とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ 第34節 レッズ対グランパス

 前節サガンアディショナルタイムの失点でドローに追いつかれ、首位の座をガンバに明け渡したレッズ。最終節は最低限勝利して、奇跡を待つしかないレッズだったが、結末は意外な方向に進んだ。まさか最終節、優勝の可能性がある3チームがいずれも勝利できないとは。
 さて、レッズはここ数試合、不動の先発陣。対するグランパスも右SHにベテランの小川を起用したが、あとはいつものメンバー。序盤2分、柏木のCKに左CB槙野がCB牟田のマークを振り切ってヘディングシュート。幸先よくレッズが先制点を挙げる。
 グランパスもすぐに反撃。6分、CB闘莉王がパスカットすると、OH矢田の落としからCH田口のスルーパスに永井がDFを振り切ってシュート。ポストを叩く。レッズも8分、左FW梅崎のスローインからCH青木のクロスにCF李がシュート。グランパスは10分、OH矢田からの横パスを右SH小川がミドルシュート。バーを叩く。
 そこでレッズがスローダウン。パスを回して隙を窺う。グランパスも守備を固めてカウンターの態勢。レッズの守備意識が高く、お互い様子を窺うように時間が進む。すると25分過ぎあたりから次第にグランパスが攻勢をかけて押し込み始める。35分、カウンターからOH矢田のミドルシュートがポストを叩く。レッズも37分、CB那須のフィードに飛び出した右CB森脇が切り返しからミドルシュートアディショナルタイムには中盤でCH青木がボールを奪うと、右FW柏木とのパス交換から縦パス。CF李が落として柏木がミドルシュートを放つが枠を外した。
 前半を終わってレッズが1-0でリード。しかしサッカーの内容はグランパスの方が押し気味。予断を許さないまま、ゲームは後半に入る。
 後半序盤、グランパスの寄せが速い。レッズは苦し紛れにファールで止める。3分、田口のFKにCB闘莉王がヘディングシュート。闘莉王は前線に上がったり、ボールカットに飛び出したり。その動きがグランパスの攻撃に変化をつけている。しかし7分、その闘莉王が右足太股裏のハムストリングを痛め、交代を要求。田鍋を投入し、ダニルソンをCBに、矢田をCHに下げるが、田鍋の位置が中途半端に下がり過ぎ。矢野を右CBに下げる3バックに田鍋を右WBとする3-4-3の布陣にしたのかもしれない。
 12分、CF李のポストプレーから左FW梅崎がクロス。CBダニルソンがブロックするが、あわやオウンゴール。16分、左WB宇賀神のクロスのこぼれをCH青木がシュート。CBダニルソンがブロックする。グランパスの守備の意識も高い。21分には田口のFKにCF川又がヘディングシュート。枠を外す。
 レッズは20分、左WB宇賀神に代えて関根を投入。右WB田鍋が下がり過ぎた左サイドを突いてくる。23分、左FW梅崎がドリブルで左サイドを突破。シュート性のクロスはCBダニルソンがブロック。CF李にシュートを打たせない。24分には左WB関根のドリブルからCH阿部がミドルシュートグランパスは23分、右FW小川に代えて松田を投入する。
 すると27分、田口のCKに矢野がヘディングシュート。GK西川がファインセーブを見せるが、こぼれたところをCB牟田が押し込んだ。グランパスが同点に追いついた。
 この時点で依然ガンバはヴォルティス相手に0-0。だがレッズも引分けではガンバを上回れない。29分、CH青木に代えてマルシオ・リシャルデスを投入。必死に攻め始める。30分、梅崎がミドルシュート。31分、梅崎のミドルシュートは惜しかったが、GK楢崎がファインセーブを見せた。焦るレッズ。攻撃が空回りする。逆にグランパスが攻めていく。
 34分、CH田口のクロスを右FW松田がフリックして、右WB田鍋がシュート性のクロス。38分には中盤のルーズボールをCH矢田が収めて、CF川又が左に展開。左FW永井が快足を飛ばしてDFを抜き去りクロス。川又がヘディングシュートを放つが枠を外す。さらに39分、CF川又の落としから左FW永井が縦パス。右FW松田が収めるがDFに当たりこぼれたところを川又がシュート。ゴールが決まるが、副審がファールの判定。オフサイドではなかったと思うが。
 レッズは41分、右WB平川に代えてCH鈴木啓太を投入。梅崎を右WBに回し、柏木をFWに上げる。そして44分、CH鈴木が最終ラインに入って、CF川又のプレスに鈴木が中途半端な縦パス。これを右FW松田がカットして左に流す。左FW永井がシュート。見事に決まり、ついにグランパスが逆転した。長いアディショナルタイム、1分には右WB梅崎がシュート。4分にはCF李がミドルシュートを放つが、GK梅崎がナイスセーブ。結局このままタイムアップ。2-1でグランパスが逆転勝利。またもレッズの優勝は夢に終わった。
 最終3試合で1分2敗では優勝を逃してもしょうがない。それよりもグランパス・ファンの私としてはグランパスを大いに褒めてやりたい。アディショナルタイムには今シーズンでグランパスを去る中村直志が出場。レッズの攻撃の芽を摘む場面もあり、しっかり勝利に貢献した。ご苦労さま、中村直志。そしてガンバ、優勝おめでとう。この勢いで来週の天皇杯決勝も勝利して、三冠奪取も手の届くところにまでやってきた。来週もまたサッカーが面白い。