とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

メキシコ守り切れず。ファンハール・マジック炸裂でアディショナルタイムの逆転弾。本当はあまりこうしたゲームは見たくない。

 オランダ対メキシコの決勝トーナメント1回戦。オランダはまた5バックの超守備的な布陣で前半は守りにかかる。2分、5分と左WBラジュンがミドルシュート。14分にもラジュンのクロスにFWドスサントスが飛び込む。お互いなかなかゴール前まで入っていけないが、メキシコがやや優勢な状況でゲームは進む。
 9分、CHデヨングが足の故障を訴え、左CBマルティンス・インディに交代。ブリントをCHに回す。16分、FWロッベンのドリブルを3人のDFが囲んで止める。メキシコは守備意識も高い。集中して守る。17分、CBモレノのフィードをFWドスサントスが落とし、右SHエレラがシュート。24分にはCHサルシドがロングシュートを放つ。
 一方、オランダの初シュートは27分。CHブリントのフィードにFWファンペルシーがトラップ一発からシュート。前半のシュートはこれ位か。オランダは徹底して守り、攻撃は前3人のカウンターに徹する。28分、FWペラルタのドリブルからFWドスサントスがシュート。メキシコはCBの中央に入るマルケスの守備が落ち着いている。このゲームではあまり前に出ることなく、守備ラインを統率する。オランダはなかなか有効な攻撃が繰り出せない。
 42分、右SHエレラのアーリークロスをFWペラルタがキープして、左SHグアドラードがつないでFWドスサントスがシュート。GKシレッセンがファインセーブを見せる。アディショナルタイム、CBロドリゲスからCBマルケスへのパスをFWファンペルシーにカットされ、そのままドリブル。FWロッベンにパスをするが、CBマルケスとCBモレノがはさんでシュートを打たせない。前半はメキシコがゲームを支配。優勢のまま前半を終えた。
 しかし終了間際の攻防でCBモレノが足を骨折。後半頭から若いレイエスに交代する。そして3分、CBロドリゲスのフィードをFWペラルタがDFと競って、こぼれたボールにFWドスサントスが少し動かしてのスーパーボレー。GK一歩も動けず、ゴールネットに突き刺してメキシコが待望の先制点を挙げる。
 反撃せざるを得なくなったオランダは11分、右WBフェルハーフに代えてFWデパイを投入。フォーメーションをカイトをFWに上げる4-2-4にして攻めていく。12分、ロッベンのCKにCBデフライがシュート。だがGKオチョアがスーパーセーブ。16分、右WGロッベンがドリブルで中に切れ込み、CHスナイデルがシュート。DFがブロック。メキシコは16分、FWドスサントスに代えて右SHアキノを投入。
 オランダが攻める。29分、右WGロッベンのドリブルからシュート。GKオチョアが再びファインセーブ。30分、メキシコがFWペラルタをエルナンデスに代えれば、オランダはFWファンペルシーをフンテラールに交代。カイトを右SBに下げ、4-3-3。40分、右WGロッベンのクロスを右SBカイトがヘディングシュート。GKオチョアの前にCFフンテラールが飛び込んでシュートを放つが、GKオチョアがみたびスーパーセーブ。ただし、これはフンテラールオフサイド
 そして43分、ロッベンのCKをCFフンテラールが大きく後方にヘディングで落とすと、CHスナイデルミドルシュート。これが決まり、ついにオランダが同点に追いついた。後半1点リードをして以降、メキシコが受身になってしまったかもしれない。さらにイケイケで攻め込むオランダ。アディショナルタイム2分、右WGロッベンがドリブルで右サイドをライン際までえぐると、ライン沿いにさらにドリブル。CBマルケスの足がかかり、倒してしまう。PKの判定。マルケスにしてみれば特に足を伸ばしたわけでもなく、ロッベンが勝手に引っかかったという感じだろうが、倒れたことは事実。猛烈に抗議をするが判定は覆らない。そしてこのPKをフンテラールが落ち着いて決めてオランダがリードした。
 アディショナルタイム6分、右SHアキノのシュートも見られたが、結局このままタイムアップ。オランダが終盤の逆転劇で勝利。準々決勝進出を決めた。
 メキシコにすれば悔しい敗戦。掌中からするりと勝ちが逃げていった。逆に言えばオランダの粘り強さ。またはファンハール・マジック。このゲームでも途中交代のフンテラールが大活躍した。オランダの次の対戦相手はコスタリカ。対戦相手にも恵まれているようだ。この勢いでどこまで行くか。個人的には南米の技巧的な攻撃サッカーが止めてくれるといいなと思っている。