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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-20ワールドカップ グループD第2戦 ウルグアイ対日本

 逆転で南アフリカに勝利した日本。グループリーグ第2戦の相手は初戦でイタリアを1-0で退けたウルグアイ。南米予選1位通過の優勝候補だ。日本は初戦から両ボランチを交代して、原と市丸が先発。右SBには藤谷を起用した。対するウルグアイは4-3-3。スキアッパカッセをCFに右FWデラクルス、左FWカノッピオが左右に開き、ヴァルヴェルデがアンカーに据わる。

 5分、ウルグアイの左SBオリヴェラがCFスキアッパカッセとのワンツーで駆け上がり、クロスに右FWデラクルスが走り込む。GK小島がナイスセーブ。ウルグアイが序盤、攻勢をかける。日本も8分、左SH三好から左に流して、左SB舩木がクロス。FW小川が走り込むが、わずかに届かない。10分にはCH市丸の縦パスからFW岩崎がミドルシュート。日本も前線からよくプレスをかけていく。

 しかし11分、左SB舩木からCB冨安へのバックパスに右FWデラクルスが詰めて奪うと、シュート。わずかにポスト左に外れたが、球際の厳しさに少し弱気になると、ウルグアイが嵩にかかって攻めてくる。そして15分過ぎ、FW小川がウルグアイDFのタックルをかわそうとして飛び上がった着地時に左の膝を痛めてしまう。立ち上がれない小川。20分、FW久保に交代した。

 その後もウルグアイの攻めが積極的。日本はパスを回してプレスをかわしていく。28分、CH市丸のフィードをFW岩崎が落とし、右SH三好のパスを受けてFW久保が仕掛けるが、DFに潰される。身体の強さはウルグアイDFの方が屈強だ。そして38分、CHヴァルヴェルデのフィードに右SBロドリゲスが駆け上がり、中へのパスを受けたCFスキアッパカッセがCB中山のスライディングをかわしてシュート。ウルグアイが先制点を挙げた。あそこでCB中山のスライディングは不要なプレー。しっかりと詰めるに留めておけば結果は違っていたのではないか。45分、CHヴァルヴェルデのFKはポストの左。前半はウルグアイの圧力に抗しきれず、1点のリードを与えてハーフタイムを迎えた。

 後半に入り、日本はパスをつないで攻め込んでいく。だいぶウルグアイの球際のタイミングも掴めてきた感じ。攻め込んでCKを得る。しかし5分、右IHペンタンクールのスルーパスに左FWカノッピオが抜け出す。GK小島がナイスプレー。9分、FW久保のパスカットから左SH三好のパスに右SH堂安がミドルシュート。10分にはFW久保がGKメレにプレスをかけて、GKのパスをCH市丸がカット。抜け出してシュートを放つが、GKメノが右手を伸ばしてセーブ。はね返りをFW久保がヘディングシュートするが、浮いてしまった。

 13分にはCB中山から左に展開。左SH三好のパスからFW久保が仕掛けてシュート。GKメレがナイスセーブ。はね返りを右SH堂安がヘディングシュートするが、ライン上で右SBロドリゲスがブロックした。攻める日本。22分にはFW久保のスルーパスにFW岩崎がシュート。GKメレの正面。ウルグアイは17分、左IHベナヴィデスに代えてサラッチを投入。守備を固めてくる。

 28分、CH原のフィードに左SH三好が抜け出すが、DFがブロック。続くスローインからFW久保が仕掛けるが、これもDFがブロック。33分には日本がパスをつないで攻め込んでいく。左SB舩木がドリブルで迫り、堂安が受けるが、DFの壁の前にシュートが打てず。サイドに落として、左SH三好がパス。左SB舩木の落としをFW久保がシュートするが、これもDFがブロックする。

 35分、ウルグアイはFWアルダイス、右SHボセッリを投入。さらに守備を固める。日本はCH原に代えて酒井を投入した。40分、FW久保の仕掛けで得たFKを堂安が蹴るが、GKメレがキャッチ。日本は43分、左SH三好に代えて高木を投入。しかしウルグアイが最後の攻勢をかける。44分、左FWカノッピオのシュートはGK小島がナイスセーブ。そしてアディショナルタイム1分、CH坂井のパスをCHヴァルヴェルデがカット。左SBオリヴェラの縦パスをCHサラッチが受けてスルーパス。オリヴェラがそのまま上がっていって抜け出しシュート。ウルグアイがダメ押し点を挙げた。日本は48分、FW久保のドリブルから右SH堂安が受けるが、シュートを打てず。結局最後はウルグアイの圧力の前に精神的にも屈した感じ。2-0で敗戦した。

