とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-22は永井デーで逆転勝利 でも守備に課題

 キリンカップ、ペルー戦の前座で行われたU-22壮行試合。日本と同様にオリンピック2次予選を控えるオーストラリアU-22との対戦。永井、原口、清武、東、酒井宏、権田といったチームでレギュラー出場している選手たちはいきいきと動いていたが、Jで控えが多い山口や濱田、大学生の山村、比嘉にはやや物足りなさを感じるのは贔屓目だろうか。
 立ち上がり3分、永井がボールを奪い取ってキープから山村がシュートを放ったところまではよかったが、その直後のCKからボールを奪われ、CFホフマンがドリブルで前進。左SHイェシッチからFWニコルスに渡ってあっさりとオーストラリアに先制された。
 その後もオーストラリアが好調。5分、スルーパスにまたもニコルズが抜け出してシュート。ここはGK権田が止めた。日本は6分、東、清武とつないで原口がシュートを放つが、オーストラリアも7分、ニコルスから右SHサーナックのクロスにイェシッチがシュート。
 日本はプレスが一歩遅く、中盤をオーストラリアにいいように使われる。10分、左SBベヒッチがドリブルで前進しクロスがDFに当たりこぼれたところを右SBフォスキーニがミドルシュート。11分、サーナックからイェシッチのクロスにCFホフマンがヘディングシュート。権田ナイスセーブ。オーストラリアは両サイドバック、特に左のベヒッチの位置が高い。右はSHのサーナックが積極的。左SB比嘉が押し込まれる。中央では背の高い2トップ、ホフマンとニコルズがよく動いて日本のDF陣を混乱させ、ボザニッチとビスコンテのダブルボランチも前への意識が高く、よく起点となっている。日本のボランチ陣が彼らを抑えきれない。
 それでも21分、清武がヒールで落としたところを東がシュート。23分、酒井のシュート性のクロスはGKが触ってバーを叩く。33分、ボザニッチのCKをジャーマンがヘディングで送り、ホフマンがシュート。権田ナイスセーブ。34分、再度のCKは山村があわやオウンゴール。38分、CKからジャーマンのヘディングシュート。オーストラリアの圧力の前に日本は守備に追われる。
 ところがロスタイム、山村のスルーパスに永井が飛び出してシュート。なんと一瞬の出来事で同点に追い付いた。オフサイドかと思ったが、永井が速い。
 前半は結果は同点だが、内容的にはオーストラリアが優勢。後半はどうなるかと思ったが、ハーフタイムに関口監督から相当にハッパがかかったか、立ち上がりから日本が積極的に前に出てプレスをかけてくる。6分、東から清武がクロスしてシュート。惜しくもポストにはね返される。オーストラリアも7分、ホフマンのポストプレーからボザニッチがシュート。ここは権田が好セーブ。11分、原口が長駆ドリブルでDFを切り裂きシュート。
 そして19分、ボランチ山口が前にクリアしたボールをオーストラリアのDFがヘッドでGKに送ると、永井が奪い去りシュート。ついに日本が勝ち越す。22分にはCKから山村がシュート。24分、東のスルーパスに永井が抜け出しシュート。GKブザニスがセーブ。しかし見事な飛び出し。左サイドから横に流れ一気に縦にトップスピード。26分、山口のスルーパスに永井が飛び出すと、すごいスピード差でDFを抜き去りクロス。山口が懸命に上がったが、わずかに合わなかった。
 29分ニコルス、30分ボザニッチとオーストラリアも懸命にシュートを放ってくる。日本は32分に東に代えて大迫。大迫がワントップに座り、永井は右ウィングに。原口に代わった山崎が左ウィング。中央に清武。36分、カウンターからニコルスがドリブルで前進。右に出してメブラートゥのクロスにニコルスが走り込みシュート。しかし権田が好セーブ。日本は守備ブロックを作って守る。オーストラリアもさすがにこの時間帯には動きが少なくなってくる。
 と39分、右サイドからの永井のクロスがDFの前に走り込んだ大迫にワンポイントで合ってシュート。3点目を奪う。永井のクロスが見事。大迫もDFの前に入る動きがすばらしい。45分には山崎がスルスルとドリブルしてシュート。さらにロスタイム、永井がシュートと最後まで日本が攻めてタイムアップ。日本がいい感じの逆転勝利を挙げて2次予選に弾みをつけた。
 それにしてもこの日の永井は存在感を見せつけた。また東、清武、原口のトップ下攻撃陣もよかった。これに宇佐美や香川、宮市が加わったら、日本の攻撃陣はどうなってしまうんだろう、と嬉しい予感。だが課題はボランチとDF。U19当時から山村が使われているが、展開力はいいとして粘り強く守れるボランチがいない。終了間際、山本康祐が使われたが、彼もゲームメーカータイプ。米本がいればいいのだが。早くケガから治ってほしい。