とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

コパ・アメリカ アルゼンチン苦戦の開幕戦

 開催国が出場する開幕戦はどの大会でも開催国が苦戦することが多い。地元の期待というストレスに初戦という硬さがあるのだろうが、アルゼンチンの苦戦もそうして済ませていいのだろうか。メッシの名前の大きさに比して期待外れに終わったW杯からアルゼンチンは変わり切っていない。いや、変わりたかったが、結局変われなかったと言うべきか。いずれにせよボリビア相手に予想外の苦戦を強いられた。
 立ち上がり3分、メッシのFKにテベスが合わせてヘディングシュート。序盤アルゼンチンが好調に攻め込んでいく。ボリビアは守備を固める。しかし15分前後、アルゼンチンの前進がファールを取られてイライラした素振りが増えてくると、次第にボリビアがペースをつかみだす。22分には左SHカンポスのクロスをCFマルティンスが落とし、右SHホセリト・バカがシュート。さらにFWロハスがシュート。GKロメロがセーブする。
 アルゼンチンの攻撃は個人技頼み。25分、メッシがドリブルから右へ流し、FWラベッシがシュート。31分にはボランチのバネーガからメッシがドリブルで前進、最後はテベスがシュート。GKアリアスがナイスセーブ。33分、メッシから右にパス。ラベッシのクロスにメッシが走り込みシュート。GKがクリアしたところにカンビアッソ。だが、シュートミス。アルゼンチンは攻め込むも連携はなし。ボリビアの固い守備を崩しきれない。
 アルゼンチンは後半初めからカンビアッソに代えてディマリアを投入。左サイドを攻撃のサイン。しかしアルゼンチンの攻撃が調子に乗る前にボリビアが一矢。3分、カンポスの蹴ったCKをFWロハスがヒールでシュートを入れると、ポスト際をカバーしたバネーガが足裏で止めようとしてトラップミス。そのままゴール内に転がり込んだ。なんと、ボリビア先制。
 アルゼンチンも攻める。13分、ラベッシの長駆ドリブル。しかしクロスは大きくふかす。14分、今度は左サイドからディマリアがドリブル。しかしDFがうまく絡め取る。スローインからのメッシのシュートはGKアリアスが横っ飛びで何とか触り、最後はDFがクリア。21分にはボリビアがカウンターからカンポスのフィードにマルティンスが抜け出し、GKと一対一。しかしGKをかわそうとしたところで止められた。
 26分、アルゼンチンがラベッシに代えてアグエロを投入。これでやや流れが変わる。28分、アグエロが5人ほどもいるDFの中を単騎ドリブルからシュート。そして31分、FKからディマリアが入れたクロスをバネーガが落とし、アグエロボレーシュート。これが見事にゴールに突き刺さる。ようやくアルゼンチン同点。
 その後もアルゼンチンが攻め立てる。34分、メッシからテベスのスルーパスアグエロが受けて中に切れ込みつつ右足アウトサイドでシュート。GKアリアス、ナイスセーブ。ボリビアもけっして守備的にならない。39分、途中出場のアルセがドリブルで切れ込み、クロスにチャベスが強烈なシュート。DFがブロック。ロスタイムにはディアリアのクロスにブルディッソがヘディングシュートを放つ。GKがセーブ。ロスタイム3分きっかり。コパ・アメリカの開幕戦は1-1のドローで終わった。
 久しぶりのアルゼンチン開催。W杯の翌年で他国が新しいチームを試す中で、昨年までの主力に加え、サネッティカンビアッソといったベテランも交え、チームとして熟成しているかと思われたアルゼンチンだが、いざ始まってみれば、果敢なボリビアの前に連携未熟を露呈。これでは先が思いやられる。大丈夫かアルゼンチン。これなら日本も参加していれば面白いゲームができたかも。