 しかし後半は日本もよく攻めた。イタリア戦もこの気持ちを持って戦えば、きっとグループリーグ突破も可能だと思いたい。ただ小川の負傷は大きな痛手。今朝の新聞によれば、前十字靭帯断裂等により離脱とのこと。小川がいないと日本の攻撃パターンは限られてくる。そもそも誰を起用するのか。田川か、久保か。久保はできればジョーカー的に使いたい。いやそんなことより、まずはグループリーグ突破だ。気持ちで負けないように、次のイタリア戦をがんばってほしい。

ブンデスリーガ第34節 ケルン対マインツ

 ブンデスリーガは早々とバイエルンが優勝を決めて、興味はCL、EL出場権や降格を巡る順位争いになった。この間、香川が順調にドルトムントで活躍をしていたが、ゴールはなく、それよりも大迫や武藤の活躍が見たいと思いつつ、ゲームを選んでいたら最終節になってしまった。大迫がゴールを決め。武藤も途中出場したというので、これは観なくてはと、NHK放送の前にDAZNで観戦した。布陣はケルンがCFモデストの下に大迫とビッテンコートを並べる4-3-3。マインツはCFコルドバの下にボージャンがトップ下に入る4-2-3-1。デブラシスは累積で出られず、代わりに左SHホルトマンが初先発した。

 開始1分、CBからのフィードをFW大迫が落として左SBラウシュがクロス。CFモデストの落としをFWビッテンコートが狙うが、届かない。3分には右IHヨイッチのFKがゴール右を襲う。一方、ケルンも5分、OHボージャンのスルーパスにCFコルドバが抜けてシュートを放つが、枠を外。序盤は互角の展開が続く。

 10分、CFモデストの落としからFW大迫のスルーパスにFWビッテンコートが走り込むが、DFがカット。12分、CFモデストの落としにFW大迫が反応するが、GKフートが先に触った。13分、左SBラウシュのフィードからFW大迫がつなぎ、右IHヨイッチがミドルシュート。枠を外す。23分にはカウンターでFW大迫がドリブル。左に流すが、MFヨイッチに届かない。しかし大迫がよく動いてボールを触り、ケルンの攻撃を作っていく。一方、マインツはCFコルドバの個人技頼みという印象。OHボージャンがよくボールを触るが、コルドバとの連携は見られない。27分、CKからCBソーレンセンがヘディングシュート。32分、FWビッテンコートの落としからFW大迫がIHヨイッチにパス。だがビッテンコートが先に触って、シュートはDFがブロックした。36分にもCHレーマンの縦パスを受けたFW大迫が切り返してミドルシュート。わずかにバーの上を越える。

 ゲームはケルン・ペース。大迫がよく効いている。そして43分、左SBラウシュのスローインをFW大迫がヘディングで縦にパス。CHヘクターが走り込みシュート。ケルンが先制点を挙げた。EL出場権がかかったケルンは必ず勝利が必要。先制点にサポーターが大きく盛り上がる。前半はこのままケルンの1点リードで折り返した。

 後半に入ってもケルンのペース。4分、右SBクリュンターのクロスに右IHヨイッチがシュート。6分、右IHヨイッチの落としからFW大迫がスルーパス。しかしCFモデストには通らない。12分、CHヘクターの縦パスからFWビッテンコートがミドルシュートを放つが、GKフートがキャッチした。

 すると17分、マインツはFW武藤を投入する。コルドバとの2トップ。ボージャンは右SHに回った。18分、GKホルンからのフィードをCFモデストとGKフートが競って、こぼれ球を右IHヨイッチがロングシュート。わずかにポストの左に外れる。しかし武藤が入ってマインツの展開がよくなってくる。トップの収めどころが二つに増え、しかも武藤がよく動くので、左SHホルトマンがボールを触れるようになった。さらに30分には左SHエズトゥナリを投入する。36分、左SHエズトゥナリから武藤。だがボールを奪われる。ケルンも32分、CFモデストのパスからFW大迫が右に展開。FWビッテンコートのクロスに左SBラウシュが上がりシュートを放つが、大きく外す。

 そして42分、右IHヨイッチがドリブルで右サイドを突破してゴール前に斜めのパス。FW大迫がうまくDFから逃げるように左にドリブルしてGKが出てきたところをシュート。ダメ押しの2点目ゴールを挙げた。うまい。45分にはCBハインツのクロスにCFモデストがシュート。しかし枠を捉えられない。そしてタイムアップ。と同時にサポーターがピッチに雪崩れ込んできた。ケルンが2-0で最終節を勝利した。

