とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

チェルシーの不調の要因

 このところ絶不調のチェルシー。前節のニューカッスル戦も引き分けて、これで3戦勝ちなし。この3試合、ケガと出場停止で欠場していたテリーとエッシェンが戻ってきて、どんなゲームを見せてくれるかと注目した。相手はエバートン。16位に低迷、しかも5試合勝ちなしとこちらも不調だが、チェルシー相手には昨シーズン1勝1分と負けなし。ケーヒル、ピーナールと役者は揃い、今シーズンの序盤に観たマンU戦では攻撃的な面白いサッカーを展開していただけに、チェルシーにとって簡単な相手ではない。
 前半序盤はエバートンが積極的に攻撃を仕掛け、チェルシーを押し込んでいく。1分、ピーナールのドリブルからDFがクリアしたところをサハがシュート。続く2分にも、ピーナールから左SBバインズがミドルシュート。ピチピチとした動きが心地よい。
 対するチェルシーは、6分マルーダのクロスがドログバに合わず。7分にはエッシェンから放たれたロングパスにアネルカが追い付かない。ギクシャクとして不調さを物語る。
 それでもゲームは次第にチェルシー・ペースになっていく。13分、ドログバのスルーパスアネルカがシュート。20分にはアネルカミドルシュート。27分、CKからテリーのシュートはバーを叩く。
 テリーが戻って最終ラインの不安定さはなくなったが、エッシェンにゲーム感が戻らないせいか、攻撃の連動性がイマイチ。ドログバが献身的に守備に貢献するが、前に飛び出る選手がいない。A.コールの飛び出しも中途半端で、一時の思い切りが失せているようだ。33分にはドログバとのワンツーから抜け出したアネルカがクロスを入れるが、A.コールが間に合わない。
 しかし40分。P.ネビルのパスミスアネルカが拾いGKと一対一。裏街道を抜けようとしたアネルカをGKが倒し、PK献上。これをドログバが決めて、ようやくチェルシーが先制した。
 リードはしたが、チェルシーにミスが多く、決定機も少ない。後半立ち上がりは互角の展開だったが、7分、CFのサハをベックフォードに代えると、エバートンの攻撃サッカーがチェルシー・ゴールに押し寄せる。
 特に16分からの攻撃は圧巻。左SBバインズからのクロスにロドウェルがヘッドで合わすが、ポストに弾かれると、さらにバインズのクロスを右SHコールマンがヘディングシュート。さらにロドウェルのシュート。19分にはCKにジャギエルカがヘディングシュート。
 右サイドを再三破られたチェルシーは20分、ボシングワに代えてフェレイラを投入。しかしそれでエバートンの左サイドが落ち着くこともなく、28分、バインズのパスをベックフォードが落とし、ピーナールのスルーパスにケーヒルが走り込む。35分には、ピーナールの左サイドからのアーリークロスにベックフォードがヘディングシュート。これはチェフが好セーブ。
 33分、アネルカをラミレスに代えると、ようやくチェルシーの中盤に流動性が出てきた。37分、ラミレスのスルーパスからフェレイラがクロスを入れるが、今度もA.コールに合わない。39分、ラミレスのドリブルからカルーがシュートチャンスを迎えるが、DFが抑える。
 そして41分、左サイド、バインズがスルスルと3人のDFを抜いてクロスを入れると、ケーヒルが逆サイドで折り返し、ベックフォードが飛び込んだ。ついに同点。その後、7分間の長いロスタイムがあり、チェルシーが反撃するかと思いきや、エバートンが攻めきって時間を使い、そのままドローに持ち込んだ。
 終わってみれば、テリーとエッシェンが戻ってもチェルシーの不調は戻らない。このゲームではラミレスに代えてマルーダが中盤に入ったが、自らチャンスを作る動きはあっても、シュートに飛び込んでいく動きは見られない。前線からアネルカが戻ったり、このゲームでは特にドログバの動きが目立ったが、彼らが下がると前線は誰もいなくなる。そして好調時には積極的に上がっていたA.コールの動きも今ひとつ消極的な気がする。
 結局、ランパードなのか。次節からいよいよ、トットナムマンUアーセナルと上位チームとの連戦が始まる。次節辺りランパードが復帰するという噂もあるようだが、さてどうなるか。次節以降が楽しみだ。