とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

定年は早い方がいいか? 年金はいくら欲しいか?

 先日、わが社の定年が数年後から少しずつ延長することになりそうだという話を聞いた。同僚の多くは「早く定年を迎えたい」と定年延長を嫌がるようなことを口にするが、そんなわけにもいくまい。
 日本のサラリーマンの多くが、「早く退職して悠々自適の生活をしたい」と考えているそうだが、悠々自適の生活は十分な貯蓄や潤沢な年金があって初めて達成できるのであって、今のまま退職してしまえば、近い将来、年金が枯渇して悲惨な老後を迎えることになりかねない。
 ではいくら年金がほしいかと言えば、多いに越したことはないが、自分が支払ってきた以上の年金を受け取りたいと考えるのは強欲以外の何者でもない。同世代の中で早く亡くなった者が収めた年金を、生き残ってしまった人間で分け合うのは年金の精神に合っているが、年若い世代から金をむしり取るのは本意でもないし申し訳ないと思う。
 よって定年を迎えた以降は、貯蓄と年金で生活できればいいが、年金が十分支給されないのであれば、貯蓄と年金で生活できるまでの間、働き続けるのはしょうがない。だから、定年を延長して雇ってもらえるのはありがたいことだと思う。もちろん仕事遂行能力の低下に伴い給料が減少するのも仕方ない。年金額以上の給料がもらえれば文句は言うまい。
 もちろん本音は悠々自適の隠居生活だが、それを可能にするのも自己責任。それが可能になるまで働き続けるのは当たり前だししょうがない。
 ひょっとして、自分たちの世代が親の世代に対して奉仕してきた分は、子供・孫世代からむしり取って当たり前と思っている人々が多いのだろうか。しかし親の世代はそのために多くの子供を生み育ててきた。少ない子供しか生み育てなかった我々が、少ししかもらえないのは当たり前だ。我々はもっと謙虚にならなければいけない。と自分に言い聞かせている。