とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ヤングなでしこ完敗。後半の戦いが最初からできれば結果も違っていたかもしれない。

 U-20女子W杯、準決勝ドイツ戦。開始1分、日本の左サイドで猶本がドイツの選手3人に囲まれボールを奪われると、抜け出したFWマロジャーンを今度は藤田らで囲むが抜け出されてスルーパス。CB木下の裏を取られて左SHロイポルツがシュート。あっという間に先制された。
 ドイツのプレスが速い。しかも体格がよく強い。それでも5分過ぎからようやく慣れてきてボールを保持できるようになってきた。大丈夫かな、と思ったら13分、同じく日本の左サイドからCBのクリアを右SBマイヤーがフィード。これがCB木下の上を抜け、GK池田が出る前にマロジャーンが走り込んでループシュート。ショックの残る追加点を浴びる。
 さらに19分、CKからFWロッツェンにドンピシャのヘディングシュート。あっという間に3点差をつけられてしまった。
 日本は21分、田中陽子のクロスを右SH田中美南がヘディングシュート。これが最初のシュート。前半25分、ドイツの圧力の前に得意のドリブルが封じられた田中美南に代えて、横山を投入。28分、左SB浜田のクロスを西川が落とし、横山がシュート。しかしDFがブロック。前半の日本は、猶本、田中美南と陽子の中盤でドイツDFのプレスを受け、収まらない。前を向けず、中盤から前にボールが進まない。前半は完全にドイツに抑え込まれた。
 しかし後半に入ると日本が見違えた攻撃を見せる。7分、猶本が左に流し、横山のスルーパスに浜田が上がってクロスを入れると、GKのこぼれ球を西川がシュート。直後、左SHロイポルツの強烈なミドルシュートを浴びるが、16分、横山からパスを受けた柴田がドリブルで中に切れ込んでシュート。
 後半の日本は藤田のワンボランチにして猶本を前に上げ、田中陽子が前線に上がる4-3-3とも4-1-5とも取れる布陣。その後16分、田中陽子を道上に代えると、猶本をボランチに戻して4-2-3-1。後半はドイツの攻撃も抑えられるようになった。
 だが、田中陽子がいなくなると、パスの供給元が猶本一人となって日本の攻撃が沈静化。29分、猶本の縦パスを柴田が受けてクロスに横山が飛び込む。GKのクリアを道上がシュートするがGK正面。田中陽子が退いた後のチャンスはこれくらい。結局このまま45分が過ぎてタイムアップ。前半序盤の3点差を押し返すことができず、3-0のまま完敗。決勝進出はならなかった。
 ドイツが圧倒的に強かった。だが後半のようなゲームが前半からできれば結果は違っていたかもしれない。先制点、中盤で囲んだところを抜けだされたのが痛かった。その後の2点目、3点目は気持ちで負けていたし、アンラッキーな面もあった。この結果を引き摺らず、次の3位決定戦ではこれまでの明るく奔放な攻撃サッカーを序盤から見せてほしい。五輪では男女とも敗戦で終わったが、ヤングなでしこは勝利で未来につなげたい。