とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルガルベ杯 日本対フランス

 昨日既に順位決定戦があり、日本はアイスランドに勝利したが、その前のフランス戦をようやく観終えたので書いておく。W杯で優勝候補のフランスに1-3で敗戦、新聞等の報道からももっと圧倒的な敗戦かと思っていたが、意外にその差は小さい。不運な失点を重ねてしまったという印象。いずれもミスからの失点で、これらは防ぐことも可能だが、得点が1点だけだったことの方が問題。攻撃力に課題を見たゲームだった。
 先発はポルトガル戦後に希望したメンバーと大差ない。FW菅澤とCH宇津木、CB川村が先発したのがうれしい。序盤は日本もパスを回して互角のサッカーを展開した。しかし次第に日本のパス回しに慣れてくると、フランスが積極的に攻めてくる。16分、CHビュサグリアのスルーパスにFWルソメーが抜け出してシュート。GK海堀がナイスセーブ。22分、FWティネが積極的なミドルシュート。29分、左SBブローのクロスからFWルソメーがヘディングシュート。GK海堀がセーブするが、ルソメーとティネの2トップは強力だ。
 一方、日本はなかなかゴール前まで入っていけない。中盤でのフランスのプレスが厳しく、右SH大野やFW大儀見がほとんどボールを触れない。そして中盤でのパス回しを狙われる。30分、CB熊谷からCB川村へのパスがわずかにずれたところを右SHダリに奪われ、そのままドリブルからFWルソメーがクロス。DFのクリアをCHビュサグリアがミドルシュート。33分にも左SHラヴォジェがミドルシュートを放つ。
 しかし43分、FW大儀見からの縦パスをFW菅澤が粘って落とし、左SH川澄がミドルシュート。わずかなチャンスを日本がモノにし、先制点を挙げた。ゴールは評価できるが、前半のチャンスはほとんどこれだけ。もっと攻めの形がほしい。
 後半頭でフランスは右SHダリをディアニに交代。1分、FWルソメーがミドルシュート。フランスが序盤から積極的な姿勢を見せる。そして8分、左SBブローの仕掛けを右SB近賀が倒してしまうと、PAライン上、微妙な判定だったが主審はペナルティマークを示す。このPKをFWティネが決めてフランスが同点に追い付いた。
 その後もフランスのパスがつながり、日本が追いかける展開になる。14分、フランスはCHビュサグリアに代えてアビリ。日本も16分、宇津木と大野に代えてCH坂口と右SH安藤を投入する。19分、左SHラヴォジェから中へパス。FWティネのスルーパスにFWルソメーが抜け出しシュート。GK海堀がセーブしたが、2トップのコンビがいい。日本は何度かフランス・ゴール前まで攻めていくが、チャンスはつかめない。宮間が連続してCKを蹴るが、CBルメールを中心とするDF陣にはね返される。
 そして25分、FW大儀見が中盤まで下がってボールをキープするが、パスの出し所がなく、フランスのMFに囲まれてボールを奪われると、CHアビリの縦パスからFWティネがドリブル。最後はFWルソメーが強烈なシュートをゴールネットに突き刺した。フランスのプレスがいい反面、日本は攻撃面での連携がイマイチ。中盤でボールを奪われ、カウンターを浴びる場面がたびたび見られる。
 日本は35分、菅澤、川村、近賀に代えて、FW高瀬、CB田中、左SB鮫島を投入する。しかし39分、CH坂口がDFの前でボールを奪われ、FWティネがドリブル。そのままシュート。3点目を奪われる。日本はその後反撃。40分、宮間のCKから一旦戻したボールを宮間がクロス性のミドルシュート。GKブアディがかろうじてクリア。続くCKから宮間のクロスにFW大儀見がシュートを決めたが、これはオフサイド。結局、後半は最後までゴールを奪えず3失点。逆転で1-3と敗戦した。
 内容的には点差ほどの大敗ではない。フランスのPKは誤審と言えるし、あとの2失点は中盤でボールを奪われたところからのカウンター。他の場面ではしっかり守れていたが、やはり攻撃が問題。特に前半は右SH大野が機能しなかったし、中盤のプレスで負けていた。誰が出てもある程度のレベルにはある。あとは連携か。中盤の構成力を上げる必要がある。その意味でも昨日のアイスランド戦は興味がある。録画を見ることにするか。