とんま天狗は雲の上

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これがサッカー ロスタイムの逆転劇でアーセナルが勝利

 このところ3連勝、何でも最近10試合に限っては、リーグで一番勝ち点を挙げている8位サンダーランド対6位アーセナルの対戦。アーセナルは3連敗から前節ブラックバーン戦は何と7-1と大量得点で勝ち、吹っ切れた戦いを見せてくれるかと思ったが、案の定、そうも行かず、いつものパスを回せども、回せどもゴールが遠い展開。
 それにしてもサンダーランドはよく守る。9分、ソングのスルーパスのクリアをファンペルシーがシュートするがGKミニョレがナイスセーブ。対するサンダーランドも11分、ラーションのCKから左SHマクリーンのヘディングシュート。そこからしばらくサンダーランドが押し込む展開が続く。14分にはFWセセニョンのパスからFWキャンベルがシュート。DFがブロック。逆に23分、アーセナルがカウンターからファンペルシーのスルーパスウォルコットが走りこんでシュート。だが決まらない。
 サンダーランドのプレスが速く、アーセナルはなかなか決定的な場面を作ることができない。まるでW杯前の日本代表のよう。PAの外でパスは廻るが、中に入っていけない。
 後半に入ってもアーセナルが攻めるが、サンダーランドの執拗なプレスの前にチャンスを作ることができない。逆に16分、サンダーランドが決定的なチャンスを迎える。ラーションのCKがクリアされたところをガードナーがミドルシュート。GKシュチェスニーがファインセーブでクリア。今度は左サイドからコルバックのCK。同じようにDFがクリアし、ガードナーがミドルシュート。GKシュチェスニーがナイスセーブするが、一瞬こぼす。サンダーランドの選手が詰めるが、かろうじて抑え込む。
 そして20分、ソングのところでボールを奪う。が、奪い返され、CBメルテザッカーにパス。ところがメルテザッカーが足を痛めて倒れる。こぼれたボールをマクリーンが拾って独走。シュート。ついにサンダーランドが先制点を挙げる。けっして崩した得点ではないが、守りに守っていると、いつか得点のチャンスが訪れる。守備は最大の攻撃か?
 しかし、このゲームはそれだけでは終わらなかった。21分アンリに続いて27分ラムジーを投入したアーセナルは30分。アルテタが無理なミドルシュートを放つ。これがDFに当たってラムジーのところにこぼれ、横に動いてミドルシュート。ポストに当たってゴール内にはね返る。なんとアーセナルが同点に追いつく。
 42分、サンダーランドチ・ドンウォンを入れると、アーセナルアルシャビンを投入。44分、アルシャビンのクロスにファンペルシーがヘディングシュート。対するサンダーランドも45分、チ・ドンウォンミドルシュート。このまま終わると思ったロスタイム1分。左サイドからアルシャビンがDF二人の間から小さいモーションでクロスを入れると、アンリがCBの間に入り込み、ジャンピングボレー。ロスタイム、劇的な逆転ゴール。アーセナルが奇跡的な逆転勝利を挙げた。
 攻めても攻めてもサンダーランドの守りの前にシュートすら打たせてもらえなかったのに、途中交代のラムジー、そしてアルシャビンとアンリの力で同点に追い付き、逆転をしてしまう。努力は報われると思うべきか? いやサンダーランドの守備の努力は一瞬の運と技術の前に潰えた。努力も海泡に帰す。
 事実は小説より奇なり。まさにサッカーらしいまさかの逆転劇だった。