開幕初戦4-0。前節は3-2ながらアグエロ、D.シルバにジェコが絶好調で、面白い攻撃サッカーを見せて連勝のマンチェスター・シティ。加えて、移籍したばかりのナスリも先発し、どんなサッカーを見せるかと、始まる前から楽しみ。
対するトットナムは初戦マンU相手に0-3と完敗。それでも前半はほぼ互角に戦った。前節不在だったクラウチとモドリッチが復帰。戦力がかなり整ってきた。
開始早々、ベイルとのパス交換からアスエコトが抜け出し、クロスにレノンがシュート。3分にはアスエコトが中に入り、縦パスにクラニチャルがシュート。ホームのトットナムが積極的に攻撃を繰り出す。
しかしマンCも負けていない。4分、左サイドからバリーのクロスにナスリがあいさつ代わりのシュートを放つと、5分には右SBサバレタの上がりからジェコがシュート。さらに7分、ナスリのドリブルからD.シルバにスイッチしてシュート。GKフリーデルが弾いたところをアグエロは空振りしたが、すかさずナスリがシュート。このゲームも好調にマンCが攻め込む。
9分にはアスエコトのサイドチェンジをレノンが落とし、ファンデルファールトがシュート。12分、ナスリのパスからジェコがシュート。さらに15分、ジェコからアグエロが落とし、D.シルバのスルーパスにナスリ。18分、D.シルバがドリブルからシュート。コースに入ったグラウンダーのシュートをGKフリーデルがかろうじて手で触って弾き出す。
これほどまでに攻守の転換が早く、シュートチャンスが多いゲームは面白い。特にナスリは先日移籍契約をしたばかりとは思えない連携の良さ。そういえばアグエロもほんの2週間前に合流したばかり。D.シルバがうまく合わせて3人で気持ちよくプレー。それにジェコがうまくポストをこなし、時にバリーが進出してアクセントをつける。すばらしい。楽しい。
対するトットナムはモドリッチががんばって中盤を作るが、なかなかクラウチにボールが入らず、攻撃が形にならない。それでもこの時間帯にサバレタ、バリー、Y.トゥーレと続けざまにイエローカードをもらうと、トットナムが押し返してくる。21分、ファンデルファールトのFKはハートがファインセーブで防ぐ。26分、クラニチャルからコルルカのクロスにクラウチがヘッドでつなぎ、ベイルがボレーシュート。
対するマンCも32分、D.シルバのパスをジェコがスルーしてバリーが強烈なミドルシュート。バリーにはこれがあるから怖い。
そして34分、ナスリが左サイドから中に入ってアグエロへのパスと同時に前線へ。そこへアグエロからスルーパスが出てクロスにジェコが飛び込む。ついにマンCが先制。38分にはアグエロがドリブルからシュート。トットナムも39分、モドリッチを起点にファンデルファールトがベイルのクロスに飛び込みシュート。さらに40分、ベイルの強烈なクロスにクラウチが長い身体を伸ばしてヘディングシュート。クロスに「強烈」と修飾してしまうほどの高速クロスに、クラウチならではの迫力あるヘディングシュート。おもわず声が出るが残念ながら枠は外してしまう。
すると40分、左サイドをアグエロのスルーパスに走り込んだナスリからのクロスにジェコがファーへうまく走り込みヘディングすると、きちんと叩いたシュートがネットに吸い込まれる。あの体勢では普通はバーの上にふかしてしまうのに、カブル、フリーデルもあきれ顔。
45分にはジェコがドリブルからタイミングをずらしたミドルシュート。GKフリーデルが抑えるが、ジェコのセンスと好調さを物語る。ロスタイムにはD.シルバのミドルシュートもあって、マンCが絶好調。気持ちよく攻撃を繰り返した。
トットナムは後半初めからクラニチャルに代えてハドルストン。モドリッチを上げて攻撃モード。8分にはレノンをデフォーに代えて、3トップ。だがマンCの攻撃は手の付けようがない。10分、アグエロのスルーパスにY.トゥーレがライン際まで飛び出し、クロスをジェコが押し込む。3点目。早々とハットトリック。ジェコ絶好調。
さらに15分、中盤深い位置からナスリのスルーパスにアグエロが抜け出し、ドーソンをかわしてGKの肩口を抜くシュート。4-0と突き放す。
トットナムは22分、デフォーが強烈なミドルシュートを放つと、そこからのCKにカブルがドンピシャのヘディングシュート。何とか1点を返すが、29分にファンデルファールトが左股裏を痛めてピッチの外に去る。既に3人の交代を終えた後で、10人で戦うはめになり万事休す。
32分にはアグエロに代えてCBサビッチを投入し、3バックにして守備を固めると、後は時間稼ぎ。それでも絶好調のジェコは、38分、バリーの縦パスにナスリが抜け出してクロスにジェコ。ここはGKフリーデルに止められたが、ロスタイム、バリーをポストに抜け出してループ気味のシュートがきれいに決まって何とこのゲーム4点目。チーム合計では5-1とトットナムを圧倒。
ここまで完璧なチームは見たことない。テベス、バリエッリ、A.ジョンソン、ミルナーを控えに座らせたまま、ゲームを終えた。今後の厳しい日程、負傷者発生の恐れを考えても頼もしい。さてこの調子はいつまで続くか。いや、最後までこのゲームを見せ続けてほしい。いいぞ、マンC。
