とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

通勤経路が一緒の上司

 最寄り駅から会社まで通勤経路が一緒の上司がいる。昨年までは同じ会社だということは知っていたが、同じ所属になったことはなかったため、顔を会わせてもお互い特にあいさつすることもなくすれ違っていた。それが今年から私の業務もその上司が所管することとなった。普段顔を会わせることはないが、月に1回程度は状況報告などを行う。それで通勤途上で会った場合、軽く会釈をするようになった。

 もともと同じ時刻の電車に乗っているとはいえ、乗る車両は違っていたため、それほど毎日会うわけではない。私にとって通勤途上は貴重な読書タイムで、雑談で時間を割かれるのは私としては良しとしない。それで私から敢えて上司と同じ車両に乗るようにすることもなく、これまで過ごしてきている。

 帰りはこれまでほとんど同じ電車になることもなかった。たぶん上司の方が夜遅くなることが多いのではないか。それが先日、会社を出る時にふと前を見ると、その上司が歩いていた。ゆっくりと歩くのでそのままの勢いでは追い付いてしまいそうで、でもあいさつだけして追い抜いても結局同じ電車に乗るわけで、そうなるとあいさつだけで別れるのもヘンかなとも思いつつ、歩みを緩めて数m後ろを歩いていった。

 地下鉄の改札付近で見失い、階段に近い車両に乗って乗換駅まで行く。ホームを歩いていたらまた10mほど先を歩いているのを発見した。ICカード残高が減っているのを幸い、改札口を出たところの自動販売機でチャージする。それで時間を使い、JR駅の改札を通って歩いていったら、上司がホームの一番近い側の列に並んでいた。あいさつをして通り過ぎればよかったのに、その時は足が止まり、しばし考えた末、Uターンしてトイレに入り、1列車見送った。そしてまた深い自己嫌悪に陥った。

 たぶんばったり電車の中で会えば、あいさつをして雑談でもするだろう。それができない性格ではないし、しばらく前にはそういう状況になったこともあった。ただ今回は自ら足を進めてそういう状況に入っていく勇気がなかった。選択権がこちらにあったばかりに中途半端に逃げて、結果的には自ら逃げ出す結果となった。

 でもまああいさつするのもイヤなら無理に会う必要もない。乗る電車はわかっていたのだから、乗換駅でJRの改札に入る前に書店で立ち読みするなりして時間を使い、次の電車にすればよかった。しょうもないことだけど、そんなことに悩みながら日々生きています。ホントしょうもない。その後、独りになって読んだ本は面白く、充実した読書タイムが過ごせたんだけどね。