とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

日本、ブラジルに完敗。この実力差をいかに埋めていくか。次のイタリア戦も楽しみだ。

 コンフェデレーション杯が始まった。その開幕戦で日本が開催国ブラジルと対戦。昨年の親善試合では真っ正面から当たって0-4の完敗。真剣勝負の公式戦でどんな結果になるか、非常に楽しみだった。
 昨年のゲームと違って両チーム落ち着いた立ち上がりを見せる。と3分、左SBマルセロのクロスをCFフレッジが落とし、ネイマールがボレー。早々とブラジルのエースが日本のゴールに先制点を突き刺した。ここぞという場面で正確で鋭いパス、的確な落とし、強烈なシュート。個の力の差を見せつけられた。
 日本も6分、本田の突破をCBダビド・ルイスが倒し、FKを得る。だがGKジュリオ・セザールがナイスセーブ。9分には本田のポストから香川、岡崎がポストに入り、さらに香川。右に展開して清武のクロスに本田がボレーシュー。だが、香川とかぶって正確に打つことができない。19分、D.ルイスをかわして切り返しから本田がミドルシュート。またもGKジュリオ・セザールがナイスセーブを見せる。
 岡崎と本田をFWに据え、左に香川、右に清武と並べてきた日本だったが、そのせいかCHの前のポジションが空いて遠藤と長谷部が走らされる。よく守ってはいるが、展開のパスにはミスが目立つ。左サイドに流れがちなネイマールには内田がよく付いて自由にさせないが、攻撃はブラジルの強力なCHパウリーニョとルイス・グスタボに封じられる。22分、右SHフッキが右SBダニエウ・アウベスのスルーパスで抜け出す。香川が必死に付いて、クロスは今野がクリア。いや、GK川島がスーパーセーブ。あわやオウンゴール
 ブラジルは、左サイドはネイマールと左SHオスカル、左SBマルセロの技と連携で崩し、右はダニエウ・アウベスとフッキが力で突破する。日本は長友が何度もカットインからシュートやスルーパスを試みるが、ブラジルの中央の守備は堅く、なかなか合わない。
 40分、フッキが切り返しから強烈なミドルシュート。43分には内田のパスがマルセロにヒット。こぼれ球をCFフレッジが拾って左に展開。ネイマールのクロスにフレッジがシュートしたが、GK川島がスーパーセーブ。追加点は許さず0-1で前半を終えた。
 後半1分、日本が遠藤の縦パス、本田の落とし、香川のスルーパスに長友が抜け出しクロス。だが中央で岡崎に合わない。すると3分、右SBダニエウ・アウベスのクロスにCHパウリーニョがトラップから反転シュート。これがネットに突き刺さり、後半早々追加点を挙げた。一瞬の速さ、鋭さは尋常じゃない。日本も4分、清武のクロスに岡崎がシュートをするが、うまく当たらず枠を外す。
 6分、清武に代えて前田を投入。いつもの形に戻し、前線から前田がボールを追う。11分には積極的に前田がシュート。だがGKジュリオ・セザールの正面。27分、本田のFKが壁に当たって混戦の中、こぼれたボールに前田がミドルシュート。だがまたもGKジュリオ・セザールがセーブ。28分、長友のクロスに岡崎がヘディングシュート。だが競り合いの中、うまく当たらない。
 ブラジルは29分、ネイマールに代えてルーカス。30分、フッキに代えてエルナネス。さらに36分、フリッジに代えてジョーを投入。守りを固めにかかる。日本は33分、遠藤に代えて細貝を投入。ブラジルが守るが、日本も疲れから攻めていけない。43分、本田に代えて乾を投入。さっそく44分、ミドルシュートを放つが、GKジュリオ・セザールがセーブ。ブラジルは守りの場面でも粘り強く、日本の突破を許さない。一対一はことごとく止められる。そしてアディショナルタイム3分、カウンターからオスカルがドリブルで持ち込み、最後はスルーパスにジョーが走り込んでシュート。ダメ押しの3点目を入れてブラジルが完勝した。
 まだまだ個人の差が大きいことを実感。しかも組織力でこれを破れない。特に前半は本田と香川の距離が遠く、先日のブルガリア戦で見せたような連携と突破が見られない。後半、いつもの形に戻した後も、強力なブラジルのCH、CBの前に最後まで分断されたまま。結局これが日本とブラジルの実力差と納得せざるを得ない。だが、ゲーム後のインタビューでは本田も内田もけっして下を向くことなく前を見つめていた。W杯まであと1年。だがまだ1年ある。先日の本田のインタビューではないが、今大会が1年後に向けての大きなきっかけになるといい。まずはこのブラジル戦が重要なメルクマルクとなる。この差を少しでも縮め、突破せよ。