転がった。先制ゴール。31分にはファンペルシーのパスにロッベンが走り込むが、シュートは打てず。オランダ・ペースになり出したところを41分、フォルランが中盤でフリーになると、左足で思い切りよくミドルシュート。これがまた見事に決まり、同点ゴール。GKステレケンブルフも放心。ロスタイムにはスナイデルのスルーパスにカイトが走り込む場面がみられたが、結局ここで前半終了。
 ロングシュート2発で1-1。お互い前線まで持ち込めず、チャンスの乏しいゲーム。オランダは本当に強いのか。前半ボランチに入ったデゼーウが負傷で後半からファンデルファールトに交代。これでオランダが少し前に展開できるようになってきた。
 後半6分、カバーニがGKと競り合い、こぼれたボールをアルバロ・ペレイラミドルシュート。DFがクリア。17分前後、オランダが猛攻。しかしその直後にはウルグアイも盛り返す。22分、フォルランのFKは直接GKがセーブ。23分、ファンペルシーのパスをファンデルファールトがシュート。GKが弾いたところをロッベンがシュート。ウルグアイに次第に疲れが見え始め、中盤が空いてオランダ・ペースになってくる。
 と25分、ロッベンからファンデルファールトファンペルシーとつないで、ゴールやや左、得意のミドルレンジからスナイデルがシュート。これがDFに当たり、微妙にオフサイドの位置にいたファンペルシーの足もとを通ってゴールに吸い込まれていった。微妙な判定だが、オフサイドにならず。オランダが勝ち越した。
 これでウルグアイが気落ちしたか、DFのマークが若干緩んだ後半28分、スナイデルからカイトのクロスにロッベンがドンピシャ・ヘッド。3-1と差を広げる。
 しかしウルグアイも32分、動きの落ちたA.ペレイラに代えて前線にアブレウを投入。選手たちの反撃を鼓舞すると、38分にはウルグアイの支柱フォルランをフェルナンデスに交代。41分、ロッベンの抜け出しから一対一のシュートをGKムスレラがセーブすると、再びウルグアイが勢いを得て、ロスタイムの47分、ゴディンの蹴ったFKの跳ね返りをマキシミアーノ・ペレイラミドルシュート。これがゴールに吸い込まれると、さらに同点ゴールを狙う。
 長すぎるロスタイムがこれを後押しするが、さすがに追い付くことは適わず、タイムアップ。オランダが決勝進出を決めた。
 スアレスが準決勝の一発退場で出場できない中、必死のサッカーを展開したウルグアイだったが、やはりオランダの前には力不足。だが、監督ともどもその熱い気持ちと心は胸に届いた。
 一方のオランダ。スナイデルが特別な選手だということはよくわかった。だが、連携はイマイチ。ロッベンの個人技による抜け出しを起点にゲームを作り、スナイデルファンデルファールトが絡んでチャンスを拡げるが、それほど数多く決定機をつかめるわけではない。もちろん、ここぞという場面でのスナイデルのパスやシュートは怖いが、まだ全力は出し切れていない印象。決勝戦に向けてどう調整してくるか。可能性は秘めているだけに怖いチームであることは間違いない。