とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ザック・ジャパン 3-4-3は完成にほど遠い 4-4-2もお疲れモード

 日本対ペルーのキリンカップ第1戦。日本は前半3-4-3のフォーメーションを試みた。右WBに西、左は安田。3トップは前田を中央に右に関口、左に岡崎。
 ペルーは1トップに入ったシャルケファルファンがいい動きを見せて攻撃を牽引する。両チームともスムーズにパスを回してキビキビした動き。だが、最後のところは両チームとも厳しく、シュートシーンは見られない。17分、遠藤のクロスに関口が走りこむが、わずかに届かない。23分には遠藤がFKを左に流し、長谷部がシュート。27分、ペルーもバルビンのミドルシュートは意外に伸びて川島がかろうじて外に弾き出す。日本は28分、長谷部が中盤でボールを奪い取りミドルシュート
 お互い遠目からのシュートばかりで決定的なシュートチャンスは訪れないが、ペルーはファルファンが再三ボールに触ってリズムを作るのに対して、日本は前田がボールを触る場面がほとんど現れない。特に序盤のうち、関口、岡崎の両ウィングがサイドに張って、前田との距離が開き過ぎ。途中から岡崎が積極的に中に入ってくるが、安田、西の上がりが不十分で、前田と3人で崩す形にならない。トップ下がいないのも影響している。途中から長谷部の上がりも見られるようになってきたが、前半は3-4-3の形を守るのに汲々としていた感がある。
 32分、右ウィングのクエバがファルファンとのワンツーで抜け出しクロス。伊野波のブロックをクエバが再び拾って、クロスに左SBラバナルがシュート。37分にもカウンターからファルファンのサイドチェンジをクエバが落とし、CMのラミレスのポストにクエバがシュート。ファルファンとクエバの躍動に中盤の選手たちがよく絡む。日本も38分、岡崎から前田が落とし、長谷部が右に振って西のクロスに岡崎が飛び込む。やはりWBが絡めば攻撃に厚みが出る。
 後半に入り、日本はフォーメーションを一変する。西に代えて本田を入れて、おなじみの4-5-1。するとさっそく本田が躍動し、前田にボールが入るようになる。9分、遠藤のスルーパスに前田が走りこみファール。このFKを本田が蹴るが、わずかに落ちきらない。
 ペルーはクエバが元気だったが、16分にチロケに交代。さらに17分にはバジョン、ジョトゥンを投入。19分、クルサードのFKをファルファンがシュート。21分、ジョトゥンがミドルシュート。25分にもジョトゥンがドリブルからシュートを放つ。
 日本は22分に李と長友を投入。さらに26分興梠、30分には森脇も交代出場。だが、さすがにこれだけ選手を交代させると連携もなくなり個人技だけになってくる。39分、長友のクロスを本田が受け、いったんは体勢を崩しながらもシュート。40分、今野が上がって興梠、長友とつなぎ、李のポストプレーに岡崎がボレーシュート
 しかし41分、ジョトゥンがドリブルからミドルシュート。GK川島がナイスセーブ。42分、ルイディアスのシュートはポストに当たる。マークしていた長谷部が足を痙攣し、ついていけない。44分には途中交代ロバトンがミドルシュート。GK川島好セーブ。44分、ジョトゥンのCKを途中交代のアカシエテがヘッドでつなぎ、ラミレスがヘディングシュート。ポストに当たり、川島が掻き出す。ロスタイムにもルイディアスがシュート。残りの5分はペルーの攻撃の前にゴール前に釘付け。中位国らしいシュート精度のなさに救われた。最後はFKのチャンスを遠藤が外してゲームセット。結局、久しぶりの代表戦は0-0のスコアレスドローに終わった。
 総論としては3-4-3の実践練習をしてみたけれど、形に嵌めるのが精一杯でまだまだ身に付いていない。おなじみの4-5-1に戻った後半も選手の疲労が出て、攻め切れなかった。来週のチェコ戦までにザッケローニはどこまで仕上げてくるのか。お楽しみは次のゲームという久しぶり顔見世の一戦だった。