とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

予想に違わずイタリアも強い。メキシコも粘り強さを発揮したが、イタリアの強さに屈す。

 グループA、イタリア対メキシコはイタリアが予想に違わぬ強さを見せてメキシコを一蹴。ピルロバロテッリと主役の活躍でメキシコにサッカーをさせず勝利した。だがメキシコも粘り強い。ギリギリまで抵抗したが、最後はバロテッリの強さに屈した。
 序盤はメキシコの動きがよく、速いプレスをかけては細かいパスを回していく。イタリアは7分、左CHモントリーボが左SHジャッケリーニポストプレーで抜け出し、クロスにCFバロテッリがシュート。GKコロナがナイスセーブ。8分、CBバルザーリのフィードをジャッケリーニが受けて、切り返しからミドルシュート。さらに9分、バロテッリミドルシュート。GKコロナが抑える。
 次第にイタリア・ペースになっていく。攻守の切り替えが速く、かつ厳しい。11分、トップ下ドスサントスが右SBアバーテと競り合いながら抜け出し、クロスに左SHグアルダードがシュート。バーを叩く。メキシコも激しく応戦。一瞬の切れ味で勝負するが、ゲームはイタリアが支配する展開。
 そして27分、PA前でバロテッリが倒されて得たFKをピルロが蹴ると、壁の上を越え、芸術的にネットに吸い込まれる。イタリアが先制した。
 だがメキシコも粘り強い。34分、イタリアDF陣のパスにドスサントスがプレッシャーをかけ、CBバルザーリが後ろへ下げたところへさらに身体を寄せて突っかけていく。思わずバルザーリが倒してPKをゲット。これをエルナンデスが決めてメキシコが同点に追い付いた。
 しかしゲームはその後もイタリア・ペース。40分、バロテッリのシュート。41分にはピルロの長いスルーパスに右SBアバーテが走り込み、クロスにバロテッリが走り込む。GKコロナが手前でセーブ。前半は1-1で終えた。
 後半に入ってさらにイタリアが高いDFライン。CBも積極的にメキシコ陣内深くまでドリブルで持ち上がり、GKブッフォンを一人残して全員がメキシコ陣内でプレーする。特に両SBが高い。9分、ピルロのFKは壁の下を抜けてモントリーボの前にこぼれるが、シュートはGKコロナの正面。ナイスセーブ。14分にもピルロがFKを蹴るが、わずかにポストの右。バロテッリが蹴りたそうだが、ピルロが「リードするまでは俺が蹴る」と貫録で退ける様子が面白い。
 25分、久し振りに攻め込んだメキシコがCKから右SBフローレスのヘディングシュート。叩きつけるが枠の外。27分、ピルロのクロスのこぼれ球をバロテッリがシュート。こちらも枠を外す。攻めるイタリア。粘るメキシコ。静かに、だが激しく、淡々とゲームは進む。すると33分、右CHデロッシが縦に送ると、ジャッケリーニも前に放り込む。これにバロテッリが反応し、CBロドリゲスのマークを振り切って、さらに詰める二人のDFを抑えてシュート。ついにイタリアがリードした。
 その後もイタリアは高いプレス。そしてジラルディーノアクイラーニとフレッシュな選手を投入してメキシコの反撃を43分のヒメネスのシュート1本に抑え込み、そのままゲームを締め切った。
 イタリア完勝。イタリアの強さ、怖さを思い知らされたゲームだった。日本は精力的で高いプレスをかけるイタリアに有効に対応できるだろうか。そしてバロテッリを抑えることができるだろうか。ブラジルはまた違って近代的な強さを感じた。またメキシコも粘り強い。最後はバロテッリに屈したものの、後半30分過ぎまで粘り強く戦い続けた。あれだけの運動量と持久力が日本にあるだろうか。これで次からのゲームがますます楽しみになってきた。