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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

あと4日

日常

 ついに最後の1週間が始まった。先週末には部局退職者の送別会があった。挨拶の機会があったので、在職者送る言葉として、「責任感を持って、かつ楽観的に、そして謙虚に仕事に向かってほしい」と挨拶した。

 精一杯、仕事の取り組んだ結果は、得てして当初思い描いた結果とは違ったものとなりがちだが、それこそが、時代や環境が望んでいたものだという意味で「楽観的」に、そしてどれだけ100%の結果が得られたと思っても、いつか必ず改善や修正が必要となるという意味において「謙虚」で。

 でもいつもながら舞い上がって、最後はグズグズで終わった。それも自分らしい。残り1週間。「おめでとう」という言葉もかけてもらったが、何がめでたいのか、退職という事態をどう捉えたらいいのか、いまだによくわからない。たぶん実際に退職して初めて、退職とはどういうものか理解するのだろう。それまでの4日間もこれまでどおり過ごすしかない。

J2リーグ第5節 松本山雅対名古屋グランパス

サッカー

 うーん? 勝ちはしたけれど、何とも言えないゲーム。特に前半。グランパスはまだまだ。それでもこの勝利を糧に次節以降もがんばってほしい。先発は佐藤、シモビッチ、玉田の3トップに内田を左WBに上げ、右WBには永井を置いた。また磯村が今季、左CBで初先発。宮原が右CBに入った。対する山雅は宮坂がボランチに入って岩間と組む。高崎をワントップに、工藤とセルジーニョがトップ下に入る。

 みぞれ混じりの寒い中、グランパスは序盤、ショートパスをつないで攻めていく。3分、CHワシントンがミドルシュート。一方、山雅はしっかり守る。9分、左IHセルジーニョミドルシュートはポストの左に外れる。グランパスは11分、左WB内田のクロスに右WB永井が切り返してミドルシュート。枠を外す。

 そして15分、右IH工藤から右に展開。右WB田中隼磨PA内に仕掛けると、左WB内田が倒してしまう。PKの判定。これをCF高崎が決めて山雅が先制点を挙げた。早い時間帯の失点ということで、その後もグランパスは落ち着いてパスを回していくが、山雅のプレスが次第に厳しくなってくる。25分、右IH工藤から右に流して、右WB田中がシュート。GK楢崎がナイスセーブ。続く工藤のCKにCF高崎がヘディングシュートを放つが、枠は捉えられない。

 26分、グランパスはGK楢崎から右CB宮原へのパスに対して左IHセルジーニョがプレスをかける。さらにパスを受けたCH和泉にもセルジーニョと右IH工藤がプレスをかけてボールを奪うと、CF高崎がシュートを放つ。GK楢崎がセーブしたが、山雅のプレスが速くて高い。それでもグランパスは37分、FKからOH玉田のクロスにCHワシントンがヘディングシュート。42分にはFWシモビッチとDFが競ったこぼれ球をCH和泉がミドルシュートを放つ。GK村山がナイスセーブで弾き出した0。

 山雅も44分、CH岩間の縦パスからCB飯田がシュート。DFのブロックを右CB宮原が拾うが、また右IH工藤がプレス。CB飯田が奪い、スルーパスにCF高崎が抜け出すが、シュートはサイドネットにかかった。グランパスは命拾い。前半は序盤こそグランパスのパスがよくつながったが、次第に山雅のプレスが嵌り出し、山雅のペース。1-0、山雅リードで折り返した。

 後半に入り、グランパスは頭から佐藤に代えて左WB杉本を投入する。内田を左CBに下げて、磯村を右CB。宮原を右WBに上げて、永井が佐藤のいたFWに上がる。そして1分、左サイドをFW永井が駆け上がると、クロスにCB橋内がわずかに触ってコースが変わり、そのままゴールに飛び込んだ。オウンゴールグランパスが同点に追い付く。

 その後はグランパス・ペースが続く。6分、右WB宮原のミドルシュートはGK村山がキャッチ。9分、CHワシントン。11分にはFWシモビッチがミドルシュートを放つ。16分、CH和泉のクロスからFWシモビッチが反転してシュート。これはDFがブロック。さらに20分、左CB内田が上がって、FWシモビッチとのパス交換から内田のスルーパスにシモビッチが抜け出してシュート。しかしGK村山がナイスセーブを見せる。

