Jリーグが開幕した。グランパスは初戦エスパルスとの対戦。田中隼磨、阿部、増川と放出したグランパスは、本多と田鍋の若いSBを起用。またCBには闘莉王と並んで特別指定選手の大学3年生、大武を起用した。また藤本が抜けた右SHには枝村が入り、CHは昨年ブレークした田口ではなく、若い磯村を起用する。西野色がまぶせられた先発陣だ。一方、エスパルスはトップ下に入ったノヴァコヴィッチが光る。トップにも長身の長沢が入った。
序盤2分、CH竹内がミドルシュート。グランパスも4分、左SH小川のクロスから右SH枝村がシュート。こぼれたところをCFケネディがシュート。バーを叩く。両チーム活発に攻め合う展開。そして5分、右SB田鍋のクリアを右SH大前がカットし、そのままクロス。CF長沢が落として左SH高木俊幸がシュート。エスパルスが幸先よく先制点を挙げた。序盤、エスパルスのプレスが速い。
グランパスの若い守備陣は時々パスミスもあるものの、しっかりと前を向くプレーができている。15分にはCH磯村の縦パスからCFケネディが左に持ち出し、クロスに左SH小川がボレーシュート。GKとDFにはね返したところにCFケネディがシュート。だが決まらない。そして20分、流れの中で右サイドに回っていたSB本田のクロスをFW玉田が落とすと、CFケネディがボレーシュート。これが見事に決まり、グランパスが同点に追い付いた。
22分には左SH小川のスルーパスにケネディが抜け出しシュート。32分、小川のCKに大武がヘディングシュート。エスパルスのプレスが弱まり、グランパスが次第に攻勢をかける。そして35分、左SH小川からの大きなサイドチェンジをCFケネディが落とすと、CB闘莉王がヘディングシュート。グランパスが勝ち越しゴールを挙げる。
エスパルスの攻撃の中心は大前。40分、左SH高木俊幸の縦パスを右SH大前が走り込みクロス。最後は高木がシュート。43分、大前のFKには平岡とヨンアピンが飛び込むが、わずかに届かない。44分、右SB吉田のクロスにOHノヴァコヴィッチがヘディングシュート。GK楢崎がファインセーブを見せるが、左右に振られると、まだまだグランパスのDF陣は弱いか。アディショナルタイムには左SH小川のクロスに右SH枝村がシュート。攻め合う面白いゲームが続く。
後半8分、右SB田鍋の仕掛けからFKを得ると、小川のFKにケネディがヘディングシュート。その後も互角に攻め合うサッカーが続く。12分、カウンターから右SB吉田のクロスにSH大前がシュートを放てば、15分、グランパスもカウンターからPA前でFKを得る。玉田が蹴るが壁に当てる。エスパルスは10分、CH竹内に代えて本田を投入。24分には左SH高木俊幸に代えて右SH村田を投入。大前を左SHに回す。
グランパスは21分、左SB本田のフィードをFW玉田が受けて左に展開。CFケネディのクロスに玉田が走り込むがGK櫛引がナイスセーブ。27分にはCB闘莉王のクロスにCFケネディがヘッドで落とすが、玉田に当たってシュートならず。グランパスが惜しいチャンスを何度も掴むが、ゴールが遠い。エスパルスはCF長沢、OHノヴァコヴィッチがボールを触る場面がほとんど見られない。このままグランパスが逃げ切るかと思ったのだが・・・。
28分、大前のCKにブロックを作って守るグランパスDFの間に走り込んだCB平岡がヘディングシュート。ネットに突き刺さる。同点。グランパス守備陣が疲れからか、やや動きが落ちてきた。29分にはCH磯村のところで左SH大前がボールを奪い。CF長沢のポストから大前がシュート。31分にはカウンターから右SH村田がミドルシュート。エスパルスに勢いが戻ってきた。
グランパス・ベンチはここで松田と永井を用意するが、エスパルスの攻撃を切れない。そして35分、エスパルスの右サイドからの攻撃をいったんはね返すが、CB闘莉王が引き出されたところで左SH小川がミスパス。右SH村田からCH本田が右サイドをえぐってクロス。ノヴァコヴィッチが見事にボレーシュートを決めて、ついにエスパルスが勝越した。CB大武が寄せるが間に合わなかった。
38分には右SB吉田のクロスからOHノヴァコヴィッチが胸で落としてシュート。グランパスも39分、右SB田鍋のクロスにCH小川がシュート。その後もグランパスが必死の反撃を見せるが、エスパルスも守る。長い5分のアディショナルタイムだったが、結局うまく攻撃が噛み合わなかった。後半30分前後に逆転されての開幕戦黒星。惜しいゲームを落としてしまった。
まだ初戦。期待の若手守備陣もよく戦った。課題は攻撃陣。ケネディの役割が多く、ストライカーが見当たらない。若手が疲れてくる前に早く攻撃の形を作る必要がある。ゲームを重ねながら、早くチームの形を固めて欲しい。まだまだこれから。期待もあるが不安も大きい。そんな感じのグランパス初戦だった。
