とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

阪口が成熟の技で3ゴールを演出。溌剌ジェフレディース完敗。

 なでしこリーグカップのグループBはベレーザ田中陽子、籾木、隅田、長谷川、土光らの若い力で連勝し首位に立つ。この日は菅澤や深澤、筏井ら元気印が特徴のジェフレディースとの対戦。前半から活発で生きのいいゲームが見られた。
 2分FW菅澤、4分右SH筏井とジェフレディースが積極的にミドルシュートを放っていく。対するベレーザは5分、CH阪口が前線に上がっての落としから、CH長谷川のミドルシュート。10分には右FW籾木のスルーパスにCF田中陽子が走り込みシュート。わずかにバーの上。ジェフのプレスをかわしてゴール前に迫る技術と連携はベレーザの方が勝る。
 だが勢いはジェフレディース。15分、筏井のFKは見事に枠を捉える。が、GK曽山がファインセーブ。18分には右SB千野がドリブルで持ち上がり、左SB有吉をかわして切り返しミドルシュート。CB土光が体を張る。
 次第にジェフのプレスにも慣れてきたベレーザは22分、阪口から左に展開。田中陽子が左サイドを破ってクロスを入れると、ゴール正面で左WG木龍がゴール。きれいな崩しからベレーザが先制点を入れた。
 反撃するジェフは29分、川村真理のミドルシュート。32分には筏井のスルーパスに菅澤が走り込むが、GK曽山が飛び出してシュートをブロック。ジェフがベレーザ陣内に押し込んでいく。ところが40分、中盤でボールをキープした阪口から長い距離のスルーパス。これに田中陽子が反応し、CB櫻本の裏を取って抜け出しゴール。前半のうちに追加点を挙げてジェフを突き放してしまう。41分には木龍が櫻本を抜いてクロスに籾木がシュート。これは枠に入らなかったが、このふたつのプレーでCB櫻本は小池に交代を余儀なくされた。
 後半4分、筏井がドリブルでゴール前に迫りミドルシュート。GK曽山がナイスセーブ。6分、深澤の落としから川村優理のクロスに菅澤がヘディングシュート。ジェフは後半に入っても元気なサッカーは衰えない。8分には16歳の安齋、16分には15歳の鴨川と若い選手を入れてさらに元気さを注入する。すると12分には上野が阪口からボールを奪ってのドリブル突破。さらに14分、安齋がドリブル突破。16分菅澤がDFと競り合いながらシュートと必死に反撃を試みる。21分には鴨川の突破を阪口がファールで止めて得たFKを川村真理が蹴るが、わずかにバーの上。
 だがベレーザもCB岩清水と土光を中心に落ち着いた守備を見せる。31分川村真理からのCKを菅澤がヘディングシュート。だが枠の外。そしてこのままアディショナルタイムへ。2分安齋のヘディングシュートと最後まで攻撃的な姿勢を崩さなかったジェフレディースだったが、アディショナルタイム5分、木龍の突破からクロスに阪口がとどめのヘディングシュート。3点目を入れてタイムアップ。ベレーザが悠々とグループ首位を守った。
 ジェフも後半は若手選手を入れて溌剌としたプレーを見せたが、ベレーザのベテランと若手が調和した落ち着いて老練なサッカーの前には敵ではなかった。中でも阪口の活躍が目立った。中盤の守備力もさることながら、中距離のスルーパスや展開力がさすが。楽しいサッカーを見せてくれた。なでしこのこうした環境が若手を育てるとつくづく思った。