 5位ヘルタ、6位フライブルクが共に敗れたため、ケルンは5位。EL出場を決めた。大迫は今季7ゴール。ゴール数は少なかったが、アシストは6。モデストとの関係もよく、ケルンの攻撃をリードした。また武藤はリーグ中盤、ケガで長く欠場していたにも関わらず5ゴールは立派だ。連携ができていたマッリが途中で移籍してしまったのは残念だったが、来季はもっと活躍してくれるだろう。また大迫もモデスト移籍の噂もあり、来季はどういう形でプレーするのかわからない。しかし二人とも今季以上にゴールを期待される存在になりそうだ。

ぼくの死体をよろしくたのむ

 2013年9月から2017年1月まで、雑誌「クウネル」や「つるとはな」、「きらら」の掲載した短編を集めたもの。全部で18編。川上弘美らしく読み易く、そして少し突飛だけど、普通の心に根差している。

 川上弘美も59歳。ご主人はもう定年になったのだろうか。川上弘美自身も勤めていれば、定年間近い。そのせいだろうか、学生から退職後まで、人生を自由に移動し、俯瞰する。「年が明け、四年生になり、やがて卒業し、就職した。それからさらに、十年が過ぎた。」(P134)。「お金は大切」の中の一節だが、他にも、あっという間に時間が過ぎていく。「土曜日には映画を見に」では、207ページで「翌年・・・小西さんと結婚した。」わたしは、208ページでは「月日がたち、小西さんは定年」になり、209ページで「小西さんの両親をみおくり、わたしの両親もみおくり、やがてわたしは定年を迎えた」。時間があっという間に過ぎ去る。というか、人生の中の必要な時間だけを切り取って描き出す。

 そう言えば、「時間の流れを変える」魔法を使える一族の話もあった。でも魔法にしろ、小人にしろ、犬のたましいにしろ、それで登場人物の日常が変わるわけでもなく、当たり前の設定として日々の生活が過ぎていく。

 また、「死」が当たり前のこととして受け入れていることもこの短編集の特徴として挙げられる。「ぼくの死体をよろしく」というタイトルからして、変と言えば変だが、他にも新聞や雑誌の死体写真を集めている女の子などが登場する。川上弘美ももうすぐ60歳だしな。本書を読みながらそんなことを思った。でも素敵な60歳ですよ。

 

ぼくの死体をよろしくたのむ

ぼくの死体をよろしくたのむ

 

 

〇その人の顔を、今はもう知っている。/けれど、その人と会っていない時にその人の顔をそらで思い出すことは、できない。/顔だの、声だの、性格だの、その人の一部分のことではなく、わたしはその人の全部、全部が全部に、恋したのだ。/でも、全部って、何だろう。/体があって、心があって、それにつれて表情があらわれ、声がもれる。/それが、わたしにとってのその人の全部だ。(P014)

〇「ねえ、自分に似た男って、今までに見たことある?」/あたしは聞いてみる。/「俺に似た男? いるわけないじゃん」/光月は答え、あたしを抱き寄せた。/「どうしてあたしと一緒にいるの」/「いたいから」/「じゃ、いたくなくなったら、どうするの?」/「知らねえよ、そんな先のこと」/そんな先、ということばに、あたしは嬉しくなる。そんな先。そのころまでに、きっと世界なんて滅びている。生まれて初めて、あたしはスペアのことを考えることをやめた。(P043)

〇犬のたましいは、いい匂いがします。なくしたきれいな気持ちみたいな臭い。プリンちゃんはそう表現します。満は、ときどき私が近くにいることに気がついているような気がします。どうか私のたましいの匂いを、満がかぎわけてくれますように。(P079)

〇「死ぬことは、悲しいことじゃないよ。忘れることの方が、ずっと悲しい」/あっ、と思った。るかのことが気に障ると思っていたのは、あたしの勘違いだったのだ。気に障るのではなく、不安だったのだ。るかの存在そのものが。/「もしかして、あんた」/るかの顔をじっと見ながら言うと、るかは静かにうなずいた。「うん、死ぬ前に、親しい人たちに会っておきたくて。最後はお前に会いたかったんだよ。おまえが心配でね」/るかの姿が、かき消えた。・・・ただ、ぬいぐるみの人がただけが、出窓にぽつんと横たわっていた。(P121)

〇「わたしの小説は、毒にも薬にもならないから、いいのよ」/黒河内瑠莉香は、いつか言っていた。/「で、ほんとうに、死ぬの?」/という、今日の黒河内瑠莉香の質問には、結局、「死にません」/と、答えたのだった。死の誘惑は、強い。今も、まだ死はあたしを呼びつづける。でも、死なない。あたしは、今のところは、そう決めているのだ。(P179)