とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

前半だけ見るとどうして追い付けたのかと思う。ミラン・ダービーは1-1のドローで終わる。

 ELクルージュ戦でようやく戻ってきたミリートが今季絶望の大ケガ。前節のフィオレンティーナ戦では1-4の大敗。前途多難が予想されるインテルに対してACミランは絶好調。今年に入ってリーグは5勝2分。ミッドウィークのCLではバルセロナ相手に2-0と会心の勝利を挙げた。
 予想どおり前半はミラン・ペース。6分、左SBデシーリョが一旦エルシャラウィに預けてワンツーで長友をかわし、シュート。10分にもボアテングから大きく左サイドに展開。デシーリョがフリーになって駆け付ける長友をかわしてクロスを入れる。
 右SBに入った長友だったが、右SHグアリンがスカスカ。長友はエルシャラウィをマークするものの、その外側をデシーリョに自由に使われる。それでも前半はインテルカッサーノを中心に積極的に攻める。長友も積極的に上がっていくが、その裏側が使い放題。15分、デシーリョがグアリンを簡単にかわし、駆け付けた長友をかわしてクロス。ボアテングバロテッリが走り込むが、わずかに合わない。
 そして先制点も左サイド。21分、カッサーノがCHムンタリにボールを奪われると、ボアテングがスルーパス。エルシャラウィが長友を置き去りにしてシュート。ミランが悠々先制する。後手に回るインテル。次第にカッサーノにも収まらなくなり、守備に追われる。
 27分にはエルシャラウィのCKにバロテッリが強烈なヘディングシュート。だがGKハンダノビッチがスーパーセーブ。さらに29分にもデシーリョのクロスにバロテッリが走り込みシュート。GKハンダノビッチがファインセーブ。40分、バロテッリのFKはブレ球で落ちていくが、これもGKハンダノビッチがスーパーセーブ。ハンダノビッチの活躍で前半何とか1点差で終えた。
 後半に入るとさっそくインテルが手を打ってくる。サネッティと長友の両SBを入れ替えて、前半、守備では全くいいところがなかったグアリンをトップ下に移し、アルバレス、ガルガーノカンビアッソの3ボランチで中盤の守備を抑えにかかる。
 後半9分、長友のところでボールを奪うと、グアリンの落としからカンビアッソが右に展開。パラシオのクロスにグアリンが飛び込む。シュートはGKアッビアーティがファインセーブ。両GKが絶好調。だが、ハーフタイムに焚かれた発煙筒が白い霧となってピッチ全体を包み込む。よく見えないが、ミランのプレスが弱くなり、インテルが攻勢の様子。バルセロナ戦の疲れが出てきたか。
 すると26分、長友が中に切れ込んで上げたクロスに23分途中出場のスケロットが飛び込む。ヘディングシュート。何とインテルが同点に追い付いた。その後はお互い守備を固めてゴールを許さない展開。そのまま終了して1-1で分け合った。
 それにしてもGKハンダノビッチの活躍がなければ前半だけで4点は入っていた。それが後半に入ると白い霧に包まれて、まるで魔法のように攻守が逆転した。そして同点。いったい何があったのか。だがまだまだこれから。5位は守ったものの下からフィオレンティーナやローマが追いかけてくる。一戦ごとフォーメーションを変えて苦戦が続くアレッグリオ監督だが、そろそろ試行錯誤も終えて、落ち着いたサッカーをしたいものだ。長友のケガが重症でないことを祈る。