 26分にはOH玉田がFWシモビッチとのパス交換から左に展開。FW永井がドリブルで駆け上がるが、CB飯田がうまく立ちはだかって、シュートはブロックされた。勝ち越しゴールが欲しいグランパスは28分、OH玉田に代えて押谷を投入する。36分、CHワシントンの縦パスをFWシモビッチが胸トラップからボレーシュート。しかしGK村山がナイスセーブ。こぼれ球を拾った左WB杉本のクロスにCHワシントンがミドルシュートを放つが、これは枠を捉えられなかった。

 山雅も35分、左IHセルジーニョに代えてパウリーニョ。38分にはCF高崎に代えて三島を投入する。押し返す山雅。しかし43分、グランパスが右サイドから仕掛けると、CHワシントンのクロスに右CB後藤がオウンゴール。すぐ後ろにはFW永井が迫っていた。何とグランパスオウンゴール2発で逆転。さらにアディショナルタイム2分、FWフェリペ・ガルシアを投入すると、4分、右WB宮原の縦パスにFWフェリペ・ガルシアが抜け出して、クロスにOH押谷がシュート。しかしこれはGK村山がナイスセーブで弾き返した。そしてタイムアップ。2-1。グランパスが逆転で勝利を挙げた。

 山雅の守備の前に苦戦するだろうとは思っていた。序盤は思った以上にパスをつなげたが、山雅のプレスが強まると、またミスを連発。まだまだと思った後半開始直後、思わぬオウンゴールで同点に追い付いた。もっとも永井のクロスも悪くなかったので、触らなければ誰かが詰めたかもしれない。そして逆転のオウンゴール。これはしっかりFW永井が詰めていたから、DFが触らなければ確実に決めていただろう。グランパスは次第によくなってきたのだろうか。次はホームでロアッソ戦。今度こそ納得できるサッカーを観てみたい。

不時着する流星たち

読書

 グレン・グールドエリザベス・テーラー牧野富太郎・・・。10の人物・事物などにインスピレーションを受けた10の短編小説が収められている。10の内訳は、名も知らぬ作家もいれば、バルセロナ五輪男子アメリカバレーボールチーム、さらには「世界最長のホットドッグ」なんてのもある。「本の旅人」に連載されていたものだが、順番は掲載順だったのだろうか。

 最初のうちはインスピレーションを得た人物の作品や人生に直接つながるものが多かったが、「世界最長のホットドッグ」に寄せた小説は、子宝に恵まれない夫婦が文鳥を飼い、死に向かう時に足が向いた公園で、「世界最長のホットドッグ」づくりに挑戦するための寄付を募る女性に会った、という話。どうして「世界最長のホットドッグ」が文鳥とつながるのか、よくわからない。

 それでも全体に、小川洋子らしい静逸さと微かな感情に溢れている。喜びであったり、悲しみであったり、でもそれはいずれも染み入るように微かで、物悲しくもある。確かに小川ワールドだ。静かな気持ちにさせてくれる。やさしい短編集だ。

 

不時着する流星たち

不時着する流星たち

 

 

○ところがある日、不幸なことに母親が胃がんで死んでしまったのです。・・・その葬儀の風景が今でも忘れられません。墓地までの長い道のりを、子どもたち八人、毎日繰り返した散歩のとおり、一列に並んで歩き通しました。実に見事な歩みでした。・・・そこにあるのは死のむごたらしさではなく、むしろ清らかさでした。ああ、この時のために母親は、来る日も来る日も子どもたちを散歩させていたのか、と皆が納得したのでした。(P35)

○縮小の進行につれ、口笛の響きは鮮やかさを増してくる。ノートに広がる余白に反比例して、脳みそは口笛で一杯に満たされる。/「おじいちゃん」/そう、そっと呼んでみる。行き場のない僕の声は、仕方なくあたりを漂っている。口笛虫が祖父を洞窟の奥に誘っている。僕は追いかけて歩数をかぞえようとするが、祖父の足音は暗闇に消え、もう跡形もない。(P129)

○「知らないのかい? 蜘蛛の巣は宇宙からの手紙なんだ」/叔父さんは言った。/「えっ、本当?」/「糸の模様で、暗号化されているのさ。宇宙人とは言葉が通じないからね」・・・すぐそばで見つめると確かに蜘蛛の巣は、私が思うよりずっと繊細で奥深く、なおかつ美しかった。さまざまな形が組み合わさった図形には、神秘的な規則が隠れているらしい雰囲気が漂っていた。/「蜘蛛は?」/「別の場所で新たな手紙を執筆中だよ」(P236)